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米・雇用統計と景気軟化の可能性に警戒

米・雇用統計と景気軟化の可能性に警戒

米・雇用統計と景気軟化の可能性に警戒
相場レポート

2025.06.06

2025.06.06

本日のポイント

  1. 欧・要人発言(日本時間17時00分~)

  2. 加・雇用統計(日本時間21時30分)

  3. 米・雇用統計(日本時間21時30分)

東京時間では、米中貿易摩擦緩和への期待からリスク後退の米ドル買い・円売りが先行した。昨日の海外時間に米中首脳の電話会談が行われ、両国の代表団が近く会談することに合意。トランプ米大統領が「非常に良い会談だった」と発言したことも支えとなり、急速に米ドル買い・円売りが進行した。前日からのリスク後退の流れを引き継ぎ、米ドル/円(USDJPY)は東京勢参入後に買いが強まり上昇。前日高値を上抜け144円台まで上値を伸ばし、底堅い動きを示した。クロス円も買い優勢で推移。米ドルが堅調な動きを示したため、主要国通貨は対米ドルで弱含んだ。前日に下落した金(GOLD)はやや持ち直す動き。ただし、リスク後退の動きが継続したため上値は限定的となった。同様にリスク後退の動きで大幅安となっていたビットコイン(BTCUSD)は買戻しが加速。前日に一時10万500ドルを割り込む水準まで下落したものの、東京時間に10万3,000ドル台まで回復した。アジア株は冴えない動き。米中首脳の電話会談を受けて為替は楽観的な動きを示したが、中国側が強硬姿勢を崩さなかったとする見方もあり、香港ハンセン指数(HK50)や豪ASX200(AUS200)は下落した。国内株式市場では、日経株価(JP225)は前日比+0.50%と反発。米中貿易摩擦緩和期待で米ドル高・円安が強まっていることを材料に、自動車関連銘柄や半導体関連銘柄を中心に上昇。買い一服後は手がかり難で売り買いが交錯するものの、底堅い動きでプラス圏を維持し取引を終えた。本日はNY時間序盤に米雇用統計の発表を控えているため、ロンドン時間前半は様子見ムードが強まる可能性がある。米国の雇用関連指標が軒並み下振れたことで市場の警戒感が高まっているため、発表後は大幅な値動きになる可能性があることに注意したい。

1. 欧・要人発言(日本時間17時00分~)

本日は欧州中央銀行(ECB)関係者らの発言が予定されている。日本時間17時00分にホルツマン・オーストリア中銀総裁、日本時間17時30分にラガルドECB総裁、日本時間17時45分にシムカス・リトアニア中銀総裁、日本時間19時00分と22時00分にセンテノ・ポルトガル中銀総裁が発言予定。ECBは昨日の理事会で7会合連続となる0.25%の追加利下げを決定。米関税によるインフレ下振れリスクの高まりや予防的な利下げが必要との判断で、景気を下支えする目的があるとみられる。ラガルドECB総裁は記者会見で「金融政策の周期の終わりが近づいている」と述べ、利下げ停止の可能性を示唆。次回7月会合での据え置きの可能性が高まったため、ECB関係者から利下げ停止を示唆する発言が出るか注目される。また、7月会合での据え置き後は9月会合で再び利下げを実施するとの見方もあるため、次回以降の利下げ見通しについても注目したい。

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2. 加・雇用統計(日本時間21時30分)

日本時間21時30分に、カナダの5月雇用統計が発表される。カナダの雇用統計は、カナダ国内で新規雇用された人数の増減を測る新規雇用者数や、労働人口に占める失業者の割合を測る失業率など、複数指標で構成される。雇用者数の増減や失業率の変動は労働市場の動向を把握する上で重要な指標となるため、カナダ中央銀行(BOC)が金融政策の判断に利用する重要指標の1つである。市場予想は、新規雇用者数が-1.25万人、失業率が7.0%。ともに前月から悪化し、失業率は3ヶ月連続で上昇する見込み。今月4日に開かれた会合でBOCは政策金利の据え置きを決定。関税による不確実性を見極める必要があるとの認識を示した。一方で、マックレムBOC総裁は記者会見で「コアインフレ率の安定や成長鈍化が示されれば利下げが必要である」と述べており、次回7月会合に向けてインフレ率や景気動向を見極める展開が予想される。本日発表される雇用統計が弱い結果となった場合、カナダの景気後退懸念が高まりカナダドル売りが加速する可能性があることに注意したい。

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3. 米・雇用統計(日本時間21時30分)

日本時間21時30分に、米国の5月雇用統計が発表される。雇用統計は、米国内の雇用情勢を調査した統計のことを指す。市場注目度が特に高い非農業部門雇用者数や失業率の他に、平均時給・労働参加率・製造業雇用者数などの複数指標が同時に発表される。市場予想は、非農業部門雇用者数が13.0万人、失業率が4.2%、平均時給が前月比0.3%、前年比3.7%。いずれも前月と同水準かやや減速が見込まれている。今週発表されたADP雇用統計や新規失業保険申請件数が軒並み弱い結果を示したことで、今回の雇用統計への警戒感が一層強まっている。失業率は3ヶ月連続で同水準が予想されているが、4月のJOLTS求人件数は解雇が増加しており、新規失業保険申請件数も5月は高水準を維持しているため、予想より悪化した場合のネガティブサプライズには警戒が必要。雇用統計が弱い結果となった場合、米国の景気減速懸念が高まり米ドル売りが加速する可能性が高いことに注意したい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。