英・秋季予算案と英ポンドの動向に警戒

2025.11.26
2025.11.26
本日のポイント
英・秋季予算案発表(日本時間21時30分頃)
米・新規失業保険申請件数(日本時間22時30分)
米・週間原油在庫(日本時間24時30分)
東京時間では、一部報道で日銀の12月利上げの可能性が報じられると、市場は一時円買いで反応した。日銀利上げの可能性を報じた通信社によると、関係者の話として「早ければ12月に利上げする可能性に市場を備えさせている」と述べ、市場の混乱を避けるために日銀が利上げの可能性について発信していると報じた。市場では、高市政権の積極財政下では早期利上げの可能性が低いとの見方が強まっていたため、再び利上げの可能性が再燃したことで円買いが加速。報道が伝わると米ドル売り・円買いが強まり、米ドル/円(USDJPY)は1週間振りの安値155.65円まで下押した。また、10時00分に発表されたニュージーランド準備銀行(RBNZ)の政策金利発表を受けて、NZドルが大幅上昇。RBNZは市場予想通り3会合連続となる0.25%の利下げを発表したが、今会合での利下げサイクル終了を示唆したことでNZドル買いが加速した。NZドル/円(NZDJPY)は政策金利発表後に急伸し、日銀利上げ観測でクロス円が軒並み弱含んだ場面でも力強く上昇。NZドル/米ドル(NZDUSD)も発表後に0.5626ドル台から0.5796ドルまで大幅に上昇し、主要国通貨に対してNZドルが全面高の動きとなった。金(GOLD)は買い優勢で上昇。昨日は日通し方向感のない動きが続いたが、本日の東京時間では直近のレンジ上限となる4,150ドル付近の価格帯を大きく上抜け、再び上昇の勢いを強めた。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比+1.85%と続伸。米国の利下げ観測が高まっていることを背景に、寄り付きから買い先行で大幅上昇。一時1,000円超まで上げ幅を広げ、引けまで底堅さを維持した。本日は英国の秋季予算案の発表や米国の重要指標の発表が予定されているため、英ポンドや米ドルの動向が注目される。また、米国は明日から連休入りする企業が多いため、休暇前の買い控えや手仕舞いの動きには注意したい。
1. 英・秋季予算案発表(日本時間21時30分頃)
日本時間21時30分頃に、英国のリーブス財務相が秋季予算案を発表する。財政悪化懸念が強まる英国の予算案発表への注目度が高まっており、内容次第では英国債や英ポンドの動向に大きな影響を与える可能性があることに注意したい。本来は10月後半に発表されるはずだった予算案の調整に時間を要し、11月後半まで先延ばしにされたことで市場の警戒感が高まっている。財政健全化を目的とした増税が盛り込まれることが予想されているが、今月中旬には所得税率の引き上げを断念して予算案から撤回する方向であることが報じられ、不透明感が強まったことから英長期金利の急騰や英ポンドの急落がみられた。リーブス財務相は300億ポンド以上(402億ドル以上)の財政赤字の削減に向けて予算案を検討しているが、撤回されると報じられた所得税率引き上げに代わる十分な政策が盛り込まれていなかった場合、再び英ポンドの下押し圧力が強まる可能性があることに警戒しておきたい。
2. 米・新規失業保険申請件数(日本時間22時30分)
日本時間22時30分に、米国の新規失業保険申請件数が発表される。米労働省雇用統計局が毎週木曜日に発表する新規失業保険申請件数は、米国内の失業者が失業保険を初めて申請した件数を集計した指標。米政府機関閉鎖の影響で発表延期が続いていたが、先週から10月分のデータの公表が再開された。今回の市場予想は22.5万件。前回の23.2万件から減少する見込み。先週発表された10月12日~18日までの1週間分の集計は、9月初旬以来の高水準まで悪化。米政府機関閉鎖前の最後のデータとなる9月14日~20日までの集計からも大幅に増加する結果となった。主要な経済指標の発表が再開されたものの、十分なデータが得られていない可能性があるため、先行性の高い週次の指標に注目が集まることが予想される。結果が予想を上回ると米ドル売り、結果が予想を下回ると米ドル買いの材料と判断されやすいため、指標発表後の米ドルの動向に注目したい。
3. 米・週間原油在庫(日本時間24時30分)
日本時間24時30分に、米国の原油在庫が発表される。週間原油在庫は、米国内で保有する商業用原油量を集計した指標。米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)が毎週水曜日に前週金曜日時点のデータを公表する。原油在庫が減少すると需要が増加していると判断され、反対に原油在庫が増加すると需要が減少していると判断されるため、需給の変化が景気動向を把握するための材料として注目される。原油先物市場の指標となるWTI原油(OIL)は、昨日の海外時間に大幅下落。ウクライナ和平合意の進展で対ロシア制裁が解除されることへの期待感から、原油の供給量が増加するとの見方が強まり価格を押し下げた。原油の供給過剰を巡っては、OPECプラスによる増産計画が重しとなり、原油価格の下押し圧力を強めている。昨日のNY時間には、WTI原油(OIL)は約1ヶ月ぶりとなる1バレル=57.10ドル台まで下げ幅を拡大しているため、本日発表される原油在庫量で増加がみられた場合は、もう一段の下押しに警戒しておきたい。
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