2025.08.07
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2025.08.07
英・BOE政策金利(日本時間20時00分)
米・新規失業保険申請件数(日本時間21時30分)
米・30年国債入札(日本時間26時00分)
東京時間では、手掛かり難で方向感が出にくい中、主要国通貨に対して米ドル売り・円売りが先行した。昨日の欧州時間からNY時間にかけて大幅上昇したユーロ/米ドル(EURUSD)は、東京時間でも底堅さを維持。東京勢参入後の米ドル買いで一時下落したものの、次第に米ドル売りが強まる流れに乗じて買い戻され、10日ぶりとなる1.1670ドル台まで上値を伸ばした。英ポンドやオセアニア通貨も堅調に買われ、対米ドルで強含み。特にオセアニア通貨は2日連続でアジア時間に堅調な動きを見せており、本日も豪ドルとNZドルが全面高の展開となった。米ドル/円(USDJPY)は、特段材料は見当たらないものの、東京勢が今週末から夏季休暇入りすることから実需の米ドル買いが観測され、午前9時頃から買いが加速。朝方の安値147.10円台から147.70円台まで上値を伸ばしたが、上昇一服後は売りが強まり、上げ幅以上の下落へ転じる動きとなった。金(GOLD)は週明けから方向感のない横ばいを継続。3,300ドル台での小動きが続いており、新規材料が伝わるまでは上下に振れにくい展開が予想される。ビットコイン(BTCUSD)は売り優勢。前日に11万5,000ドルを回復したものの、NY時間終盤から売りが強まり、東京時間で11万4,000ドル前半まで安値を切り下げた。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比+0.65%と3日続伸。マイナスで寄り付いたものの、すぐに買いが強まり4万1,000円台を回復。買い一巡後は伸び悩む場面も見られたが、上昇基調を維持したまま底堅い動きで取引を終えた。本日はイングランド銀行(BOE)の政策金利発表が予定されているため、英ポンドの動向に注目したい。また、欧州と米国の金融当局者の発言も複数予定されているため、ユーロや米ドルが反応する可能性も考えられる。新規材料待ちで様子見の地合いとなっているが、トランプ米大統領の突発的な発言が伝わった場合は大きな値動きに繋がる可能性があることに注意したい。
日本時間20時00分に、イングランド銀行(BOE)が政策金利を発表する。今回の会合では政策金利を現行の4.25%から4.00%へ引き下げるとみられており、2会合ぶりの利下げを実施する見込み。英国では、今年4月からインフレ率が3%超えの水準まで上昇している状況下で月次GDP(国内総生産)が2ヶ月連続でマイナスを示したことで、スタグフレーションへの懸念が高まっている。現状のインフレ率の上昇が一時的なものであるとの予測から、段階的な利下げを継続するとの見方が優勢。ただ、前回の会合では9名中3名が利下げを主張するなどややハト派的な結果となったこともあり、今回も利下げの前倒しや大幅利下げを主張するメンバーがいた場合は英ポンド売りを誘う可能性があることに注意したい。
日本時間21時30分に、米国の新規失業保険申請件数が発表される。新規失業保険申請件数は、米国内で失業者が失業保険を初めて申請した件数を集計した指標。米労働省雇用統計局が毎週木曜日に発表しており、週次の結果は速報性が高いことから、雇用関連指標の先行指標として注目される。市場予想は22.1万件。前週分を上回り、3週連続で増加する見込み。先週発表された7月の米雇用統計の結果が予想を下回ったことや、過去2ヶ月分のデータが大幅に下方修正されたことなどから、米国の労働市場悪化への懸念が高まっている。新規失業保険申請件数は5月から6月にかけて増加した水準からは減少しつつあるが、雇用統計ショックの影響で労働市場への注目が集まっている状況であるため、予想外に下振れた場合の米ドル売りリスクに警戒しておきたい。
日本時間26時00分に、米財務省による30年国債入札(250億ドル)が実施される。今週は5日に3年国債入札(580億ドル)、6日に10年国債(420億ドル)が実施されており、本日の30年国債入札を含めて総額1,250億ドルに達する大規模な入札となる。米国債市場では、先週末に発表された米雇用統計の結果を受けて利下げ期待が高まったことから、国債価格が一時大幅に上昇する動きとなった。先週末時点では短期国債の上昇と利回りの低下が目立ったが、週明けには一転して短期国債が反落。昨日実施された10年国債入札が低調な結果となったことも重しとなり、本日の30年国債入札でも需要の減少がみられれば、国債相場がさらに下押すことも考えられる。長期国債入札は市場注目度が高いため、入札結果が国債価格や長期金利の動きに影響を与え、金利に連れて米ドルが動意づく可能性があることに注意したい。
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