流動性低下と突発的な値動きに注意

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相場レポート

2024.10.14

2024.10.14

本日のポイント

  1. 米・要人発言(日本時間22時00分~)

  2. 米・NYカット(日本時間23時00分)

  3. 英・ロンドンフィックス(日本時間24時00分)

東京時間は、日本の株式市場が休場の中、仮想通貨がにわかに動意付く展開。ビットコイン(BTCUSD)が12時台に大きく買われ、直近20日間の平均値幅1,981ドルを上回る2,042ドルのボラティリティを示現した。金(GOLD)も買われて前日高値を上抜ける動きを見せている。対照的に、FX銘柄は全般的に小幅な値動きに終始。米ドル/円(USDJPY)は149円台前半を保ちつつ40pipsの値幅で推移。クロス円銘柄・ドルストレート銘柄ともに方向感のない値動きとなった。今夜のNY時間には、米国の債券市場と為替市場が休場。流動性の低下が予想されるものの、米・要人発言や地政学リスクなど、ヘッドラインニュースを材料に突発的な値動きが発生する可能性には留意しておきたい。

1. 米・要人発言(日本時間22時00分~)

NY市場での取引が行われる時間帯に、米国の要人発言が予定されている。カシュカリ:ミネアポリス連銀総裁(投票権なし)が日本時間22時00分と翌6時00分に発言予定。カシュカリ氏は、「インフレ率は著しく低下しており、米当局が目指す2%に迫っている。労働市場では弱さの兆しが見られ始めている」として、前回FOMC(9月18日)での50bp(0.50%)利下げは正しい判断だったと評価。年内あと2回の25bp利下げを支持している。28時00分にはウォラーFRB理事(投票権あり)が米経済見通しについて講演。ウォラー理事は「インフレが想定以上に軟化しつつある」として、前回FOMCでの50bp(0.50%)の利下げを支持。「景気が想定通りに進展すれば、11月と12月に開かれる今後2回の会合でそれぞれ0.25ポイントの利下げを支持する可能性が高い」としている。次回のFOMCは11月7日。25bp(0.25%)の利下げ確率は90%、据え置き確率は10%と見られている。

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2. 米・NYカット(日本時間23時00分)

日本時間23時(米国の東部時間10時)に権利行使期限を迎えるオプション(NYカット)に絡んだ値動きに注意したい。本日、NYカットで権利行使期限を迎えるオプションは、149.00に観測されている。節目の価格帯(149.50や148.20、148.00)にはストップロスの買いや売りが散見されるが、本日は米国がコロンブスデーの休日により債券市場が休場となるため、米ドル/円の値動きも限定的となる可能性が高い。一時的に値が動く場面があったとしても、NYカットの時間帯には149.00近辺に回帰する動きが想定される。

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3. 英・ロンドンフィックス(日本時間24時00分)

日本時間24時00分のロンドンフィックス(ロンドンフィキシング)に向けた値動きに注意したい。ロンドンフィックス(ロンドンフィキシング)とは、ロンドン市場で現地時間16時に金融機関の対顧客向け外貨取引の基準レートが決まること。東京市場における東京仲値と同じく、ロンドンフィックスでは値決めを巡って様々な取引が交わされ、値動きが激しくなる傾向が強い。特に、金(GOLD)の現物取引のレートがロンドンフィックスで決まるため、ロンドンフィックスに向けて金(GOLD)が一方的な値動きを続けることが多々見られる。中東での地政学リスクが強く意識される中、安全資産としての金(GOLD)の需要は一向に収まる気配を見せない。ロンドンフィックス前後の金(GOLD)の値動きを注意深く見守り、トレードチャンスを捉えたい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。