有事の米ドル買いと介入警戒感で神経質な動き

2026.05.19
2026.05.19
本日のポイント
米・要人発言(日本時間21時00分)
加・消費者物価指数(日本時間21時30分)
米・中古住宅販売保留指数(日本時間23時00分)
東京時間では、米国とイランの和平協議が停滞していることを受けて、有事の米ドル買いが優勢となった。前日の海外時間に、イラン産原油の制裁を巡る報道でWTI原油(OIL)が大きく上下する動きがみられたが、本日朝方にトランプ米大統領が「19日に予定されていたイラン攻撃を中止する」と述べるとWTI原油(OIL)は一時101ドルまで失速。原油の下落に連れて米ドル売りが加速したが、下げ一服後は再び買い戻される底堅い動きとなった。米ドル/円(USDJPY)は早朝に158.76円付近まで下押したが、東京勢参入後は仲値にかけて買いが進み、159.00円まで上昇。ただ、介入警戒感から上値は重く、買い一巡後は高値圏での小動きが続いた。また、オセアニア通貨の売りが強まり、豪ドルとNZドルは主要通貨に対して全面安。10時30分に発表されたオーストラリア準備銀行(RBA)の5月会合議事録で、今後の利上げがやや制約的になると明かされたことも重しとなった可能性がある。株式市場では、日経平均株価(JP225)は前日比-0.44%と4営業日続落。寄り付きは反発して始まったものの、すぐに利益確定売りに押され、一時900円超の下げ幅となった。この後の海外時間では注目度が高い経済指標の発表は予定されていないが、本日までパリで開かれているG7財務相・中央銀行総裁会議の参加者から金融政策に関する発言が出てくる可能性がある。また、金融市場は依然として中東情勢ヘッドラインに神経質に反応しているため、関連報道には注意したい。
1. 米・要人発言(日本時間21時00分)
日本時間21時00分に、米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事の発言が予定されている。最新の米物価統計の大幅な上振れから、FRBの年内利上げ期待が徐々に高まっているため、インフレ動向について何らかの見解が示されるか注目したい。直近のFRB関係者の発言では、現時点で利上げや利下げの必要性を急いで判断する必要がないとしつつも、インフレ加速への警戒感が示されている。ハト派スタンスをとるウォラー理事は先月、中東情勢が早期に終息すれば年内の利下げ余地があると述べているが、現状では戦争終結の長期化が懸念されている状況。最新の物価指標が軒並み上振れていることも踏まえ、ウォラー理事の見解に変化があるか確認したい。
2. 加・消費者物価指数(日本時間21時30分)
日本時間21時30分に、カナダの4月消費者物価指数(CPI)が発表される。CPIは、カナダ国内で消費者が購入する商品やサービスの価格変動を測定した指標。カナダのインフレ率の動向を把握するうえで重要度が高く、カナダドルの値動きに影響を与える可能性がある。市場予想は、前月比+0.7%、前年比+3.1%。前回3月に引き続き、エネルギー価格の高騰を背景に伸びが急加速する見込み。市場では、カナダ中央銀行(BOC)が年内1回の利上げを決定するとの見方があり、インフレ動向に注目が集まっている。今回の結果が予想通りとなれば、BOCの物価目標である1-3%の上限を超えることになるため、前年比やコアの伸び率に注目したい。
3. 米・中古住宅販売保留指数(日本時間23時00分)
日本時間23時00分に、米国の4月中古住宅販売保留指数が発表される。中古住宅販売保留指数は、売買契約が完了し、引き渡しが未完了の物件を調査し、結果を指数で示した指標。米国の住宅関連指標のなかで特に注目度が高い中古住宅販売件数の先行指標としての側面がある。市場予想は、前月比+1.3%、前年比+2.0%となる見込み。中古住宅販売保留指数は、直近2ヶ月連続で前年比が上昇。今回の結果も予想通りとなれば、低迷が続いた住宅市場に回復の兆しがあると判断され、米ドル買いを支える可能性がある。
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