日銀利上げ観測後退で円安地合いが継続か

2026.04.17
2026.04.17
本日のポイント
英・要人発言(日本時間18時00分~)
米・要人発言(日本時間24時30分~)
加・マックレムBOC総裁の発言(日本時間26時00分)
東京時間では、週末に開催される可能性がある米・イランの和平協議に対する不確実性や、日銀の利上げ観測後退などが材料視され、米ドル高・円安が加速した。トランプ大統領がイランとの第2回目の協議が今週末となる可能性に言及したが、現時点で正確な日取りは決まっておらず、一部報道で停戦期間の再延期の可能性が浮上したことから不透明感が高まっている。また、日銀の植田総裁が中東情勢を受けた政策判断について「対応は非常に難しい」と述べたことで、4月会合での利上げ期待が後退。米ドルの底堅さと円の弱さが目立つ展開となった。米ドル/円(USDJPY)は朝方に159.00円まで下押したが、東京勢参入後に買いが加速し、午後には159.53円まで上昇。円全面安の動きから、クロス円も揃って上値を伸ばした。金(GOLD)はほぼ横ばいで、前日終値の4,790ドル付近からじり安。下げ幅は限定的だが、節目の4,800ドルで上値が抑えられており、上下どちらに対しても方向感に欠ける動きが続いた。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比-1.75%と反落。前日までの4営業日続伸に対する高値警戒感から、利益確定売りが先行。引けにかけてさらに下げ幅を拡大し、前日比1,000円超安で取引を終えた。本日は特段材料視されるような経済指標の発表が予定されていないため、各国金融当局者の発言や中東情勢に関するヘッドラインに注目が集まりそうだ。米・イランの和平協議については不透明な状況が続いており、開催の目処が立たない場合は市場の警戒感が強まる可能性がある点を留意しておきたい。
1. 英・要人発言(日本時間18時00分~)
本日は、日本時間18時00分にイングランド銀行(BOE)のブリーデン副総裁、日本時間21時00分に英中銀金融政策委員会(MPC)チーフエコノミストのピル委員の発言が予定されている。4月30日に控える次回MPCに向けて、英中銀関係者の最新の見解を確認したい。英国ではイラン情勢を受けて4月会合での利上げ観測が急速に高まったが、ベイリー総裁が利上げを急がない考えを明確に示したことで、早期利上げ期待が後退。昨日16日には、MPC内で最もハト派色が強いテイラー委員がこれに賛同するかたちで「市場は利上げを過剰に織り込んでいる」と述べ、据え置きを支持する考えを示した。本日発言予定のピル委員はタカ派スタンスのメンバーだが、利上げに積極的な姿勢を示すのか、もしくは様子見姿勢を示すのかが注目される。要人発言を受けて利上げ期待がさらに後退した場合、英ポンド売りが強まる可能性がある点に注意したい。
2. 米・要人発言(日本時間24時30分~)
本日は複数の米連邦準備制度理事会(FRB)関係者の発言が予定されている。日本時間24時30分にデイリー・サンフランシスコ連銀総裁、日本時間25時15分にバーキン・リッチモンド連銀総裁、日本時間27時00分にウォラーFRB理事が発言予定。4月28日から始まる米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、FRB関係者は明日からブラックアウト期間入りするため、会合前の最新の見解を確認しておきたい。イラン情勢を受けて、現状では年内は据え置きを維持するとの見方が優勢。これまで大幅利下げを主張し続けてきたベッセント米財務長官も直近の発言で「FRBが利下げを待つ必要があるなら理解する」とトーンダウンしており、当面は様子見姿勢が維持されそうだ。各連銀総裁からもインフレリスクへ警戒を示す声が多く挙がっているため、本日も同様の意見が述べられるか注目したい。
3. 加・マックレムBOC総裁の発言(日本時間26時00分)
日本時間26時00分に、カナダ中央銀行(BOC)のマックレム総裁の記者会見が予定されている。カナダの年内の利上げ観測や4月会合での据え置きの可能性について、マックレム総裁から新たな見解が示されるか注目したい。中東情勢悪化によるエネルギー価格高騰を受けて、カナダでは年内の利下げ観測から利上げ観測へと一転して見方が変わっており、4月の利上げ期待もやや上昇する動きがあった。ただ、今週に入り欧州各国が利上げに慎重な姿勢を示したことから、主要国の間で中東情勢による影響を見極めようとする様子見姿勢が意識されている。4月会合での利上げの可能性とあわせて、年内のインフレ見通しや利上げ見通しについて言及されるか確認したい。
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