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米ドル安・円高の地合いが継続か

米ドル安・円高の地合いが継続か

米ドル安・円高の地合いが継続か
相場レポート

2025.05.16

2025.05.16

本日のポイント

  1. スイス・シュレーゲルSNB総裁の発言(日本時間20時00分)

  2. 米・住宅着工件数(日本時間21時30分)

  3. 米・ミシガン大学消費者信頼感指数(日本時間23時00分)

東京時間では、朝方に発表された本邦の第1四半期GDP(速報値)が4四半期ぶりのマイナス成長に落ち込んだことを受けて一旦は円売りの動きとなるものの、日米財務相会合での円安是正への警戒感から米ドル売り・円買いの動きが広がった。今年1-3月期のGDP速報値は、コメ価格の高騰などを背景に食料品の消費が減少。また、政府の補助金再開による電気料金の下落が下押し要因となった。指標発表直後の米ドル/円(USDJPY)はやや買いの動きがみられたものの、東京勢本格参入後には一転して売りが強まり、一時145円割れ水準まで下落。市場の警戒は来週予定されている日米財務相会談での円安是正協議に向いており、第1四半期GDPの結果に大きく反応することなく米ドル売り・円買い圧力が強まった。東京時間午後になると徐々に円売りの動きが広がり、米ドル/円(USDJPY)に連れて下落していたクロス円は買戻しが加速。米ドル売りも強まり、ユーロ/米ドル(EURUSD)や英ポンド/米ドル(GBPUSD)は高値を切り上げた。昨日の海外時間に大幅上昇した金(GOLD)は売り優勢で下落。ビットコイン(BTCUSD)は10万4,000ドル台を回復し、2日ぶりの高値更新となった。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比0.00%(1.79円安)とほぼ横ばい。前日の米株式市場でナスダック(US100)が7営業日ぶりに反落したことを受けて、序盤は売り先行。為替市場での円高が一服すると買戻しが入ったものの、ポジション調整の売りも観測され伸び悩んだ。米中貿易協議進展への楽観的な動きが落ち着き、目先の注目は日米財務相会合に移行している。本日の海外市場でも米ドル安・円高の動きが継続することになるか注目したい。

1. スイス・シュレーゲルSNB総裁の発言(日本時間20時00分)

日本時間20時00分に、スイス国立銀行(SNB)のシュレーゲル総裁の講演が予定されている。貿易戦争や地政学リスクに対する不確実性や金融政策に関するテーマの講演であるため、次回6月19日の政策金利発表に向けて利下げの可能性を探りたい。今月5日に発表されたスイスの4月消費者物価指数(CPI)は、前年比0.0%と横ばいになっており、約4年ぶりの低水準が示された。SNBのインフレ目標(0-2%)の下限まで低下したことで、次回6月会合では現行の0.25%から0.00%(ゼロ金利)へ引き下げるとの見方が強まっている。また、シュレーゲル総裁は6日の講演で、インフレ目標を下回ることを防ぐために為替介入やマイナス金利を採用する用意があることを明らかにしており、一部では年内にマイナス金利が適用されるとの見方もある。大幅なスイスフラン高が進行するなか、SNBがマイナス金利導入に踏み切ることになるのか注目したい。

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2. 米・住宅着工件数(日本時間21時30分)

日本時間21時30分に、米国の4月住宅着工件数が発表される。住宅着工件数は、米国で1ヶ月のうちに建設開始された新築住宅の件数を調査した指標。一戸建てと集合住宅に分けて、さらに地区ごとに分けて集計される。住宅の購入は個人消費者や消費者信頼感との関連性があるため、米国の景気動向を把握する上で注目度が高い。市場予想は136.5万件。大幅減となった前月からやや持ち直す見込み。同時に発表される建設許可件数は、前回を下回る145.0万件が見込まれている。前回3月の結果は、住宅価格と住宅ローン金利の高止まりが重しとなり、予想値を大幅に下回る結果となった。特に住宅価格に関しては、関税の影響で輸入資材コストが大きく上昇しているため、今後も価格上昇が続くことが懸念されている。前月からどれほど持ち直すか注目されるが、予想よりも弱い結果となった場合は景気後退懸念が高まり米ドル売りが加速する可能性があることに注意したい。

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3. 米・ミシガン大学消費者信頼感指数(日本時間23時00分)

日本時間23時00分に、5月のミシガン大学消費者信頼感指数の速報値が発表される。ミシガン大学消費者信頼感指数は、ミシガン大学のサーベイ・リサーチセンターが消費者のマインド調査を実施し、指数化した指標。毎月10日前後に当月の速報値が発表され、月末に確報値が発表される。市場予想は53.4。前回4月の確報値52.2を上回る見込み。ミシガン大学消費者信頼感指数は昨年12月から右肩下がりで悪化しており、関税発動を受けて4月は予想以上の大幅な低下となった。物価高や雇用の不安定さなど、消費者の間では多方面へのリスクが警戒されており、個人消費や景気動向に与える影響が大きいと考えられる。昨日発表された4月の小売売上高は前月から伸びが大幅に鈍化しており、消費者の買い控えが影響していることが示唆された。市場予想を上回れば米ドル買いの動きが生じる可能性があるが、予想に反して前回値を下回るようであれば警戒感が高まり米ドル売りが加速する可能性があることに警戒しておきたい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。