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FOMCを控えた様子見ムードが継続か

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FOMCを控えた様子見ムードが継続か
相場レポート

2025.12.08

NEW

2025.12.08

本日のポイント

  1. 欧・要人発言(日本時間24時00分~)

  2. 米・NYオプションカット(日本時間24時00分)

  3. 米・3年国債入札(日本時間27時00分)

週明けの東京時間では、序盤に日米金利差縮小を意識した米ドル売り・円買いの動きがみられた。明日から開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備制度理事会(FRB)は0.25%の利下げを決定するとの見方がほぼ確実視されており、来週の金融政策決定会合で日銀は政策金利を0.75%へ引き上げる可能性が高まっている。米国の利下げ観測と日銀の利上げ観測はすでに織り込み済みのため大幅な値動きには至らないものの、FOMCを目前に米ドル売り・円買いが優勢となった。米ドル/円(USDJPY)は朝方に155.38円まで上値を伸ばしたものの、東京勢参入後は売りが強まり下落。155円を下抜けて一時154.90円まで値を下げ、売り一服後は反発して155円台を回復した。米ドル安の地合いとなったことで、ユーロ/米ドル(EURUSD)は買い優勢。欧州時間朝方に差し掛かると、欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事が「次の動きが利上げであるという見方に違和感はない」と発言したことでユーロ買いが強まり、1.1670ドル台まで急伸する動きとなった。ビットコイン(BTCUSD)は前日に反発した動きを引き継ぎ上昇。先月の急落以降は小幅な買戻しが続いており、東京時間では9万1,000ドル台に乗せて堅調に推移した。株式市場では、日経株価(JP225)は前週末比+0.18%と反発。寄り付きは上昇スタートとなったものの、すぐに売りが強まりマイナス圏へ下落。売り買いが交錯して安値でのもみ合いが続いたが、引けにかけては小幅に反発し、プラス圏を回復した。本日は目立った経済イベントが予定されていないため、明日からのFOMCを見据えた様子見ムードが強まる可能性が考えられる。東京時間にシュナーベルECB専務理事の発言でユーロ買いが強まる場面があったため、日本時間24時以降のECB関係者の発言には注目しておきたい。

1. 欧・要人発言(日本時間24時00分~)

本日は欧州中央銀行(ECB)関係者の発言が予定されている。日本時間24時00分にチポローネECB理事、日本時間26時00分にビルロワドガロー仏中銀総裁が発言予定。今月18日に開催されるECB理事会に向けて、金融当局者らの最新の見解を確認しておきたい。ECBは今年7月・9月・10月と3会合連続で政策金利を2.00%に据え置いており、12月会合での据え置きもすでに織り込み済み。先週発表された11月の消費者物価指数(HICP)が2.2%まで小幅上昇したことも据え置きの公算を高める結果となり、市場では利下げサイクル終了との認識が広がっている。ラガルド総裁の最新の発言では「インフレ率が今後数か月で2%付近にとどまる見込み」と述べられ、リスクは両方向にあるとの見解が示されている。当面は据え置きが続く可能性が高いが、ユーロ圏ではインフレ率が目標水準を下回る可能性が指摘されているため、将来的な利下げ再開の可能性について触れる場面がみられるかにも注目しておきたい。

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2. 米・NYオプションカット(日本時間24時00分)

日本時間24時00分頃は、NYオプションカットに関連した値動きが発生する可能性があることに注目したい。NYオプションカットとは、カットオフタイムとも呼ばれ、ニューヨーク時間で通貨オプションの権利行使期限を迎える時間帯のことを指す。この時間帯には、満期を迎えるオプションの水準に価格が近づきやすい傾向があり、特定の銘柄で短期的に価格が変動する可能性が高い。米ドル/円(USDJPY)は155.00円に大きめのオプションが観測されており、東京時間でも一時155.00円付近でもみ合う動きが見られた。節目として意識される価格帯でもあるため、155.00円前後での値動きは注意して見守りたい。ユーロ/米ドル(EURUSD)は1.1650ドルに8日・11日のオプション、1.1660ドルに10日のオプションが観測されており、東京時間ではこの価格帯の間を方向感なく推移している。米ドル安の地合いから下値が限定的となる可能性が考えられるため、上値は1.1660ドル付近がレジスタンスゾーンとして意識される可能性があることを想定しておきたい。

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3. 米・3年国債入札(日本時間27時00分)

日本時間27時00分に、米財務省による3年国債入札(580億ドル)が実施される。米国の利下げ観測によって米長期金利が上昇傾向にあるため、国債入札での需要を確認し、利回りの動向を注視したい。先週5日の米債券市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ期待の高まりで米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.143%まで上昇。本日の東京時間でも流れを引き継ぎ、4.147%まで上昇の勢いが強まった。米ドルは全般弱含む動きが続いているが、金利上昇に連れて買いが入る動きもみられるため、引き続き利回りと相関性のある値動きが続くか注視したい。国債入札が好調な結果となると債券価格上昇(利回り低下)で米ドル売り、国債入札が低調な結果となると債券価格下落(利回り上昇)で米ドル買いの動きが生じる可能性があるため、入札結果が米ドルの値動きに影響を与えるか注目したい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。

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