2025.02.13
2025.02.13
欧・要人発言(日本時間17時40分~)
米・新規失業保険申請件数(日本時間22時30分)
米・生産者物価指数(日本時間22時30分)
東京時間では、ウクライナ戦争終結への期待からユーロ買いが加速した。前日に米国のトランプ大統領とロシアのプーチン大統領が電話会談を行い、ウクライナ停戦交渉を開始することに合意。これを受け、昨日のNY時間にユーロ買いが加速し、東京時間でも流れを引き継いだ。ユーロ/米ドル(EURUSD)は、朝方に付けた安値1.0380ドル台から1.0430ドル台まで上値を拡大。大きく押し目を形成することなく堅調に推移した。英ポンドも買いが先行し、英ポンド/米ドル(GBPUSD)は1.2500ドル目前まで上昇。約1週間ぶりの高値更新となった。欧州通貨買いが先行する一方で、地政学リスクの後退から米ドルと円は売りが加速。米ドル/円(USDJPY)は方向感に欠ける動きながら、やや米ドル売り優勢でじり安。クロス円は揃って上昇した。また、時間外の米株は上昇し、WTI原油(OIL)は下げ幅を広げている。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比1.28%と続伸。昨日の米株式市場で米国株が下げ幅を縮小したことを受け、寄り付きから買いが先行。ウクライナ戦争終結への期待や為替市場での円安進行を材料として急速に買いが強まり、一時500円超の大幅高となった。本日は米国の生産者物価指数(PPI)の発表が予定されている。同時刻には新規失業保険申請件数の発表も予定されているため、指標発表後は為替市場での値動きが活発になりやすい点に注意したい。
本日は欧州中央銀行(ECB)当局者の発言が予定されている。日本時間17時40分にチポローネECB専務理事、日本時間26時00分にドイツ連銀のナーゲル総裁がそれぞれ発言予定。チポローネ専務理事は今月6日のインタビューで「われわれは金利を引き下げる余地がまだあるとの認識で一致している」と発言。欧州の景気見通しについても、「好景気とはならないかもしれないが、リセッション(景気後退)は全く想定していない」と述べた。ECBは次回3月の理事会でも0.25%の追加利下げを決定するとの見方が強い。また、欧州の先行きを見通す上でウクライナ停戦交渉が開始されることにも注目したい。トランプ米大統領がウクライナ戦争を停止させる計画として検討中と報じられた内容が、一部ではロシア寄りであるとの指摘が出ており、ウクライナや欧州が反発することも可能性の1つとして予想される。現状では終戦期待からユーロ買いが加速しているが、状況によってはユーロ安に転じる可能性があることにも警戒しておきたい。
日本時間22時30分に、米国の新規失業保険申請件数が発表される。新規失業保険申請件数は、米労働省雇用統計局が集計を行い、週次の結果を毎週木曜日に公表する。米国内で失業者が失業保険を初めて申請した件数を集計した指標であり、米国の雇用関連指標のなかでも速報性の高さが注目されている。今回の市場予想は、前回の21.9万件から21.5万件へ減少する見込み。先週発表された1月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が予想を下回ったものの、失業率が予想よりも低い水準となった。雇用者数は前月分が上方修正されたことを考慮するとおおよそ予想通りの結果であり、失業率は引き続き低水準を維持していることで、改めて米国の労働市場の底堅さが示された。雇用の強さが維持されれば米国の利下げ期待を後退させる材料となるため、新規失業保険申請件数の増加は米ドル売り、減少は米ドル買いと判断されやすい。予想からの上振れや下振れの幅が大きいほど米ドルの値動きが活発になる可能性があることに注意したい。
日本時間22時30分に、米国の1月生産者物価指数(PPI)が発表される。PPIは、米国内の製造業者が販売した製品やサービスなどの価格変動を調査した指標。米労働省労働統計局(BLS)が毎月調査し、総合指数と変動が激しい食品とエネルギーを除いたコア指数をそれぞれ発表する。今回の市場予想は、総合指数が前月比で0.3%、前年比で3.2%。コア指数が前月比で0.3%、前年比で3.3%と、ともに前年比で前回値からの鈍化が見込まれている。昨日発表された1月の消費者物価指数(CPI)は、総合指数とコア指数において前月比と前年比が全て市場予想を上回ったことで、指標発表後は米ドルが急伸する場面が見られた。CPIと同様に今回のPPIも市場予想を上回る結果となれば、米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げ期待が後退し、米ドル買いが勢いづく可能性があることを想定しておきたい。
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