2025.07.28
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2025.07.28
米・ダラス連銀製造業活動指数(日本時間23時30分)
英・ロンドンフィックス(日本時間24時00分)
米・2年/5年国債入札(日本時間24時30分~)
週明けの東京時間では、米国とEUの関税合意を受けて序盤はユーロ買いが先行。欧米の貿易協定の合意は昨日27日にトランプ米大統領とフォンデアライエン欧州委員長が発表しており、今月通告された30%の関税率から15%に引き下げられることが明らかになった。合意の枠組みは22日に発表された日米の合意と似ており、EUは米国から7,500億ドル相当のエネルギー製品輸入と6,000億ドル相当の対米投資に同意している。日本に続いてEUも合意に至ったことから市場の不透明感が和らぎ、ユーロ/米ドル(EURUSD)は前週末終値の1.1740ドル付近から1.1750ドル付近まで上昇してスタート。ユーロ/円(EURJPY)も前週末終値の173.30円台から173.60円台まで上昇して始まり、対主要国通貨でユーロが堅調な動きを示した。しかし、徐々に米ドル買いが強まったことでユーロ買いの動きは失速。欧州勢が参入し始めた15時頃には米ドル買いがさらに加速し、米ドル/円(USDJPY)は1週間ぶりとなる148.20円付近まで上昇。ユーロ/米ドル(EURUSD)は急速に下げ幅を拡大し、1.1710ドル台まで下落した。ビットコイン(BTCUSD)は、週末にじりじりと高値を切り上げ上昇。週明けの東京時間では、今月23日以来となる11万9,800ドル台まで上値を伸ばしたが、12万ドルには届かず頭打ちとなった。株式市場では、日経株価(JP225)は前週末比-1.10%と続落。寄り付きは欧米の関税合意を好感して小幅高で始まったものの、半導体関連の値がさ株に売りが入ったことが重しとなり、すぐに上げ幅分を帳消しにする勢いで下落。一時4万1,000円を下回る水準まで下げ幅を広げたものの、売り一服後は底堅さを維持して取引を終えた。本日の海外時間では目立ったイベントが予定されていないため、関税に関する新たな情報が伝わるか注目したい。特に週末に合意した欧米の貿易協定については、 米国側とEU側で認識が異なる部分が複数あり、今後の展開次第ではユーロの重しとなる可能性が考えられる。8月1日の猶予期限が迫るなか、各国との貿易協議がどこまで進展するか注目したい。
日本時間23時30分に、7月のダラス連銀製造業活動指数が発表される。ダラス連銀製造業活動指数は、ダラス連銀が管轄するテキサス州の製造業の景況感を調査した指標。テキサス州の製造業約100社を対象に、新規受注・在庫・出荷・雇用などの項目についてアンケート調査を実施する。テキサス州の製造業は、生産量でカリフォルニア州に次いで全米2位、輸出製品の生産量は全米首位を誇るため、米国の製造業の景況感を把握する上で注目される。市場予想は-9.5。前月の-12.7から改善する見込み。ダラス連銀製造業活動指数は4月にコロナ禍以降最低の水準まで悪化したものの、5月からは2ヶ月連続で回復傾向にある。しかし、依然としてマイナス水準が続いているため、今回の結果で予想ほどの改善が見られなかった場合は、今週発表されるISM製造業景況指数への警戒感が高まり米ドルが売られる可能性があることに注意したい。
日本時間24時00分頃は、ロンドンフィックス(ロンドンフィキシング)に関連した値動きに注意したい。ロンドンフィックスとは、ロンドン市場における金融機関の対顧客向け外貨取引の基準レートを決定する時間帯のことを指し、東京市場の仲値(日本時間9時55分)に相当する。この時間帯には欧州通貨や米ドルなど特定の銘柄の取引が活発になりやすく、買いか売りの一方向に大きな値動きが生じる可能性が高い。また、ロンドンフィックスでは金(GOLD)の現物取引レートが決定するため、金(GOLD)も短期的に価格が大きく変動する可能性がある。日米合意が市場のリスク警戒感を後退させたことで、安全資産の金(GOLD)は先週から下落基調が続いている。週明けの東京時間ではやや買い優勢で推移しているため、海外時間で大きく動意づく場面が見られるか注目したい。
本日は米財務省による中期国債入札が予定されている。日本時間24時30分に2年国債入札(690億ドル)、日本時間26時00分に5年国債入札(700億ドル)を実施予定。明日には7年国債入札(440億ドル)も予定されているため、米国債の入札結果から投資家需要を確認したい。米国債入札はこのところ、20年国債や30年国債などの長期国債に堅調な需要が確認されている一方で、中期国債入札はやや低調な結果が続いた。しかし、日本や欧州との貿易合意が報じられたことで米国売りの流れは解消されているため、再び米国債への需要が高まる展開になるか注目される。堅調な入札後は債券価格の上昇から金利低下で米ドル売り、反対に低調な入札後は債券価格の下落から金利上昇で米ドル買いの動きが生じる可能性があることに注目したい。
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