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米中貿易協議を控えたリスクオン継続か

米中貿易協議を控えたリスクオン継続か

米中貿易協議を控えたリスクオン継続か
相場レポート

2025.06.09

NEW

2025.06.09

本日のポイント

  1. 欧・要人発言(日本時間18時00分~)

  2. 米・NYオプションカット(日本時間23時00分)

  3. 英・ロンドンフィックス(日本時間24時00分)

週明けの東京時間では、米中貿易協議を控えたリスクオンの地合いと米ドル売りの動きが見られた。本日からロンドンで米中の貿易問題を巡る閣僚級協議が開かれることが明らかになっており、米国からはベッセント財務長官やグリア米通商代表部(USTR)代表、中国からは何立峰副首相が出席予定。今回の協議では中国によるレアアース(希土類)の輸出規制問題が焦点となっており、相互関税や台湾問題など幅広い議題について協議されるとみられる。為替市場では、先週末に行われた米中首脳の電話会談や米雇用統計の底堅い結果を受けてリスクオンの動きが加速していたが、週明けは一旦調整の動きでスタート。米ドル/円(USDJPY)は仲値にかけて一時144.90円台まで買われたものの、145円台に乗せることなく失速し、米ドル売り・円買い優勢となった。米ドルとともに弱含んだカナダドルとスイスフランは対円で下落したが、欧州通貨は対円で売り買い拮抗、オセアニア通貨はやや強含んだ。リスクオンで売りが加速していた金(GOLD)は往って来いの展開。東京勢参入後に一時3,300ドルを割り込む水準まで下押したものの、徐々に買い戻されて下げ幅分を巻き戻す動きとなった。アジア株は総じて堅調。米中貿易協議への期待感が高まり、香港ハンセン指数(HK50)は前週末比1%超の上昇幅となった。国内株式市場では、日経株価(JP225)は前週末比+0.92%と続伸。前週末に米国株が大幅上昇した流れを引き継ぎ、3万8,000円台に乗せてスタート。リスクオンの動きが加速し、半導体関連銘柄が指数を牽引するかたちで力強い動きが続いた。本日の海外市場では目立った経済指標の発表が予定されていないため、金利や株価の動向を見据えた展開となりそうだ。市場の注目はロンドンで開かれる米中貿易協議に集中しているため、話し合いの進展次第ではリスクオンにもリスクオフにも傾きやすい点に注意したい。

1. 欧・要人発言(日本時間18時00分~)

本日は欧州中央銀行(ECB)関係者の発言が予定されている。日本時間18時00分にエルダーソンECB理事がローマのイタリア憲法裁判所で法についての基調講演、日本時間23時00分にエスクリバ・スペイン中銀総裁が議会証言に出席予定。金融政策に関する具体的な発言が出てくる可能性は高くないが、次回のECB理事会に向けて欧州の金融当局者らの発言に注目しておきたい。ECBは6月会合で0.25%の追加利下げを決定。タカ派メンバーのホルツマン・オーストリア中銀総裁が唯一反対票を投じており、先週末には現在のECBの金融政策が拡張的であると述べ、ラガルドECB総裁が記者会見で「金融政策の周期の終わりが近づいている」と発言したことに対して「その点が事実か議論したかった」と述べている。また、ストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁は「利下げはほぼ完了した」と発言しており、カザークス・ラトビア中銀総裁は「毎会合での利下げを期待すべきではない」と発言。次回7月会合での利下げ停止を示唆する発言が相次いでいるため、本日も同様の見解が示されることになるか確認したい。

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2. 米・NYオプションカット(日本時間23時00分)

日本時間23時00分頃は、NYオプションカット前後の値動きに注意したい。NYオプションカットとは、ニューヨーク時間での通貨オプション権利行使の期限時刻のことを指す。カットオフタイムとも呼ばれるこの時間帯は、オプション取引の権利行使によってポジションの損益が確定するため、為替市場で取引が活発になりやすい特徴がある。米ドル/円(USDJPY)は145.00円に11日・12日・16日のオプションが観測されており、上値を抑える堅いレジスタンスゾーンとして意識される可能性が高い。また、下値には144.00円に10日・12日・13日のオプションが控えているため、強いファンダメンタルズ要因がなければ144円台でのレンジを形成する可能性が考えられる。ユーロ/米ドル(EURUSD)は1.1425ドル・1.1440ドル・1.1450ドルと断続的にオプションが観測されているため、上値抑制要因となるか注意して見極めたい。

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3. 英・ロンドンフィックス(日本時間24時00分)

日本時間24時00分頃は、ロンドンフィックス(ロンドンフィキシング)に絡んだ値動きに注意したい。ロンドンフィックスとは、ロンドン市場における金融機関の対顧客向け外貨取引の基準レートを決定する時間帯のことを指す。東京市場の仲値(日本時間9時55分)に相当するが、東京仲値でみられる米ドル買い・円売りのような方向性のあるフローは存在せず、相場状況に応じて買いや売りの一方向に大きく価格が動くケースが多い。ロンドンフィックスでは金(GOLD)の現物取引レートが決定するため、金(GOLD)の値動きが大きくなる傾向がある。短期取引で効率的に利益を狙いやすいタイミングであるため、ロンドンフィックスに絡んだ値動きが生じるか注意深く見極めたい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。