欧・政策金利発表と利下げ見通しに注目

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欧・政策金利発表と利下げ見通しに注目

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相場レポート

2025.04.17

NEW

2025.04.17

本日のポイント

  1. 欧・ECB政策金利(日本時間21時15分)

  2. 米・住宅着工件数(日本時間21時30分)

  3. 米・フィラデルフィア連銀景況指数(日本時間21時30分)

東京時間では、米ドル買い・円売りの動きが加速した。日本時間朝方に開かれた日米貿易交渉に出席した赤沢経済再生相が「為替についての議題は出なかった」と発言したことで円が急落。今回の官僚級会議では関税交渉がメインテーマとなっているが、米国側が為替問題について取り上げ円安是正圧力をかける可能性があったことから、円安方向に慎重な動きが続いていた。しかし、一旦は米ドル安・円高への警戒感が後退したことで、米ドル/円(USDJPY)は朝方の安値141.60円台から142.80円台まで大幅上昇。米ドル/円(USDJPY)に連れてクロス円も総じて上値を伸ばす動きとなった。ユーロ/米ドル(EURUSD)は底堅さを維持しつつも、米ドル買いの動きに押されてやや弱含み。節目の1.1400ドルが上値を抑えるレジスタンスとして意識されており、ユーロ買いや米ドル売り要因で上値トライを示す可能性が考えられる。前日に再び最高値を更新した金(GOLD)は一旦調整の動き。ビットコイン(BTCUSD)は8万5,000ドル台をトライするも維持できず、先週末から続くレンジ内での動きにとどまった。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比1.35%と反発。寄り付きは小幅上昇で始まり、トランプ大統領が日米貿易交渉後に「大きな進展があった」とSNSに投稿すると、交渉進展への期待感から買いが加速。しかし、上値の重さは継続しており、徐々に上昇幅を縮小する動きとなった。本日は欧州中央銀行(ECB)の政策金利発表が予定されており、ユーロの動向が注目される。また、明日から日本を除く多くの国が連休入りとなるため、ポジション調整の動きや買い控えの動きがみられる可能性があることに注意したい。

1. 欧・ECB政策金利(日本時間21時15分)

日本時間21時15分に、欧州中央銀行(ECB)が政策金利を発表する。今回の会合では現行の2.65%から2.40%へ0.25%の追加利下げが予想されている。ECBは前回3月の会合後に利下げの一時停止の可能性を示唆していたが、トランプ政権の関税政策による不確実性を背景に6会合連続での利下げに踏み切るとみられている。ユーロ圏のインフレ見通しは以前の予測より鈍化することが示され、2025年の経済成長率も下方修正された。また、市場では4月と6月の追加利下げを織り込む動きが強まっており、声明文やラガルドECB総裁の会見から今後の利下げ見通しがどのように示されるのか注目される。昨日は米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が早期利下げに慎重な姿勢を改めて表明したことで、市場の期待感が大きく後退する動きとなった。米国とは対照的に利下げ期待が高まれば、ユーロ/米ドル(EURUSD)の売り材料と判断される可能性があることを想定しておきたい。

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2. 米・住宅着工件数(日本時間21時30分)

日本時間21時30分に、米国の3月住宅着工件数が発表される。住宅着工件数は、米国内で1ヵ月内に建設開始された新築住宅の件数を調査した指標。一戸建てと集合住宅に分けて調査され、季節調整をかけたデータが発表される。市場予想は142.0万件。予想を大きく上回った前月から減少する見込み。また、同時に発表される建設許可件数は145.0万件と、こちらも同様に前月からの減少が見込まれている。2月の結果は、1月に米国の一部地域が厳しい寒波の影響で住宅着工件数が落ち込んだことへの反動で急回復。一戸建ての着工件数は1年ぶりの高水準を示し、集合住宅の着工件数も前月比10%超で増加した。ただ、関税による個人消費の減速や建設コストの上昇が懸念されており、住宅市場にも徐々に影響が広がることが予想されている。予想外の下振れが示された場合は米ドル売りが加速する可能性があることに注意したい。

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3. 米・フィラデルフィア連銀景況指数(日本時間21時30分)

日本時間21時30分に、4月のフィラデルフィア連銀景況指数が発表される。フィラデルフィア連銀景況指数は、米国のフィラデルフィア連銀の管轄区内の製造業の景況感を調査し、指数化した指標。新規受注・在庫・出荷・雇用などの項目について、現況と6ヵ月後の景況感を調査する。景況感の分岐点をゼロと定め、ゼロを上回れば景気拡大、下回れば景気後退を示す。市場予想は2.0。景況感の分かれ目となるゼロを上回る見込みではあるが、前月の12.5を下回り、4ヵ月連続の悪化が予想されている。先行して発表された4月のニューヨーク連銀製造業景気指数は、予想以上の下げ幅で2ヵ月連続の悪化となった。トランプ政権の関税政策による景況感の悪化は企業活動にも反映されつつあるため、下振れリスクには特に警戒しておきたい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。