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米・関税率の引き上げで警戒感が再燃

米・関税率の引き上げで警戒感が再燃

米・関税率の引き上げで警戒感が再燃
相場レポート

2025.07.14

NEW

2025.07.14

本日のポイント

  1. 欧・要人発言(日本時間16時30分~)

  2. 加・卸売売上高(日本時間21時30分)

  3. 英・ロンドンフィックス(日本時間24時00分)

東京時間では、週末にトランプ米大統領がEUに対して30%の関税を課す書簡を公表したことを受けて、大幅なユーロ安でスタートした。トランプ米大統領は12日、EUとメキシコに対して8月1日から30%の関税を適用することを発表。EUに対する書簡では欧州側の関税を撤廃するよう求めており、今後の合意に向けた協議で米国側が条件として提示する可能性が考えられる。EUに対する関税が4月に発動した相互関税の20%を上回る関税率となったことなどから警戒感が高まり、週明けのユーロ/円(EURJPY)は大幅下落でスタート。前週末終値の172.20円台から171.60円台まで大きく下窓を開けて下落し、序盤は買い戻されたものの再び下げへと転じた。ユーロ/米ドル(EURUSD)も下げ幅を拡大して始まり、一時米ドル売り優勢となったことから反発して上昇。しかし、徐々に米ドルが買い戻されたことで再び売りへと転じ、朝方の安値を下抜けて先月26日以来となる1.1650ドル台まで下押した。対ユーロで円買いが加速したことから、米ドル/円(USDJPY)も同様に下落スタート。仲値にかけて売りが先行した後は、徐々に米ドル買いの動きが強まり先週末終値付近の147.40円台まで買い戻された。週末に11万8,000ドル前後で横ばいが続いていたビットコイン(BTCUSD)は、東京時間で買いが強まり急伸。12万2,000ドル台まで上値を伸ばし、史上最高値を更新した。株式市場では、日経株価(JP225)は前週末比-0.28%と続落。カナダ・メキシコ・EUなどに対する関税率の引き上げがリスク警戒感を高め、寄り付き後は売りが先行。下げたところでは押し目買いが観測される底堅さは見られたものの、参院選や日米通商協議を見据えた様子見姿勢も強く、プラス圏を回復することなく取引を終えた。この後の海外時間では目立った経済指標の発表が予定されていないため、引き続き関税に関する新たな動きに警戒する展開が予想される。EUやメキシコが直ちに報復措置を講じず、話し合いのスタンスを維持したことで過度な警戒感には至っていないが、交渉が難航すれば市場のリスク警戒感が強まる可能性があることに注意したい。

1. 欧・要人発言(日本時間16時30分~)

本日は欧州中央銀行(ECB)関係者の発言に注目したい。日本時間16時30分にブイチッチ・クロアチア中銀総裁、日本時間24時00分にはチポローネECB理事の発言が予定されている。ECBは今月24日に政策金利発表を控えており、今回の会合では据え置きが大方の予想となっている。シュナーベルECB専務理事は先週9日に実施されたインタビューで「追加利下げのハードルは非常に高い」と発言。インフレ率が目標の2%付近で推移することが予想されており、現行の金利水準が適切であるとの見方から、インフレ率が目標から大きく乖離する可能性がある場合のみ利下げを支持する考えを述べた。また、パネッタ伊中銀総裁も11日の講演で「成長率の下振れリスクがディスインフレを強めた場合は、金融緩和を継続するのが適切である」と発言。今後数か月は柔軟かつ現実的な姿勢を維持する必要があるとの認識を示し、インフレ率が低下した場合に緩和政策を継続する必要があると述べた。本日もECB関係者から利下げ停止を示唆する発言が見受けられるか注目したい。

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2. 加・卸売売上高(日本時間21時30分)

日本時間21時30分に、カナダの5月卸売売上高が発表される。卸売売上高は、カナダの生産者が販売した製品や原材料の販売動向を測定した指標。小売売上高と関連性があり、消費者の購買意欲や景気動向などを判断する材料として注目される。市場予想は-0.4%と見込まれている。前回4月は市場予想を大幅に下回り、2023年6月以来の低水準となった。3月は予想を上回る伸びが見られており、関税前の駆け込み需要が一服した反動で下げ幅を拡大したことが要因の1つと考えられる。今回は前月の-2.3%から回復するものの、依然としてマイナス水準が続く見込み。予想を上回る結果はカナダドル買い、予想を下回る結果はカナダドル売りの材料と判断される場合があることに注意したい。

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3. 英・ロンドンフィックス(日本時間24時00分)

日本時間24時00分頃は、ロンドンフィックス(ロンドンフィキシング)に関連した値動きに注意したい。ロンドンフィックスとは、ロンドン市場で金融機関の対顧客向け外貨取引の基準レートを決定する時間帯のことを指す。東京市場の仲値(日本時間9時55分)に相当し、この時間帯には欧州通貨や米ドルなどを中心とした特定の銘柄で大きな値動きが生じる可能性が高い。また、金(GOLD)の現物取引レートが決定する時間帯でもあるため、金(GOLD)の短期トレードで利益を狙いやすいタイミングとしても知られている。現在の金(GOLD)の大枠の動きは、3,200ドル台後半から3,300ドル台の価格帯でレンジを形成しており、短期目線では上昇圧力が強まっている。関税への警戒感が高まっている状況であるため、先週から続く上昇の勢いがこのまま継続するのか注目したい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。