米・雇用統計と要人発言に警戒感

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米・雇用統計と要人発言に警戒感

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相場レポート

2025.02.07

2025.02.07

本日のポイント

  1. 英・要人発言(日本時間21時15分)

  2. 加・雇用統計(日本時間22時30分)

  3. 米・雇用統計(日本時間22時30分)

東京時間では、今夜の米雇用統計の発表を前に調整の動きが広がった。米ドル安・円高基調が続いていた米ドル/円(USDJPY)は、朝方に円買いが強まり150.90円台まで下押し。昨年12月10日以来の安値更新となった。しかし、151円を割り込む水準では下値の堅さが見られ、買戻しの動きで一転上昇。重要指標発表前に下値を試しにくい展開であることと、先日インフレの状態であると述べた赤沢経済再生相が「デフレ脱却には至っていない」と発言したことなどが、円買いの動きを落ち着かせる材料となった。クロス円も下げ一服。オセアニア通貨が買い戻された動きで、豪ドル/円(AUDJPY)とNZドル/円(NZDJPY)は上げ幅を拡大した。ユーロ/米ドル(EURUSD)と英ポンド/米ドル(GBPUSD)はじり安。NY市場終値付近で小幅に推移していたが、午後に米ドル買いが強まったことでわずかに下値を切り下げた。ビットコイン(BTCUSD)は方向感に欠ける動き。一時買いが強まったものの、9万8,000ドル台を回復することなく再び下げに転じた。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比-0.72%と4日ぶりに反落。為替市場で米ドル/円(USDJPY)が150円台を付けたことから円高進行が警戒され、軟調に推移。様子見の動きで買いも入りにくく、前日比マイナスで取引を終了した。本日は米雇用統計の発表や複数の要人発言が予定されており、市場には様子見ムードが広がっている。週末のポジション調整の動きも観測されているため、突発的な相場の急変動に注意したい。

1. 英・要人発言(日本時間21時15分)

日本時間21時15分に、英国のピルMPC(金融政策委員会)委員が政策金利に関する発言を行う。昨日のロンドン時間では、イングランド銀行(BOE)が政策金利を4.75%から4.50%へ引き下げることを発表した。利下げ幅についても市場予想通りの結果となったが、投票メンバー9名のうち2名が0.50%の大幅利下げを主張したことが明らかになると、英ポンドは売りが加速。特に、大幅利下げを主張した1名はMPCメンバーの中で最もタカ派的スタンスで知られるマンMPC委員であったため、市場にとっては大きなサプライズとなった。政策金利発表後のベイリーBOE総裁の会見では、投票結果に重きを置きすぎないよう求め、「議事要旨を注意深く読むよう促したい」と発言。委員の投票行動は意思表示のためのツールではないとし、早くも追加利下げ期待を織り込もうとする市場を牽制した。金融政策報告で示された利下げ見通しでは、年内にあと1回、今後3年間で2回の追加利下げしか想定されていないことから、今回はタカ派的だったという見方も強い。本日のピルMPC委員の発言からもタカ派的な見解が示されれば、市場は英ポンド買いで反応する可能性があることに注意したい。

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2. 加・雇用統計(日本時間22時30分)

日本時間22時30分に、カナダの1月雇用統計が発表される。カナダの雇用統計は、カナダ国内で新規雇用された人数の増減を測る雇用者数や、カナダ国内の労働人口に占める失業者の割合を示す失業率などを中心に、複数項目で構成される指標。カナダ中央銀行(BOC)が政策金利を発表する上で重要視している指標の1つである。今回の市場予想は、雇用者数が前回の9.09万人を下回る2.50万人、失業率が前回の6.7%を上回る6.8%。いずれも前回値からの悪化が見込まれている。BOCは先月の会合で6回連続での利下げを発表しており、次回3月の会合でも0.25%の追加利下げを決定するとの見方が強い。今回の雇用統計が市場予想よりも弱い結果となれば、利下げ観測が高まりカナダドル売りが加速する可能性があることに注意したい。

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3. 米・雇用統計(日本時間22時30分)

日本時間22時30分に、米国の1月雇用統計が発表される。雇用統計は、米労働省労働統計局(BLS)が米国内における労働者の雇用状況を調査した指標。非農業部門雇用者数や失業率など特に注目度が高い項目とともに、平均時給や労働参加率など複数項目が同時に公表される。市場予想では、非農業部門雇用者数が前回の25.6万人を下回る17.0万人、失業率が前回と同水準の4.1%となる見込み。今回の米雇用統計はどちらに転ぶか予測しにくい状況にあるため、発表後の値動きには十分注意したい。先行して発表された関連指標では、ISM製造業景況指数とADP雇用統計が予想を上回る強い結果となり、ISM非製造業景況指数では雇用部門の伸びが確認された。一方で、BLSが発表するJOLTS求人件数が過去14ヶ月で最大の落ち込みを記録するなどまちまちな結果となっており、年次改定の影響が加わることも考慮すると慎重な様子見姿勢が必要となる。結果と予想の乖離が大きければ、米ドル主導の激しい値動きが展開される可能性があることに警戒しておきたい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。