利下げに向けた米国要人発言に注意か

2025.08.18
2025.08.18
本日のポイント
加・住宅着工件数(日本時間21時15分)
米・NAHB住宅市場指数(日本時間23時00分)
米・短期国債入札(日本時間24時30分)
前日のNY市場は、米露首脳会談を前に様子見ムードの展開となった。米株の主要3指数は高安まちまち。トランプ大統領が2週間以内に半導体への関税を引き上げる意向を示したことでIT・半導体株が売られ、ナスダック(US100)は前日比-0.40%、半導体指数は前日比-2.26%に沈んだ。アラスカで開催された米露首脳会談は、当初の予想通り具体的な紛争解決への道筋は示されず、次回以降の話し合いに持ち越し。週明けの東京市場では先週末に引き続き日経株価(JP225)が上昇。最高値を更新して4万3,800円台まで値を伸ばした。対照的に、週末に11万7,000ドル付近まで下押ししたビットコイン(BTCUSD)が週明けの東京市場でも下落。11万5,000ドル割れまで売り込まれる展開となった。米ドル/円(USDJPY)は147円台前半の小幅なレンジで方向感なく推移。注目度の高い経済指標がない中、欧州からNY時間にかけて、米露首脳会談を巡る報道がどのように消化されていくのか。25時45分にはボウマンFRB議長がブルームバーグTVに出演。今週木曜日(21日)から土曜日(23日)にかけて開催されるジャクソンホール会議での各国要人の発言も注目される。特に、22日に講演予定のパウエルFRB議長が、次回FOMCでの利下げに向けてどのような姿勢を示すのかにマーケットの関心は向けられている。
1. 加・住宅着工件数(日本時間21時15分)
日本時間21時15分に、7月のカナダ・住宅着工件数が発表される。住宅着工件数は、カナダで建設が開始された新築物件戸数を測定した指標。月毎の増減から住宅投資状況や景気動向などを確認できる。今回の予想は26.00万件。前回6月は、25.32万件の予想に対して28.37万件と強い結果となった。カナダの住宅着工件数は今年4月以降、3か月連続で予想から上振れが続いている。トランプ関税によるインフレが懸念される中、駆け込み需要が数字を押し上げていると推測される。カナダは、トランプ大統領の第二期就任直後から非難の矢面に立たされる格好で、関税協議においても他国に比べて異例に高い35%の関税を課される結果となった。資源大国とはいえ、隣国アメリカなしには立ち行かないことが明白なカナダにとって、高関税の影響は計り知れないものがある。対ドルで強含む展開が続くカナダドルの動向を注意して見守りたい。
2. 米・NAHB住宅市場指数(日本時間23時00分)
日本時間23時00分に、8月の米・NAHB住宅指数が発表される。今回の予想は34(前回33)。米住宅建築業者協会(NAHB)が約900の建築業者を対象とした調査から算出する住宅市場指数(HMI)は、住宅建設業の景況感を示す指標である。50を上回れば、米国の住宅市場に建築業者が明るい見通しを持っていることを示す。2022年半ば以降は金利の高止まりから50を下回る月が多く、40前後の数字が続いている。今年はトランプ関税による輸入物価の上昇懸念も加わり、住宅市場係数は昨年以上に低調。利下げ期待の進展を背景に最高値を更新し続けるS&P500(US500)が住宅市場指数にどのような反応を見せるのか。マーケットの動向を注視したい。
3. 米・短期国債入札(日本時間24時30分)
日本時間24時30分に、3か月物短期米国債と6か月物短期米国債の入札が行われる。前回入札結果は、3か月物が4.150%。6か月物は3.970%。2024年8月頃までは5.0%を超えていた短期国債の利回りは徐々に低下。4.0%近い水準に落ち着いてはいるが、コロナパンデミック以前の水準(0.03%~2.5%)と比較すると、依然、高い水準を保っている。短期国債(償還期限が1年以内の国債)は、額面から利回り相当額を割引いた価格で取引され、満期時に額面金額で償還される。一般的に、短期国債の入札結果が10年債利回りに大きな影響を及ぼすとは想定しづらいが、一時的にマーケットが反応する可能性には留意しておきたい。
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