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中東情勢緊迫化によるリスク回避に警戒

中東情勢緊迫化によるリスク回避に警戒

中東情勢緊迫化によるリスク回避に警戒
相場レポート

2025.06.13

NEW

2025.06.13

本日のポイント

  1. 欧・鉱工業生産(日本時間18時00分)

  2. 米・ミシガン大学消費者信頼感指数(日本時間23時00分)

  3. 英・ロンドンフィックス(日本時間24時00分)

東京時間では、イスラエルがイランの核施設を含む数十カ所へ軍事攻撃を加えたことが報じられ、リスク回避の動きが広がった。トランプ政権はイランとの核協議を続けているが、イスラエルからイランへの軍事攻撃の準備が整ったとの知らせを受け、今週11日には中東に駐留する米政府関係者の退避を要請。イスラエルの対イラン攻撃について事前に連絡を受けていたトランプ米大統領が「攻撃に踏み切る可能性は十分ある」と発言し、直後に攻撃開始が報じられると金融市場全体にリスク回避の動きが拡大した。為替市場では、報道が伝わった午前9時過ぎには円とスイスフランが急騰。関税問題で売り優勢となっていた米ドルも、安全資産としての買いの動きが強まった。米ドル/円(USDJPY)は前日安値を下抜けて142.80円付近まで急落したものの、徐々に米ドル買いが強まると143.80円台まで反発。欧州通貨とオセアニア通貨は売り優勢となり、対円と対米ドルで下げ幅を拡大した。リスク回避の動きで金(GOLD)は大幅上昇し、WTI原油(OIL)も急騰。世界の原油生産の3分の1を占める中東地域での軍事攻撃を受け、原油供給への懸念が強まった。また、米債券も買われており、時間外の米10年債利回りは低下。一時は米資産離れが加速していたが、有事の際の資産逃避先としての需要が確認された。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比-0.89%と続落。寄り付き直後にイスラエルによるイラン攻撃が伝わったことや、為替市場で大幅に円高が進行したことを嫌気して急落。後場でも買いが強まることなく、1週間ぶりに3万8,000円を割り込んで大引けを迎えた。本日は中東の地政学リスクを警戒する動きとなりそうだ。攻撃を受けたイラン側が報復を宣言し、さらに米国にも責任があるとの考えを示したことで、米国側はイラン周辺の米軍拠点への攻撃を警戒している。週末に中東情勢の緊迫化がさらに強まる可能性が考えられるため、ポジションの持ち越しには十分注意したい。

1. 欧・鉱工業生産(日本時間18時00分)

日本時間18時00分に、ユーロ圏の4月鉱工業生産が発表される。鉱工業生産は、ユーロ圏の鉱工業部門の生産動向を調査し、指数化した指標。景気動向と関連性が高く、鉱工業の景気拡大や景気縮小を示す重要指標の1つとして注目される。市場予想は、前月比が-1.7%、前年比が1.2%。予想を大幅に上回る伸びが見られた3月の結果から減速する見込み。関税発動前となる3月の結果は、ドイツ・スペイン・イタリアなど欧州主要国の多くが堅調な結果となった。関税発動後となる4月はある程度の軟化が予想されるが、ユーロ圏の4月の製造業景気指数でも生産拡大による高水準が示されたため、底堅い推移が期待される。市場予想を上回るとユーロ買い、下回るとユーロ売りで反応する可能性があるため、指標発表後のユーロ/米ドル(EURUSD)の動向に注目したい。

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2. 米・ミシガン大学消費者信頼感指数(日本時間23時00分)

日本時間23時00分に、6月のミシガン大学消費者信頼感指数の速報値が発表される。ミシガン大学消費者信頼感指数は、ミシガン大学のサーベイ・リサーチセンターが消費者のマインド調査を実施した指標。米国のコンファレンスボードが発表する消費者信頼感指数よりも早く発表されるため、速報値の結果は特に注目度が高い。市場予想は53.6。5月改定値の52.2を上回り、6ヶ月ぶりに伸びが見込まれている。前回5月の速報値は2022年6月以来の低水準を記録したが、米国と中国が互いに関税を引き下げたことで警戒感が和らぎ、改定値では上方修正された。関税を巡る懸念は解消されていないが、米中貿易協議や両首脳の電話会談などの要因がリスク警戒感を後退させ、消費者マインドを改善させた可能性がある。予想を上回れば米ドル買い、下回れば米ドル売りの材料となる可能性があることに注意したい。

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3. 英・ロンドンフィックス(日本時間24時00分)

日本時間24時00分頃は、ロンドンフィックス(ロンドンフィキシング)に絡んだ値動きに注意したい。ロンドンフィックスは、ロンドン市場における金融機関の対顧客向け外貨取引の基準レートを決定する時間帯のことを指し、東京市場の仲値(日本時間9時55分)に相当する。東京仲値で見られる米ドル買い・円売りのような特定のフローは存在せず、相場状況によって買いか売りの一方向に大きな値動きが生じる場合が多い。また、ロンドンフィックスでは金(GOLD)の現物取引レートが決定するため、金(GOLD)の取引が活発になる特徴がある。東京時間では、中東情勢の緊迫化や関税へのリスク警戒感の高まりで安全資産の金(GOLD)に買いが集中し、4月22日以来となる3,444ドル台まで上昇した。市場の警戒感が続けばもう一段の上昇となる可能性があるため、値動きが活発になるロンドンフィックス前後の動きに注目したい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。