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米中首脳会談と鉄鋼関税の続報に注目

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相場レポート

2025.06.04

NEW

2025.06.04

本日のポイント

  1. 米・ADP雇用統計(日本時間21時15分)

  2. 加・BOC政策金利(日本時間22時45分)

  3. 米・ISM非製造業景況指数(日本時間23時00分)

東京時間では、材料難で方向感が出にくいなか、徐々に米ドル高・円安の地合いとなった。前日の海外市場で大幅上昇した米ドル/円(USDJPY)は、NY時間引け後から朝方にかけて143円台後半でもみ合い。仲値に向けては買いが強まり一時144.30円付近まで上昇したものの、勢いは続かず仲値通過後には売りへと転じた。しかし、その後は時間外の米10年債利回りが上昇したことで再び買い優勢で上昇。日本時間13時過ぎにトランプ政権の鉄鋼・アルミニウムに対する50%の関税が発動した後も米ドル高・円安の動きが継続し、先月30日ぶりとなる144.40円付近まで上値を伸ばした。豪ドルは、午前に発表されたオーストラリアの第1四半期GDPが予想を下回る結果となったことを受けて、発表直後に一時急落。しかし、すぐに買戻しが加速し、豪ドル/円(AUDJPY)と豪ドル/米ドル(AUDUSD)は下げ幅以上の上昇で堅調に推移した。金(GOLD)は往って来いの展開。仲値公示後に買いが強まり3,372ドル台まで上昇したものの、買い一服後は下げへと転じ、上昇分をほぼ巻き戻す水準まで値を戻した。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比+0.80%と反発。前日の米株高の影響を受けて買い優勢で寄り付き、堅調な半導体関連株が指数を牽引。買い一服後も大きく値を下げることなくもみ合いが続いた。本日は米国の重要指標発表やカナダの政策金利発表が予定されており、NY時間以降は相場が動意づく可能性が高い。また、米中首脳による電話会談が週内に行われることが明らかになっており、米中貿易摩擦緩和への期待感や様子見の動きが強まっている。東京時間に発動された鉄鋼・アルミニウムの追加関税についても、これまでの前例から先延ばし等が実施される可能性が否定できないため、トランプ政権関係者の発言には警戒しておきたい。

1. 米・ADP雇用統計(日本時間21時15分)

日本時間21時15分に、米国の5月ADP雇用統計が発表される。ADP雇用統計は、米国の民間調査会社のAutomatic Data Processing(ADP)社が全米約50万社の給与データをもとに民間の非農業部門雇用者数の増減を調査した指標。米労働省労働統計局(BLS)が発表する雇用統計の2日前に発表されるため、その先行指標として注目される。市場予想は11.2万人。予想を大幅に下回った前月から増加する見込み。昨日発表された4月のJOLTS求人件数が市場予想を上回ったことで米ドル買いが加速したが、一方で解雇が増加傾向にあることで労働市場が減速に向かっていることも示唆された。4月の増加は3月に求人数が大幅に減少したことへの調整という見方もあり、関税の不確実性が企業の雇用に影響を及ぼしていることが明らかになった。前日の相場の動きから、本日発表されるADP雇用統計が市場予想よりも強い結果となれば素直に米ドル売りで反応する可能性が考えられる。予想を下回った場合は、6日に発表される米雇用統計への警戒感が高まり米ドル売りが強まる可能性があることに注意したい。

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2. 加・BOC政策金利(日本時間22時45分)

日本時間22時45分に、カナダ中央銀行(BOC)が政策金利を発表する。今回の会合では、前回に続き政策金利を現行の2.75%に据え置くことが予想されている。利下げの可能性が完全に途絶えたわけではないが、直近の経済指標の結果を鑑みると据え置きを決定する可能性が高い。先月発表されたカナダの4月消費者物価指数はエネルギー価格の低下により予想以上の減速がみられたが、BOCが注目するコア指数が上昇したことで据え置き予想を後押しした。また、第1四半期GDPについては、経済の下振れリスクが示されたものの利下げに踏み切るほどの材料にはならなかったことで利下げ期待が後退。次回7月会合で利下げを再開するとの見方もあるため、同時に発表される声明文やマックレムBOC総裁の記者会見で今後の利下げ見通しについて言及があるか確認したい。

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3. 米・ISM非製造業景況指数(日本時間23時00分)

日本時間23時00分に、米国の5月ISM非製造業景況指数が発表される。ISM非製造業景況指数は、米供給管理協会(ISM)が全米の非製造業の購買担当者を対象に景況感のアンケート調査を実施し、指数化した指標。毎月第3営業日に発表されており、第1営業日に発表されるISM製造業景況指数とともに米国の景気先行指標として注目される。市場予想は52.0。前回値の51.6を上回り、3ヶ月連続での伸びが見込まれている。前回4月の結果では、新規受注や仕入れ価格などの指数が上昇しており、関税によるインフレ圧力が高まっていることが示唆された。5月の結果では、さらに関税の影響が顕在化する可能性が考えられる。今月2日に発表された5月のISM製造業景況指数は、前月を上回ったものの市場予想を下回る結果となっており、発表直後に米ドル/円(USDJPY)は大幅に下落した。本日発表されるISM非製造業景況指数も、市場予想から乖離が大きい結果となれば米ドル/円(USDJPY)が神経質に反応する可能性があることに注意したい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。