欧・HICPとユーロの動向に注目

2026.06.02
2026.06.02
本日のポイント
欧・消費者物価指数【速報値】(日本時間18時00分)
英・ベイリーBOE総裁の発言(日本時間23時00分)
米・JOLTS求人件数(日本時間23時00分)
東京時間では、前日の海外時間に中東情勢の不透明感が強まったことを受け、様子見姿勢が広がった。1日のNY時間序盤、イランが米国との交渉を停止するとの報道が伝わると、WTI原油先物(OIL)が89ドルから94ドルまで急上昇。米長期金利の上昇に連れて米ドル買いも急速に強まった。しかし、その後トランプ米大統領がSNS上でイランとの協議継続を報告すると、原油高や米ドル高の動きが後退。二転三転する状況に対する市場の警戒感は根強く、神経質な動きが続いている。米ドル/円(USDJPY)は昨日、4月30日の為替介入以来となる159.76円を付け、本日の東京時間でも159.74円まで上昇。介入警戒感から上値追いには慎重だが、継続的な買いに支えられ、じりじりと高値を切り上げている。金(GOLD)は反発し、4,500ドル台を回復。WTI原油先物(OIL)が91ドルまで値を下げたことも追い風となり、15時過ぎには4,530ドルまで上値を伸ばした。株式市場では、日経平均株価(JP225)は前日比-0.30%と反落。中東情勢の不透明感や原油高を嫌気した売りに押され、一時6万5,000円台まで下押し。売り一巡後は押し目を拾う動きもみられたが、プラス圏まで持ち直すことなく取引を終えた。本日はユーロ圏の物価指標や米国の雇用指標など、注目度が高い経済指標の発表が予定されている。中東情勢は引き続き不安定な状況のため、関連ヘッドラインで神経質な動きを示す可能性がある点は留意したい。
1. 欧・消費者物価指数【速報値】(日本時間18時00分)
日本時間18時00分に、ユーロ圏の5月消費者物価指数(HICP)の速報値が発表される。HICPは、ユーロ圏全体の物価動向を反映する指標であり、欧州中央銀行(ECB)が金融政策の判断に利用する重要指標として注目される。市場予想は、総合指数が前年比+3.2%。食料品やエネルギーを除いたコア指数は、前年比+2.4%。ともに前回4月を上回る見込み。先行して発表されたユーロ圏主要国の5月インフレ率は、フランスやイタリアで伸びが加速し、ドイツはやや鈍化、スペインは横ばいなど、まちまちの結果。ただ、いずれの国でもECBのインフレ目標の2%を上回る水準を維持しており、6月の利上げはほぼ確実とみられている。予想と結果の乖離が大きい場合、指標発表後にユーロが動意づく可能性がある。
2. 英・ベイリーBOE総裁の発言(日本時間23時00分)
日本時間23時00分に、イングランド銀行(BOE)のベイリー総裁の発言が予定されている。BOEの年内の利上げ見通しやインフレ見通しについて、具体的な見解が述べられるか確認したい。米国とイランの紛争勃発以降、BOEの利上げ期待が急速に高まっていたが、現状では中東情勢をにらみつつ様子見姿勢を続ける可能性が高いとみられている。英中銀金融政策委員会(MPC)の一部のメンバーからはタカ派発言が出ているが、ベイリー総裁は先月20日に出席した財務委員会で利上げの判断を急がない姿勢を示しており、本日も同様のスタンスを表するかが注目される。発言内容を受けて、英ポンドや英株に反応がみられるか確認したい。
3. 米・JOLTS求人件数(日本時間23時00分)
日本時間23時00分に、米国の4月JOLTS求人件数が発表される。JOLTS求人件数は、米国内の求人状況について調査した指標。米労働省労働統計局(BLS)が毎月発表しており、米国の労働市場の動向を反映する重要指標の1つ。市場予想は686.5万件と、前回3月の686.6万件からほぼ横ばいが見込まれている。米国では年内の利上げ期待が高まりつつあり、労働市場の堅調さが確認された際は、市場の利上げ観測を後押しする可能性がある。5日(金)には米雇用統計の発表も控えているだけに、今回のJOLTS求人件数が予想以上の好結果となれば、米ドル買いを促す可能性がある。一方、予想を下回った際は雇用統計への警戒感が高まり、米ドル売りが強まる可能性があることも想定しておきたい。
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