2024.11.13
2024.11.13
英・マンMPC委員の発言(日本時間18時45分)
米・消費者物価指数(日本時間22時30分)
米・要人発言(日本時間22時30分~)
東京時間では、米ドル/円(USDJPY)は154円台後半まで強含んで高止まり。連日続くトランプトレードによる米ドル買いの動きと、さらに今夜発表される10月の米・消費者物価指数(CPI)で伸びが見込まれていることへの期待感から、米ドル/円(USDJPY)を押し上げる展開となった。15時台には一時155円台に乗せたものの、下へ押し戻す動きもあるためもみ合いになる展開も予想される。また、155円を超えると本邦通貨当局による円買い介入の可能性が高まる点には警戒しておきたい。ユーロ/米ドル(EURUSD)や英ポンド/米ドル(GBPUSD)は地合いの悪さが続いており、前日のNY市場終値からじり安で推移。昨日の海外市場で一時90,000ドルに到達したビットコイン(BTCUSD)は、その後上昇の勢いが落ち着き86,000ドル台まで値を下げた。本日は米・消費者物価指数(CPI)の発表を控え、この後はポジション調整や様子見ムードが広がるか。ドルストレート銘柄を中心に市場が大きく動意付く可能性が高いため、慎重にトレードチャンスを見極めたい。
本日の欧州時間では、日本時間18時45分に予定される英中銀金融政策委員会(MPC)のマン委員の講演に注目したい。マン委員は、MPCの中で最もタカ派的なメンバーとして知られている。インフレリスクの後退が明らかになるまでは金融引き締めを維持するべきとの考えを述べており、11月会合で0.25%の利下げが決定した際も1人だけ据え置きを主張していた。英国では、9月のインフレ率が下振れしたことやイングランド銀行(BOE)のベイリー総裁が利下げに積極的な姿勢を見せていたことから連続利下げの可能性が浮上していた。しかし、政策金利と同時に発表された声明文が段階的な緩和を示唆する内容であったため、次回12月会合での据え置きの可能性が高まっている。金融緩和に慎重な姿勢を示すマン委員の講演で、今後の利下げペースについての言及があるか注目したい。
日本時間の22時30分には、10月の米・消費者物価指数(CPI)の発表に注目したい。CPIは米国内の商品やサービスの価格変動を指数化したもので、「総合指数」と変動が激しい食料品やエネルギー価格を除いた「コア指数」がそれぞれ発表される。米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を決定するうえで重要視しているインフレ指標であり、物価関連指標の中で市場注目度が最も高い。今回の予想値は、総合では前年比で2.6%と前回から伸びが見込まれており、コアでは前年比で3.3%と変動がない見込み。為替市場ではドル高基調が継続しており、本日のCPIの結果次第ではドル買いがさらに加速する可能性や下げに転じる可能性が考えられる。
今夜のNY時間では、米国の要人発言に注目したい。日本時間の22時30分以降は、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁、NY連銀のウィリアムズ総裁、ダラス連銀のローガン総裁、セントルイス連銀のムサレム総裁、カンザスシティ連銀のシュミッド総裁と、米国の金融関係者の発言が多く予定されている。昨日のNY時間では、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は「インフレ面で驚くような変化が起こらなければ利下げ見通しが大きく変わることはないだろう」との見解を述べた。本日は日本時間22時30分に10月の米・消費者物価指数(CPI)が発表されるだけに、指標の結果を受けて次回12月会合での利下げ見通しにどのような言及があるか注目が集まる。
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