2025.01.15
2025.01.15
米・消費者物価指数(日本時間22時30分)
米・要人発言(日本時間23時20分~)
米・地区連銀経済報告(ベージュブック)(日本時間28時00分)
東京時間では、植田日銀総裁の発言を受けて円買いが加速。植田日銀総裁は「来週開催される金融政策決定会合で利上げを行うか議論して判断する」と述べ、米国の政策や春闘の賃金動向を精査した上で利上げを行うか判断する姿勢を示した。昨日の氷見野日銀副総裁の発言と同様の見解を示したことで日銀の早期利上げ期待が高まり、円が急伸。米ドル/円(USDJPY)は157.900円台で小幅に推移していたところ、植田日銀総裁の発言が伝わると157.200円付近まで下値を拡大。クロス円も揃って下落し、円全面高の展開となった。米ドル/円(USDJPY)とクロス円で円主導の動きとなったため、ユーロ/米ドル(EURUSD)や英ポンド/米ドル(GBPUSD)などのドルストレート銘柄は上下に振れにくく横ばい。金(GOLD)は堅調に上値を伸ばし2,680ドル台を回復した。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比-0.08%で5日続落。昨日の米株式市場でNYダウ(US30)が続伸したことを受けて朝方は買い先行でスタートするも、半導体関連銘柄の下げや米国の消費者物価指数(CPI)の発表を控えた様子見ムードが広がり伸び悩む結果となった。本日は米国の重要指標発表や要人発言が予定されている。欧州時間前半は動きにくい展開が予想されるため、突発的なヘッドラインやポジション調整の動きに注意したい。
日本時間22時30分に、米国の12月消費者物価指数(CPI)が発表される。CPIは、米国内の消費者が購入する商品やサービスの価格変動を測定し、指数化した指標。米国におけるインフレ率を測るための重要指標であり、FRB(米連邦準備制度理事会)が政策金利を決定する上で最も重要視している指標の1つである。今回の市場予想は、前月比が0.3%、前年比が2.9%と、前年比で3ヵ月連続となる伸びが見込まれている。食品やエネルギーを除いたコア指数では、前月比が0.2%、前年比が3.3%と、前月比でわずかに減速する見込み。昨日発表された米国の12月生産者物価指数(PPI)が市場予想を下回ったため、発表後は一時米ドル売りが加速する場面が見られた。今年に入り米国の利下げ観測は大きく後退しているため、今回のCPIが予想を上振れる高水準となれば、2週間後に控えるFOMC(米連邦公開市場委員会)での据え置きの可能性が一段と高まり、米ドル買いが加速する可能性が高まる。反対に、PPIと同様に予想を下振れれば、米ドル売りで反応する可能性があることに注意したい。
本日はFRB(米連邦準備制度理事会)関係者らの発言が予定されている。日本時間23時20分にリッチモンド連銀のバーキン総裁、日本時間24時00分にミネアポリス連銀のカシュカリ総裁、日本時間25時00分にNY連銀のウィリアムズ総裁、日本時間26時00分にシカゴ連銀のグールズビー総裁が発言予定。今月28~29日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)では、政策金利の据え置きがほぼ確実視されている。米国の利下げ鈍化が見込まれることで、現時点で2025年の利下げ回数は1回と予想されており、市場では今後の利下げペースに関する言及に注目が集まっている。今週末よりFRB関係者がブラックアウト期間入りとなるため、本日のFRB関係者らの発言から次回の政策金利据え置きの可能性を後押しする内容や今後の利下げペースに関する内容が伝わるか注目したい。
日本時間28時00分に、米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公開される。ベージュブックとは、米国の12地区の連邦準備銀行がそれぞれの管轄地区の経済状況をまとめた報告書のことを指し、その表紙がベージュであることから一般的にベージュブックと呼ばれている。年8回開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)の2週間前に公表され、FOMCでFF(フェデラル・ファンド)金利を決定する際の判断材料となるため、事前情報として注目される。米国の地域ごとの経済状況を把握するための重要な資料であるため、株式市場や債券市場など金融市場全体に影響を与える可能性があることに着目しておきたい。
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