米・ADP雇用統計とISM非製造業景況指数に注目

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米・ADP雇用統計とISM非製造業景況指数に注目

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米・ADP雇用統計とISM非製造業景況指数に注目
相場レポート

2025.02.05

NEW

2025.02.05

本日のポイント

  1. 米・ADP雇用統計(日本時間22時15分)

  2. 加・貿易収支(日本時間22時30分)

  3. 米・ISM非製造業景況指数(日本時間24時00分)

東京時間では、朝方に発表された本邦の12月毎月勤労統計調査が予想を上回る強い結果となったことを受けて、円全面高の展開となった。12月の現金給与総額は前回の3.9%から4.8%へと加速。実質賃金は予想外の増加で昨年6月以来の高水準となり、発表後に円が急伸。インフレが加速傾向にある状況下で実質賃金の伸びが示されたことで、日銀の利上げ観測が高まり円買いが加速した。米ドル/円(USDJPY)は指標発表後に154.40円台から153円台まで下落。クロス円も連れ安となった。更に、赤沢再生相が「インフレの状態という認識」と発言し、植田日銀総裁の「現在はインフレ状態にある」との認識と齟齬がないことを述べると円買いが更に強まる動き。昨日は衆院予算委員会で石破首相が「デフレを脱却できていない。インフレと決めつけることはしない」と発言したことで、日銀と政府との間で齟齬が生じていることが浮き彫りとなった。しかし、赤沢再生相の発言が市場の日銀利上げ期待を高めたことで円買いの勢いが止まらず、米ドル/円(USDJPY)は昨年12月13日以来の安値更新となる153.00円台付近まで下げ幅を拡大した。ユーロ/米ドル(EURUSD)はじり高。横ばいでの小動きが続いていたが、東京時間午後に米ドル売りが強まると上値を伸ばし、前日高値を更新した。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比0.09%と続伸。米株高を材料に買い優勢でスタートするも、日銀の利上げ観測や急速な円高を嫌気する動きも強まり下げへと転換。引けにかけて上げ幅を取り戻し、前日比プラスで取引終了した。本日は米国の重要指標や要人発言の発表が複数予定されている。NY時間以降は、トランプ大統領の新たな発言が伝わる可能性に警戒しておきたい。

1. 米・ADP雇用統計(日本時間22時15分)

日本時間22時15分に、米国の1月ADP雇用統計が発表される。ADP雇用統計は、米国の民間調査会社であるADP社が全米2,400万人以上の給与計算データから雇用者数の増減を調査した指標。米労働省労働統計局(BLS)が発表する雇用統計の2日前に発表されるため、その前哨戦として市場からの注目度が高い。今回の市場予想は15.0万人。前回の12.2万人から伸びが見込まれている。ADP雇用統計は民間部門のみの調査となり、大企業のデータに偏りやすい傾向があるため、BLSが発表する雇用統計の非農業部門雇用者数の結果とは異なる場合がある。相関性はあるものの、2つの指標が必ずしも同様の結果となるわけではないことに注意したい。

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2. 加・貿易収支(日本時間22時30分)

日本時間22時30分に、カナダの12月貿易収支が発表される。市場予想では、7億5,000万カナダドルの黒字が見込まれている。先月発表された11月の貿易収支は3億2,300万ドルの赤字となっており、昨春から連続で赤字が続いていた。カナダの最大貿易相手国である米国のトランプ大統領が25%の関税賦課を宣言していたことで、関税導入前に米国への輸出前倒しの動きが見られていたと事前に指摘されている。11月の結果でも対米での貿易黒字の拡大が見られていたため、本日発表される12月の結果でも対米輸出の増加が黒字拡大を支える要因となるのか注目したい。

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3. 米・ISM非製造業景況指数(日本時間24時00分)

日本時間24時00分に、米国の1月ISM非製造業景況指数が発表される。ISM非製造業景況指数は、全米の非製造業の購買担当者を対象にアンケート調査を実施し、景況感を示した指標。米供給管理協会(ISM)が調査を行い、毎月第3営業日に発表する。アンケートでは、受注や雇用など複数項目ごとの景況感を調査。そのうちの事業活動・新規受注・雇用・入荷遅延の4項目の総合指数を算出し、基準値となる50を上回れば好況、下回れば不況と判断される。今回の市場予想は、前回値の54.1を上回る54.3となる見込み。予想値からの上振れは米ドル買い、下振れは米ドル売りの材料となる可能性があるため、指標発表後は米ドルの値動きを慎重に見極めたい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。