2025.04.18
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2025.04.18
イタリア・貿易収支(日本時間17時00分)
スペイン・消費者信頼感(日本時間18時00分)
米・要人発言(日本時間24時00分)
東京時間では、日本を除く多くの国がグッドフライデーの祝日で休場となったため、動意の薄い動きが続いた。朝方に発表された本邦の3月全国消費者物価指数(CPI)は、総合指数が予想をやや下回り前年比3.6%。生鮮食料品を除く指数は前年比3.2%、生鮮食料品とエネルギーを除いた指数が2.9%と市場予想通りとなったが、市場の反応は限定的。米ドル/円(USDJPY)は東京勢参入後に一時売りが加速したものの、仲値にかけて下げ幅を巻き戻す勢いで買いが先行した。しかし、仲値通過後は動きが収束し、ほぼ横ばい。142.20円台~142.44円台の狭いレンジ内での推移にとどまった。主要国通貨全般がほぼ横ばいで推移したなか、NZドルが大きく弱含む動き。NZドル/円(NZDJPY)は朝方の高値85.00円付近から84.30円台まで下落。上昇基調が続くNZドル/米ドル(NZDUSD)も下げ幅を広げ、一旦調整の動きを示した。尚、金(GOLD)やWTI原油(OIL)など一部のコモディティCFDや株式CFDは休場。アジア圏の株式市場も多くの国が祝日入りしており、香港ハンセン指数(HK50)や豪ASX200(AUS200)も終日休場となった。国内株式市場では、日経株価(JP225)は前日比1.03%と続伸。前日にNYダウ(US30)が大幅下落となったことへの警戒感から、序盤は小幅安でスタート。各国の連休入りで様子見ムードも広がるなか、下げたころでは買戻しが入り、プラス圏を維持して取引を終えた。この後の海外市場でも、欧米各国が不在となるため値動きが乏しい展開が予想される。流動性が低下した状態でトランプ米大統領の突発的な発言が伝わった場合、相場の急変動が生じる可能性があることに警戒したい。
日本時間17時00分に、イタリアの2月貿易収支が発表される。貿易収支は、財の輸出額から輸入額を差し引き、その差額を測定した指標。輸出額が輸入額を上回る輸出超過の状態を貿易黒字、反対に輸入額が輸出額を上回る輸入超過の状態を貿易赤字と言う。貿易収支は国の収支を示す最も大きな指標として注目される。市場予想は、33億1,000万ユーロの黒字が見込まれている。前回1月の結果は、市場予想の51億5,000万ユーロの黒字に対して2億6,400万ユーロの赤字が発表されており、輸入の急増により2023年1月以来となる2年ぶりの赤字となった。機械・金属・化学製品の輸入が大幅に増加しており、ロシアからウクライナを経由する天然ガスの流れが停止したことを背景に、高価格のエネルギー供給源に頼らざるを得ない状況なども起因している。前月分の赤字から黒字回復がみられるか注目したい。
日本時間18時00分に、スペインの3月消費者信頼感が発表される。消費者信頼感は、スペインの経済活動に対する消費者マインドを調査し、指数化した指標。消費者信頼感は個人消費や成長率などにも関連性があり、景気指数として注目される。前回2月の結果は、1月の84.9から81.4まで低下し、3ヵ月連続で悪化した。先行して発表されたユーロ圏の消費者信頼感も前月比で低下しており、経済の不確実性を背景にユーロ圏の消費者マインドが徐々に悪化傾向にあることが示された。関税政策による景気後退懸念が広がりつつある状況では、想定以上の下振れに警戒しておきたい。
日本時間24時30分に、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁が不動産市場について講演を行う。16日に行われた米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の講演でタカ派的な姿勢が示されているだけに、不動産市場へ与える影響をはじめ、今後のFRBの金融スタンスについてどのように言及されるか注目したい。パウエルFRB議長は16日の講演で関税による影響は想定を大きく上回ると述べ、ただそれを踏まえても米経済が底堅さを維持しているとし、利下げペースを早めることについて慎重な考えを表明。「物価の安定がなければ力強い労働市場の実現は不可能」との認識を示し、長期的なインフレ抑制に重点を置く姿勢を強調した。早期利下げ期待後退と先行き不透明感の強まりから、為替市場では米ドル安・円高が進行。株価は大幅に下落する動きとなった。次回5月会合では据え置き予想が高まっているが、6月会合では見方が分かれている。当面利下げの可能性がないとみられれば、再び株価を押し下げる要因となる可能性があることに注意したい。
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