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関税に対するリスク回避の動きが継続か

関税に対するリスク回避の動きが継続か

関税に対するリスク回避の動きが継続か
相場レポート

2025.07.04

NEW

2025.07.04

本日のポイント

  1. 欧・要人発言(日本時間17時00分~)

  2. 英・建設業PMI(日本時間17時30分)

  3. 英・要人発言(日本時間26時30分)

東京時間では、トランプ米大統領が各国に対する関税率を記した書簡を本日4日から送付開始すると述べたことで、リスク回避の動きが強まった。トランプ米大統領は書簡を送付する相手国・地域の詳細は明らかにしなかったものの、4日には約10ヵ国、上乗せ関税の一時停止期限となる9日までには全ての送付が完了する見込みであると発言。また、関税率については「おそらく60%~70%程度から10~20%程度の範囲になるだろう」と述べ、8月1日から徴収を開始することを明らかにした。これを受けて、為替市場では米ドル売り・円買いが加速。米ドル/円(USDJPY)は前日の米指標の好結果を材料に朝方まで145円台を維持していたものの、持ち高調整とリスク回避の動きで144.10円台まで下落。米ドル/円(USDJPY)の売りに押されて、米ドルは対主要国通貨で全般弱含む動きとなった。リスク回避の動きで金(GOLD)は上昇。朝方から前日終値付近で下げ止まる底堅さがみられ、市場の警戒感が強まると同時に買いが先行した。アジア株は軟調。関税に対する警戒感に加え、政策金利を米国に追随させている香港では、米経済の底堅さから早期利下げ期待が後退したことで香港ハンセン指数(HK50)が下落。オーストラリアでは、弱い経済データから利下げ期待が高まったことで豪ASX200(AUS200)は下げ幅を拡大した。国内株式市場では、日経株価(JP225)は前日比+0.06%と小幅続伸。前日の米株高を好感して序盤は買いが先行したものの、上値が重く徐々に上げ幅を縮小。買いに繋がるような新規の手掛かりが見当たらず、週末前のポジション調整の動きもあり、全体的に動意が薄い展開となった。本日は米国が祝日で休場となるため、NY時間以降は通常よりも流動性が低下することが予想される。目立った経済指標の発表は予定されていないが、関税に関するトランプ米大統領の発言には警戒しておきたい。

1. 欧・要人発言(日本時間17時00分~)

本日は欧州中央銀行(ECB)関係者の発言が予定されている。日本時間17時00分にエルダーソンECB理事、日本時間21時15分にビルロワドガロー仏中銀総裁が発言予定。次回の7月会合での利下げ見通しについて探りたい。昨日は6月5日に開催された会合での議事録が公表され、不確実性の高まりで経済成長が鈍化している中、過度に引き締め的にならないよう利下げを決定したことが明らかになった。ユーロ圏のインフレ率はECBが目標とする2%付近で推移しており、引き締め措置により目標水準を下回らないようにするための利下げであることが示された。また、7月会合での利下げ停止も示唆されており、ラガルドECB総裁を始めとするECB関係者の発言からも利下げ見送りを示唆する発言が続いている。米ドル安の影響で年初から急速に進行するユーロ高相場については一部のメンバーから懸念の声が上がっているため、今後のインフレ目標の達成や利下げ見通しに影響を与えることになるのか、具合的に言及された場合は注目したい。

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2. 英・建設業PMI(日本時間17時30分)

日本時間17時30分に、英国の6月建設業購買担当者景気指数(PMI)が発表される。建設業PMIは、英国の建設業の購買担当者を対象に景況感を調査し、指数化した指標。景況感の分岐点を50と定め、50を上回れば景気拡大、50を下回れば景気後退と判断される。市場予想は48.5。6ヶ月連続で景況分岐点の50を下回るものの、前月を上回り3ヶ月連続で伸びが見込まれている。英国では、最低賃金の上昇や社会保険料の企業負担引き上げなどが重しとなり、企業の景況感を悪化させている。建設業では新規事業が低迷する中で4月の関税発動前からコストの上昇がみられており、関税の影響による景況感の悪化が懸念される。ただ、日本を含む多くの国が関税交渉に難航する状況で、英国は速やかに米国との間で合意に至った。関税による不確実性は依然として払拭されていないが、年初の大幅な落ち込みから景況感の回復が続くのか注目したい。

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3. 英・要人発言(日本時間26時30分)

日本時間26時30分に、イングランド銀行(BOE)中銀金融政策委員会(MPC)のテイラー委員が講演を行う。次回8月会合での利下げ見通しについて触れる場面がみられるか注目したい。前回6月会合では市場予想通り政策金利の据え置きを決定したが、利下げを支持したメンバーもいたことから、ややハト派的な姿勢と捉えられた。テイラーMPC委員は今週開催された欧州中央銀行(ECB)が主催するECBフォーラムに出席し、「2025年は4回ではなく5回の利下げが必要」と発言。BOEは2会合に1回のペースで今年の2月と5月に利下げを実施しており、同様のペースであれば8月と11月に利下げを実施することが考えられる。しかし、英経済が軟化していることから、年内あと3回の利下げが必要になる可能性があるとの見解を述べた。8月会合以降の利下げペースについて新たな見通しが示されるのか確認したい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。