2024.12.13
2024.12.13
欧・複数の要人発言(日本時間17時00分~)
欧・鉱工業生産(日本時間19時00分)
米・輸入物価指数/輸出物価指数(日本時間22時30分)
東京時間では、来週予定される日銀金融政策決定会合での追加利上げ期待が高まらず円安の流れが継続。注目されていた日銀短観は予想とほぼ一致した内容であり、発表直後は一時円買いで反応したものの、すぐに円安の流れが広がった。米ドル/円(USDJPY)は、152円台後半でもみ合いながら底堅く推移。しかし、153円台に乗せると押し戻される動きが強いため、上値も限定的となった。クロス円は方向感に欠ける動きで横ばい。ユーロ/米ドル(EURUSD)と英ポンド/米ドル(GBPUSD)はじりじりと値を下げるも、下値は限定的で底堅い動きとなった。金(GOLD)は小幅なレンジ内で推移。ビットコイン(BTCUSD)も方向感のない動きで推移した。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比-0.95%で5日ぶりに反落。米国株安の影響で序盤から売り優勢となり、週末のポジション調整の動きも観測されマイナスで取引を終えた。本日は重要度の高い経済指標発表は予定されていないものの、欧州金融当局者らの講演には注目しておきたい。
本日は複数の欧州中央銀行(ECB)高官の発言に注目したい。日本時間17時00分には仏中銀のビルロワドガロー総裁、日本時間18時00分にはオーストリア中銀のホルツマン総裁、日本時間20時00分にはポルトガル中銀のセンテノ総裁の発言が予定されている。昨日のECB理事会では、市場予想通り0.25%の追加利下げが決定したが、ラガルド総裁の会見で0.50%の利下げに関する議論も行われたと述べられた。発表前には、ECB理事会メンバーからは概ね利下げを示唆するような発言が続いていたが、なかでもビルロワドガロー総裁は利下げ幅について柔軟に検討するべきとの姿勢を示していた。また、ラトビア中銀のカザークス総裁も「大幅利下げについて議論することは間違いない」と述べている。来年以降の利下げペースやユーロ圏の景気見通しについてどのような見解が述べられるのか注目したい。
日本時間19時00分には、ユーロ圏の10月の鉱工業生産が発表される。鉱工業生産は、ユーロ圏の製造業や鉱業部門における生産動向を示した指標であり、鉱工業の景気動向を確認するうえで重要な指標である。先月発表された9月の鉱工業生産は、前月比で市場予想の-1.4%を下回る-2.0%となり、予想以上に落ち込みが大きかった。ドイツやフランス、イタリアなどの主要国が揃ってマイナスを記録し、ユーロ圏の景気低迷が懸念される結果となった。今回の市場予想は、前月比で-0.1%、前年比で-1.9%と、ともに前回値を上回る見込み。結果が予想を下回った場合、ユーロ売りに拍車をかける展開となる可能性があることに注意したい。
日本時間22時30分には、11月の米・輸入物価指数/輸出物価指数が発表される。米労働省労働統計局が発表する輸入物価指数/輸出物価指数は、米国の輸入・輸出した商品やサービスの価格変動を算出した指数。輸入物価指数は輸入品のインフレ指標として注目されており、生産者物価指数(PPI)と相関性が高いことが知られている。また、輸出物価指数は輸出金額の変動が商品売り上げによるものか輸出価格によるものか判断する指標となる。今回の市場予想では、輸入物価指数/輸出物価指数ともに前回値を下回る前月比-0.2%となる見込み。結果が予想を上回れば米ドル買い、下回れば米ドル売りの材料となる可能性があることを想定しておきたい。
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