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リスク警戒後退の流れが継続か

リスク警戒後退の流れが継続か

リスク警戒後退の流れが継続か
相場レポート

2025.05.14

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2025.05.14

本日のポイント

  1. 欧・要人発言(日本時間17時00分~)

  2. 米・要人発言(日本時間18時15分~)

  3. 米・週間原油在庫(日本時間23時30分)

東京時間では、円買い優勢の動きとなった。昨日のNY時間から下落が続く米ドル/円(USDJPY)は、東京勢参入後に下げ幅を拡大。仲値にかけて売りが加速し、一時146.80円台まで下押した。米ドル/円(USDJPY)に連れてクロス円も下落。円以外の主要国通貨は材料不足で動意が薄く、ドルストレート銘柄は小幅な横ばいでの推移にとどまった。金(GOLD)は売り優勢で下落。3,200ドル付近の価格帯がサポートとして意識されており、下げ一服後の様子見相場が続いている。ビットコイン(BTCUSD)は小幅安。前日の上昇への反動で売り優勢となるも、10万3,000ドル台を維持する底堅さがみられた。アジア株は軒並み上昇。米中の貿易協議進展に対する安心感が広がっており、香港ハンセン指数(HK50)や豪ASX200(AUS200)は堅調な動きを示した。国内株式市場では、日経株価(JP225)は前日比-0.14%と5日ぶりに反落。前日の米株式市場でハイテク株が買われたことから、寄り付きは半導体関連の値がさ株に買いが集まり上昇してスタート。しかし、連日上昇が続く過熱感から徐々に売りが広がり、マイナス圏での着地となった。本日の海外市場では重要度の高い経済指標の発表が予定されていないため、各国の要人発言や金利と株価の動向を注視する展開となりそうだ。週明けから続くリスク後退の地合いが継続するのか注目したい。

1. 欧・要人発言(日本時間17時00分~)

本日は欧州各国の中央銀行総裁の発言に注目したい。日本時間17時00分にナーゲル独連銀総裁とエスクリバ・スペイン中銀総裁、日本時間22時00分にビルロワドガロー仏中銀総裁、日本時間23時00分にホルツマン・オーストリア中銀総裁が発言予定。エスクリバ総裁は昨日出席した会議で「基本シナリオに過度に依存すべきではない」と発言。成長率やインフレ率の見通しに変化が生じた際は速やかに対応していく必要があると指摘した。同会議に出席したアイルランド中銀のマクルーフ総裁も同様の見解を述べており、不確実性が大きい状況下ではどの要因が優勢であるかを慎重に見極める必要があるとの考えを示した。また、ナーゲル独連銀総裁は金融政策の決定は慎重に判断する必要があると述べ、すぐに変わる可能性があるデータに対して過度に反応しないことが重要であると指摘。次回6月会合での利下げの可能性を巡り、欧州中央銀行(ECB)のタカ派メンバーであるシュナーベル専務理事が据え置きを主張しており、同じくタカ派メンバーのナーゲル総裁がどのような見解を示すのか注目される。タカ派スタンスのメンバーが据え置きを主張した場合は大きなサプライズとはならないものの、利下げを支持する発言があった場合はユーロが売られる可能性があることに注意したい。

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2. 米・要人発言(日本時間18時15分~)

本日は複数の米連邦準備制度理事会(FRB)関係者の発言が予定されている。日本時間18時15分にウォラーFRB理事、日本時間22時10分にジェファーソンFRB副議長、翌早朝となる日本時間6時45分にデイリー・サンフランシスコ連銀総裁が発言予定。昨日発表された米国の4月消費者物価指数(CPI)が予想を下回る伸びにとどまったことから、FRB関係者のインフレ率や利下げに関する見通しに変化が生じているか確認したい。FRBは、関税による持続的なインフレリスク抑制の目的や米経済の底堅さを理由に利下げを停止。次回6月会合でも据え置きが予想されているが、CPIが市場予想を下回ったことで、発表後にトランプ米大統領が再び自身のSNSで利下げをするよう圧力をかけた。今回のCPIは中国に対する大幅な関税引き上げの影響がまだ反映されていないとみられており、引き続き不確実性を見極める展開が続くと予想される。スタグフレーション懸念も依然として根強いなか、FRB関係者が今後の金融スタンスについてどのような見通しを示すのか注目したい。

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3. 米・週間原油在庫(日本時間23時30分)

日本時間23時30分に、米国の原油在庫が発表される。原油在庫は、米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)が米国内で保有する商業用原油量を調査した指標。EIAが前週金曜日時点のデータを毎週水曜日に発表する。原油在庫量の増加は需要の低迷、減少は需要の拡大を示し、需給の変化が景気動向を判断する指標として注目される。WTI原油(OIL)は、米中の関税引き下げ合意を受けて大幅に上昇。1バレル=63ドル台まで価格を戻し、底堅い動きを示している。一方で、OPECプラスはイラクやカザフスタンへの制裁を目的に、増産による原油安誘導を継続。今後も増産幅が増加する可能性が示唆されており、関税による需要低迷の懸念も払拭されていないため、原油相場の重しとなる可能性も考えられる。本日はOPEC月次報告も公表されるため、幅広いデータから原油市場の先行きを探りたい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。