トランプ米大統領の演説で有事の米ドル買い再燃

2026.04.02
2026.04.02
本日のポイント
欧・要人発言(日本時間16時00分~)
米・新規失業保険申請件数(日本時間21時30分)
米・貿易収支(日本時間21時30分)
東京時間では、日本時間10時から行われたトランプ米大統領の演説を受けて、再び中東情勢の緊迫感が強まった。トランプ米大統領は国民向けの演説でイランへの強硬姿勢を改めて強調。合意を目指す意向を述べる一方で、今後2~3週間での攻撃激化を示唆したことで、市場の警戒感が高まった。演説前には停戦期待が高まっていただけに、トランプ米大統領の発言後はリスク警戒の動きが急加速。WTI原油(OIL)が97ドルから104ドルまで急騰したことで有事の米ドル買いが強まり、米ドル/円(USDJPY)は159.40円台まで急伸した。米ドル全面高の動きから、主要通貨は対米ドルで軒並み大幅下落。特にオセアニア通貨の下げが目立ち、豪ドルとNZドルは全面安の動きとなった。金(GOLD)は朝方に4,799ドルまで上値を伸ばしたものの、米ドル買いの加速とともに急落。15時頃には4,555ドル付近まで値を下げ、ボラティリティが急拡大した。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比-2.38%と反落。前日の米株高の流れを引き継ぎ、取引開始直後は買いが先行したが、トランプ米大統領の演説で原油価格が急騰すると売りが加速。一時1,400円超まで下げ幅を広げ、5万2,000円台まで値を下げた。本日は、トランプ米大統領の演説を受けた海外勢の反応を見極め、市場のリスク動向を探りたい。停戦期待の楽観ムードは後退しており、再びリスク警戒の動きが加速していくことになるか注目される。
1. 欧・要人発言(日本時間16時00分~)
本日は、日本時間16時00分にシムカス・リトアニア中銀総裁、日本時間24時30分にビルロワドガロー仏中銀総裁の発言が予定されている。今月末に控える次回の欧州中央銀行(ECB)理事会に向けて、当局者の発言から利上げの可能性を探りたい。中東情勢悪化によるエネルギー価格の高騰を受けて、欧州では早期利上げ期待が高まっている。一部のECBメンバーは4月の利上げの可能性を排除しない考えを述べる一方で、ハト派のビルロワドガロー仏中銀総裁は「利上げ時期について議論するのは時期尚早」と語るなど、利上げ開始時期の見通しにばらつきがある。先日発表された3月の消費者物価指数(HICP)もECBの目標を大幅に上回る水準まで上昇しているため、インフレ見通しについて言及があるか注目される。要人発言から利上げ期待が高まった場合、市場はユーロ買いで反応する可能性があることを想定しておきたい。
2. 米・新規失業保険申請件数(日本時間21時30分)
日本時間21時30分に、米国の新規失業保険申請件数が発表される。米労働省雇用統計局が毎週木曜日に発表する新規失業保険申請件数は、米国内で失業者が失業保険を初めて申請した件数を集計した指標。明日3日に米国の雇用統計の発表を控えているため、雇用関連指標に注目が集まりやすいことが予想される。今回の市場予想は21.2万件。前週の21.0万件を上回り、3週連続で小幅に増加する見込み。失業保険申請件数は直近数週間で安定した水準を維持しており、継続申請件数も減少傾向にある。今回の結果が市場予想を上回ると、雇用統計への警戒感につながり米ドル売り、一方で市場予想を上回ると米ドル買いの動きが生じやすいため、指標発表後の米ドルの動向に注目したい。
3. 米・貿易収支(日本時間21時30分)
日本時間21時30分に、米国の2月貿易収支が発表される。貿易収支は、財やサービスの輸出額から輸入額を差し引き、その差額を算出した指標。輸出額が輸入額を上回ることを貿易黒字、輸入額が輸出額を上回ることを貿易赤字と呼ぶ。市場予想は-610億ドルの赤字が見込まれている。前回1月は、赤字幅が-545億ドルまで縮小。輸出の急増と輸入の減少が背景にあり、このまま赤字幅の縮小が続けば2026年第1四半期の成長率への寄与が期待される。2月も引き続き堅調な結果を示すか注目したい。
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