2025.06.26
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2025.06.26
英・要人発言(日本時間17時30分~)
米・第1四半期GDP[確定値](日本時間21時30分)
米・耐久財受注(日本時間21時30分)
東京時間では、中東情勢への反応が一旦収束する中、トランプ米大統領が次期米連邦準備制度理事会(FRB)議長を早期指名する可能性が浮上したことを背景に、米ドル売り・円買い優勢の地合いとなった。トランプ米大統領は再三の利下げの要求に応じないパウエルFRB議長に対する不満を表明しており、今月25日の記者会見では後任候補が3~4名いると発言。パウエルFRB議長の任期は来年5月に満了を迎えるが、早ければ夏にも早期の指名と発表が行われると米メディアが報じており、FRBの独立性が失われることへの懸念から米ドル売りが先行した。米ドル/円(USDJPY)は朝方に下げ幅を広げ、1週間ぶりの安値となる144.30円台まで下落。前日のNY時間に発表された米国の5月新築住宅販売件数が伸び悩んだことや、早期利下げ期待の高まりから下落基調へ転じており、東京時間でも前日安値を下抜けて軟調な動きが継続した。クロス円も軒並み下落。米ドル売り優勢の動きから、主要国通貨は対米ドルで強含んだ。金(GOLD)は小幅な横ばい。中東情勢へのリスク警戒感が後退したことで動意が薄い展開が続いている。WTI原油(OIL)も週明けの急落後はほぼ横ばいの動きが継続しており、本日のアジア時間では小幅な上昇にとどまった。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比+1.65%と3日続伸。前日の米株式市場でのハイテク株高を受けて、寄り付きは2月19日以来となる約4ヶ月ぶりの3万9,000円台に乗せてスタート。もみ合うことなく、600円超の上げ幅で引けにかけても堅調に推移した。本日は欧米各国の要人発言や米国の複数の重要指標発表が予定されている。有事の米ドル買いから一転して米ドル売り優勢の相場となっているため、ドルストレート銘柄の動向に注目したい。
本日はイングランド銀行(BOE)英中銀金融政策委員会(MPC)関係者の発言に注目したい。日本時間17時30分にブリーデンBOE副総裁、日本時間20時00分にベイリーBOE総裁がそれぞれ会議に出席予定。次回の会合に向けて、金融政策の見通しについて言及があるか確認したい。BOEは今月19日の会合で政策金利の据え置きを決定。英中銀金融政策委員会(MPC)メンバー9名のうち3名が利下げを支持したことや、議事要旨でMPCが注視する賃金上昇について「年末にかけて大幅に鈍化」と見込まれていたことから、予想以上にハト派寄りでの据え置きとなった。MPCのタカ派メンバーであるグリーン委員は今月24日、金利引き下げに対する慎重かつ段階的な現在のアプローチは適切であるとし、成長リスクの下振れとインフレリスクの上振れへの警戒感を指摘。直近のインフレ率の大幅な上昇で賃上げのリスクがあるとし、物価安定が最優先課題であるとの見解を示した。BOEの緩やかな緩和ペースが維持される場合、次回8月会合では利下げを実施する可能性が高い。英国の今後の利下げ見通しについて新たな手掛かりが得られるか注目したい。
日本時間21時30分に、米国の第1四半期GDP(国内総生産)の確報値が発表される。先月発表された改定値と同水準が見込まれているが、上方・下方修正があるか確認したい。4月に発表された米国の第1四半期GDPは想定外に減速し、約3年ぶりのマイナス成長となったことでサプライズ要因となった。関税発動前の1-3月期は駆け込み需要による輸入が急増しており、改定値でもわずかに上方修正されている。また、消費者マインドの悪化による個人消費の低迷も大きな下押し要因となっており、改定値で下方修正された。全体としては速報値の-0.3%から改定値の-0.2%へ上方修正されており、確報値でさらに改定があるのか注目したい。
日本時間21時30分に、米国の5月耐久財受注が発表される。耐久財受注は、自動車・家具・航空機など耐久年数3年以上の消費財の新規受注を集計した指標。出荷・在庫・新規受注・受注残高の項目で構成されており、民間設備投資や消費者の購買意欲が反映されることから、景気動向を把握する上で注目される。市場予想は8.5%。月毎の変動が大きい航空機を除いたコア耐久財受注は0.0%。コア耐久財受注は前回から鈍化するものの、総合値では大幅減少した前回から回復する見込み。4月の耐久財受注は、関税発動前の駆け込み需要が急速に増加した3月からの反動で、大幅に鈍化する結果となった。米国の耐久財に使用される多くの部品が輸入製品となることから、関税問題が解消されなければ今後も厳しい状況が続くことが懸念される。上乗せ関税が一時停止されたこともあり、5月は市場予想通り前月からの回復が見られるか注目したい。
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