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米・新たな関税率の通知に警戒

米・新たな関税率の通知に警戒

米・新たな関税率の通知に警戒
相場レポート

2025.07.07

NEW

2025.07.07

本日のポイント

  1. 欧・要人発言(日本時間17時00分~)

  2. 欧・小売売上高(日本時間18時00分)

  3. 米・NYオプションカット(日本時間23時00分)

東京時間では、トランプ米大統領が「BRICSの反米政策に同調する国には10%の追加関税をかける」と自身のSNS上で発言したことを受けて、米ドル買いが加速した。昨日6日から開催されている中国・ロシア・インド・ブラジル・南アフリカの新興国で構成されるBRICSの首脳会議で、関税への深刻な懸念を表明。これを受けて、トランプ米大統領が追加関税を示唆する内容を発言したことから対新興国通貨で米ドル買いが加速し、主要国通貨に対しても米ドル全面高の展開となった。米ドル/トルコリラ(USDTRY)や米ドル/南アフリカランド(USDZAR)は一時急伸。新興国通貨に対して米ドルが強含んだ影響から米ドル/円(USDJPY)も買いが強まり、本日安値の144.20円台から145円まで大幅に上昇した。ユーロも買い優勢となったため、ユーロ/米ドル(EURUSD)は下落するものの下値は限定的。オセアニア通貨は弱含んだため、豪ドル/米ドル(AUDUSD)とNZドル/米ドル(NZDUSD)は下げ幅を拡大した。アジア株は、トランプ米大統領の発言を受けて全般下落。豪ASX200(AUS200)は売り優勢となったものの、明日の政策金利発表での利下げ期待の高まりから下値は限定的となった。国内株式市場では、日経株価(JP225)は前週末比-0.56%と反落。米関税への警戒感が高まり、自動車などの輸出関連銘柄の売りが拡大。下げ一服後もマイナス圏での横ばいが続き、積極的な買戻しの動きは見られなかった。本日の海外時間では、日本時間25時00分(米東部時間正午)にトランプ政権が各国に対して関税率を提示する書簡の送付を開始する予定。送付先は明らかになっておらず、各国は警戒の動きを示している。新たに高率な関税を賦課することが明らかになった場合、市場の警戒感が一層高まる可能性があることに注意したい。

1. 欧・要人発言(日本時間17時00分~)

本日は欧州中央銀行(ECB)関係者の発言に注目したい。日本時間17時00分にナーゲル独連銀総裁の講演、日本時間22時00分にホルツマン・オーストリア中銀総裁の会議での発言が予定されている。米国による上乗せ関税の停止期限が9日に迫っており、本日7日には12ヵ国に対する関税率を記した書簡を送付することが明らかになった。送付先にEUが含まれている可能性があり、また、トランプ政権がEUに対して農産物に17%の関税を上乗せする可能性を警告したことなどを英紙が報じたことから、警戒感が高まっている。ホルツマン・オーストリア中銀総裁は先月、経済指標が悪化しなければ利下げ停止を継続する可能性がある一方で、悪化した場合はさらなる追加利下げの可能性があると発言。米国とEUとの間で関税交渉が決裂した場合や、米国が9日以降に多くの国に対して高率関税を発動した場合は、ユーロ圏の景気後退懸念や米ドル安加速によるユーロ高相場への懸念から、ECBの利下げ見通しに影響を与えかねない。次回会合では利下げ停止の公算が高まっているが、新たな関税率の提示に関連してECB関係者の利下げ見通しに変化が生じるか確認したい。

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2. 欧・小売売上高(日本時間18時00分)

日本時間18時00分に、ユーロ圏の5月小売売上高が発表される。小売売上高は、ユーロ圏の小売業の売上高を測定した指標。ユーロ圏最大の経済大国であるドイツと、次いで2位のフランスが小売売上高全体の半数近くを占める。個人消費や消費者マインドと相関性があり、ユーロ圏全体の景気動向を把握するうえで注目度が高い。市場予想は、前月比-0.6%、前年比1.4%。ともに前月からの減速が見込まれている。先月30日に発表されたドイツの5月小売売上高は、前月比で予想外に減速する結果となった。関税発動後の4月から2ヶ月連続でマイナス水準が続いており、消費者の購買意欲が抑制されていることが考えられる。市場予想から上振れた場合はユーロ買い、下振れた場合はユーロ売りで反応する可能性があることに注意したい。

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3. 米・NYオプションカット(日本時間23時00分)

日本時間23時00分頃は、NYオプションカットに関連した値動きに注意したい。NYオプションカットとは、カットオフタイムとも呼ばれ、ニューヨーク時間での通貨オプション権利行使の期限時刻のことを指す。この時間帯にはオプション取引の権利行使によってポジションの損益が確定するため、為替市場で取引が活発になりやすい。米ドル/円(USDJPY)は144.50円に9日のオプションが観測されており、先週末時点では上値を抑える価格帯として意識されていたものの、週明けの東京市場で勢いよく上抜け。上目線では目立ったオプションが見当たらないため、再び下落してきた際のサポートとして機能する可能性があることに注目したい。ユーロ/米ドル(EURUSD)は先週末から横ばいで推移しており、下方向には1.1750ドルと1.1770ドルに7日の大きめのオプション、上方向には1.1800ドルと1.1810ドルに7日の大きめのオプションが観測されている。上値と下値を抑えられ、小幅なレンジ内での動きにとどまっているため、ユーロや米ドルが動意づいた際には上下どちらかにレンジブレイクする可能性があることに注意したい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。