米・トランプ政権とFRBの対立激化に警戒

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米・トランプ政権とFRBの対立激化に警戒

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米・トランプ政権とFRBの対立激化に警戒
相場レポート

2025.04.22

NEW

2025.04.22

本日のポイント

  1. 米・要人発言(日本時間22時00分~)

  2. 英・ロンドンフィックス(日本時間24時00分)

  3. 米・主要企業の決算発表(日本時間29時00分頃)

東京時間では、米ドル売り・円買いが大幅に進行。トランプ米大統領とパウエルFRB議長の対立によるリスク警戒の高まりや今月24日に開かれる日米会談での米ドル高・円安是正への警戒、さらに日銀の利下げ姿勢維持など、複数の要因が絡んだ相場状況となっている。米ドル/円(USDJPY)は朝方に一時買いが強まり141.10円台をつけたが、東京勢本格参入後に売りが加速し139.90円台まで大幅に下落。昨年9月16日以来となる140円割れ水準まで下押しており、このまま140円台を維持できない場合はもう一段下落の勢いが加速する可能性が考えられる点に注意したい。主要国通貨に対して円が全面高の動きを示したため、クロス円は揃って上値を拡大。一方で、米ドルが全面安の動きとなったことからドルストレートは対ドルで買いが先行した。金(GOLD)は前日からの買いの勢いが継続し、3,500ドル目前まで上昇。ビットコイン(BTCUSD)は前日高値を上抜け8万8,000ドル台で推移した。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比-0.17%と続落。前日の米株急落の動きや為替市場での米ドル安・円高の動きを警戒し、売り先行でスタート。底堅さは確認できるものの、大手企業の決算発表を控えた様子見の動きも相まって上値を試しにくい状況が続き、小幅安で取引を終えた。本日は注目度の高い経済指標発表が予定されていないため、要人発言やリスク動向に警戒しながら値動きを見極める展開が予想される。米債券・米株・米ドルからのマネー流出が再び加速しているため、リスク回避もしくはリスク後退と判断される報道が伝わった際には、市場が神経質に反応する可能性があることを警戒しておきたい。

1. 米・要人発言(日本時間22時00分~)

本日は複数の米連邦準備制度理事会(FRB)関係者の発言が予定されている。日本時間22時00分にジェファーソンFRB副議長、日本時間22時30分にハーカー・フィラデルフィア連銀総裁、日本時間26時40分にカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、日本時間27時30分にバーキン・リッチモンド連銀総裁、日本時間翌7時00分のクーグラーFRB理事が講演予定。市場では、トランプ米大統領がパウエルFRB議長を解任させようとする動きへの警戒感が高まり、米資産離れが加速している。中央銀行の独立性が失われかねない状況は不確実性を一層強めており、万が一パウエルFRB議長の解任が現実的な話になってきた場合、市場は一段とリスク回避の動きに振れる可能性が高い。先日はグールズビー・シカゴ連銀総裁からFRBの独立性を主張する発言が出ており、本日のFRB関係者の講演でも同様の主張がみられるか注目したい。また、先週はトランプ米大統領が欧州中央銀行(ECB)の利下げ決定を引き合いに出しパウエルFRB議長を批判した後に、ラガルドECB総裁が記者会見でパウエルFRB議長への敬意を表明する場面がみられている。本日の日本時間23時00分に予定されているラガルドECB総裁の発言でもトランプ政権とFRBの対立について言及される可能性が考えられるため、併せて確認しておきたい。

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2. 英・ロンドンフィックス(日本時間24時00分)

日本時間24時00分頃は、ロンドンフィックス(ロンドンフィキシング)に絡んだ値動きに注意したい。ロンドンフィックスは、ロンドン市場における金融機関の対顧客向け外貨取引の基準レートを決定する時間帯のことを指し、東京市場の仲値(日本時間9時55分)に相当する。ロンドンフィックス前後には、ユーロや英ポンドなどの欧州通貨の売買が活発に行われる傾向がある。また、この時間帯には金(GOLD)の現物取引レートも決定するため、金(GOLD)の値動きも活発になりやすい。直近の海外市場での金(GOLD)の動向を見ると、ロンドンフィックス前後に売買の流れが変化しやすい傾向が確認できる。市場のリスク警戒が高まっている場合は注意が必要だが、ロンドンフィックスに絡んだフローが観測された場合は短期トレードで効率的に利益を狙いたい。

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3. 米・主要企業の決算発表(日本時間29時00分頃)

米国は決算シーズンに突入しており、本日も米株式市場の寄り付き前から引けにかけて主要企業20社以上の決算発表が予定されている。特に注目を集めるのが、引け後(日本時間29時00分頃)に発表される米大手自動車メーカーのテスラ(Tesla)の第1四半期決算発表。テスラ(Tesla)は今年1-3月期の世界販売台数が前年比13%減と大幅に落ち込んでおり、その背景として最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスク氏のトランプ政権への関与がブランドイメージを大きく損なった影響がある。昨日の米株式市場では、トランプ米大統領が米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長との対立を強めたことから警戒感が高まり、マスク氏率いるテスラ(Tesla)の株価は6%下落。今年1月のトランプ政権発足以降で見ると株価は40%以上下落しており、マスク氏が政府効率化省(DOGE)での活動を継続する限り年内の回復は難しいとの見方もある。深刻な経営不振と株価の下落が表面化しているテスラ(Tesla)の決算が市場予想よりもさらに弱い結果となった場合、S&P500(US500)やナスダック(US100)が大幅に値を下げる可能性があることを警戒しておきたい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。