日米関税交渉を見据える展開

2025.05.01
2025.05.01
本日のポイント
米・主要企業の決算発表(日本時間19時00分~)
米・新規失業保険申請件数(日本時間21時30分)
米・ISM製造業景況指数(日本時間23時00分)
東京時間では、日銀の政策金利発表を受けて円安が加速。日銀は市場予想通り政策金利を2会合連続で0.5%に据え置くことを決定した。同時に発表された日銀展望リポートでは、2025年のインフレ見通しが2.4%から2.2%へ引き下げられ、さらに国内総生産(GDP)成長率の今年度と来年度の見通しも引き下げられたことから、利上げ期待が後退。日銀の追加利上げが遅れる可能性があると受け取られ、円全面安の展開となった。米ドル/円(USDJPY)は政策金利発表後に買いが強まり急伸。144円台を回復し、今月12日以来の高値更新となった。クロス円も揃って大幅上昇。対円で米ドル買いが加速した影響から、ユーロ/米ドル(EURUSD)や英ポンド/米ドル(GBPUSD)は下げ幅を拡大した。金(GOLD)は東京勢参入後に売りが加速し、3,260ドル付近のレンジ下限を下抜けて大幅下落。目先の抵抗帯を抜けたことから、3,200ドル付近まで下げ幅を広げる可能性があることを想定しておきたい。前日のNY時間に大きく売られたビットコイン(BTCUSD)は買戻しの動き。再び9万5,000ドル台に乗せ、前日高値付近まで値を戻した。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比+1.13%と6日続伸。半導体関連の値がさ株で買いが先行し、寄り付きから上げ幅を拡大。利益確定売りに押されて一時下げ幅を広げたものの、日銀政策金利発表を受けて円安が先行したことが材料視され、後場でも買い優勢で相場を押し上げた。本日はレイバー・デーの祝日でドイツやフランスなど欧州の多くの国が休場となるため、欧州時間前半は流動性の低下が予想される。NY時間以降はISM製造業景況指数の発表や日米関税交渉など注目イベントが複数予定されているため、為替や株価の動きに注意してトレードチャンスを見極めたい。
1. 米・主要企業の決算発表(日本時間19時00分~)
米国では主要企業の決算発表が続いており、本日は米株式市場の寄り付き前から引けにかけて80社以上の発表が予定されている。日本時間19時00分頃にはモデルナ(MRNA)、日本時間20時00分頃にはマクドナルド(MCD)、さらに引け後(日本時間29時00分頃)にはアップル(AAPL)とアマゾン・ドットコム(AMZN)が決算発表予定。今週は米大手IT企業の決算発表が多く予定されており、昨日の引け後にはメタ・プラットフォームズ(META)の第1四半期決算とマイクロソフト(MSFT)の第3四半期決算が発表された。ともに市場予想を上回る好結果となったことで、株価は時間外取引で急伸。日経株価(JP225)も寄り付きから半導体関連銘柄を中心に買いが先行する動きとなった。関税を巡る不確実性が株式相場の上値を抑える状況下で、大手企業の決算発表が相場を押し上げる材料と判断されることになるか注目される。米株主要3指数のNYダウ(US30)・S&P500(US500)・ナスダック(US100)の動きを注視したい。
2. 米・新規失業保険申請件数(日本時間21時30分)
日本時間21時30分に、米国の新規失業保険申請件数が発表される。新規失業保険申請件数は、米労働省雇用統計局が米国内で失業者が失業保険を初めて申請した件数を集計した指標。毎週木曜日に週次の結果が発表されるため、速報性が高く雇用関連指標の先行指標として注目される。市場予想は、22.4万件。前週分を上回り、3週連続での増加が見込まれている。関税政策の影響で、米連邦準備制度理事会(FRB)は今後米国の失業率が増加していくとの見解を示しており、明日発表予定の4月雇用統計の結果に注目が集まっている。今週発表された雇用関連指標が軒並み予想を下回る弱い結果となっているため、新規失業保険申請件数が予想以上に増加した場合は米ドル売りが加速する可能性があることに注意したい。
3. 米・ISM製造業景況指数(日本時間23時00分)
日本時間23時00分に、米国の4月ISM製造業景況指数が発表される。ISM製造業景況指数は、米国の製造業購買担当者を対象にアンケート調査を実施し、景況感を調査した指標。全米供給管理協会(ISM)が毎月第1営業日に発表しており、米主要指標の中でも特に発表日が早いことから、景気の先行指標として注目度が高い。市場予想は48.0。前月に続いて景況分岐点の50を下回り、3ヵ月連続での低下が予想されている。3月の結果を見ると、製造業でのインフレ指標と捉えられる仕入れ価格指数が大幅に上昇する一方で、新規受注・生産・雇用などの構成項目が軒並み低水準を記録した。また、相互関税発動前の駆け込み輸入の急増で在庫数も大幅に増加しており、関税政策による製造業への影響が示される結果となった。今後さらに関税による影響が表面化していくことが予想されるため、市場予想よりも弱い結果が発表された場合は、市場がリスク回避の動きで反応する可能性があることを警戒しておきたい。
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