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中東地政学リスクと米ドル売り圧力に警戒

中東地政学リスクと米ドル売り圧力に警戒

中東地政学リスクと米ドル売り圧力に警戒
相場レポート

2025.05.21

NEW

2025.05.21

本日のポイント

  1. 欧・ECB金融安定報告(日本時間17時00分)

  2. 米・週間原油在庫(日本時間23時30分)

  3. 米・20年債入札(日本時間26時00分)

東京時間では、リスク回避の動きが強まり安全資産買いが加速した。日本時間早朝にイスラエルがイランの核施設への攻撃を計画しているとの報道が伝わると、WTI原油(OIL)は急騰し、円とスイスフランは買いが加速。米ドル/円(USDJPY)やクロス円は揃って下落し、スイスフラン/円(CHFJPY)は売り買い拮抗で上下に振れる動きとなった。東京勢参入後も流れは変わらず、徐々に米ドル売りも加速。米ドル/円(USDJPY)は日米財務相会談への警戒感もあり、今月8日ぶりに143.50円台まで下げ幅を拡大。米ドル/スイスフラン(USDCHF)も大幅に下落し、主要国通貨は対ドルで全般買い優勢となった。中東情勢緊迫化の懸念から、金(GOLD)は上昇。前日からの上昇基調が緩やかに継続し、3,300ドル台まで上値を伸ばした。米ドル売りが加速したことで、ビットコイン(BTCUSD)やイーサリアム(ETHUSD)など米ドル建ての仮想通貨銘柄も堅調に推移。米国債格下げの影響もあり、リスク資産としての認識が強かったビットコイン(BTCUSD)も資産の逃避先として買いが強まる動きとなっている。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比-0.61%と反落。小幅高で寄り付いたものの、日米財務相会談を控えた様子見姿勢が強く、すぐに売りへと転じる動き。リスク回避で円高が加速したことも重しとなり、後場でもじりじりと下げ幅を拡大した。この後の海外市場では、中東の地政学リスクや米国債格下げの影響に警戒して値動きを見極める展開となりそうだ。東京時間で強まったリスク回避の動きが継続するのか注意深く確認したい。

1. 欧・ECB金融安定報告(日本時間17時00分)

日本時間17時00分に、欧州中央銀行(ECB)が金融安定報告を公表する。金融安定報告は、ユーロ圏の金融安定性の見通しやリスクについて評価したもので、半期に一度(年2回)公表される。ECBによる金融安定報告の公表にはユーロ圏の金融安定の状況や問題への認知を高める目的があり、今後の利下げ見通しや成長率の見通しを探る材料として注目される。デギンドスECB副総裁は15日、金融安定報告の概要を明らかにしており、貿易摩擦による防衛費の増加が成長率を押し上げる可能性がある一方で、様々な財政の余地が制限される可能性があると指摘。今回の金融安定報告では、トランプ政権の関税政策による世界的な景気悪化懸念がユーロ圏経済に与える影響について焦点が当てられているとみられる。金融安定報告の内容から、ユーロ圏の金融安定性のリスクについて確認したい。

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2. 米・週間原油在庫(日本時間23時30分)

日本時間23時30分に、米国の原油在庫が発表される。原油在庫は、米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)が米国内で保有する商業用原油量を調査した指標。毎週水曜日に前週金曜日時点のデータが公表される。原油在庫の減少は需要の拡大、増加は需要の低迷と判断され、需給の変化が景気動向の判断材料の1つとして注目される。日本時間本日早朝にイスラエルがイランの核施設攻撃の準備を進めているとの報道が伝わり、イランからの原油供給に混乱が生じる可能性が懸念され、WTI原油(OIL)は急騰。4月23日ぶりに1バレル=64ドルまで上昇した。イスラエルが攻撃準備に最終決定を下したかどうかは明らかになっておらず、上昇一服後はもみ合い。一旦は様子見の動きとなっているが、取引が活発になるNY時間以降に中東情勢の緊迫化の懸念が高まれば、再び原油相場に乱高下が生じる可能性があることに警戒しておきたい。

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3. 米・20年債入札(日本時間26時00分)

日本時間26時00分に、米財務省による米20年国債入札(160億ドル)が予定されている。長期国債入札は市場注目度が高く、入札前後には債券価格や長期金利の動きに影響を与える可能性があるため注意したい。先週末に米格付け会社のムーディーズ・レーティングスが米国債の信用格付けを最上位から1段階引き下げたことを受けて、米国債は下落。米株・米ドル・米債券が売られるトリプル安が再び懸念される状況になったものの、米株と米国債が下げ渋り、米10年債利回りの上昇も限定的となったことから警戒感がやや後退した。しかし、現在の金利は米資産離れが加速した先月の水準付近まで上昇しており、金利に敏感なトランプ米大統領が嫌気する動きとなっている。米国債売りは一旦落ち着きを見せているものの、本日の20年国債入札が低調な結果となれば再び債券売りが加速する可能性が考えられる。現状は米10年債利回りの上昇に反して米ドル売りが加速している状況であるため、米債券売りに伴って米ドル売りが強まる可能性があることを想定しておきたい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。