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日米財務相会談を見極める展開

日米財務相会談を見極める展開

日米財務相会談を見極める展開
相場レポート

2025.04.24

NEW

2025.04.24

本日のポイント

  1. 独・IFO企業景況感指数(日本時間17時00分)

  2. 米・耐久財受注(日本時間21時30分)

  3. 米・中古住宅販売件数(日本時間23時00分)

東京時間では、今夜予定されている日米財務相会談を前に大きな動意には繋がりにくい展開となった。G7及びG20財務相中銀総裁会議へ出席のため米ワシントン訪問中の加藤財務相は、米国時間24日にベッセント米財務長官と会談予定。今回の会談では特定の通貨目標はないと言及されているものの、様子見ムードから米ドル買い・円売り方向には動きにくい地合いとなった。昨日のNY時間で大きく反発した米ドル/円(USDJPY)は、材料不足の中じりじりと値を切り下げ、142円台後半で推移。円買い優勢の動きから、クロス円も揃って下落した。米ドルが対円で弱含んだことから、ユーロ/米ドル(EURUSD)はじり高。米ドルの買戻しの動きで今週序盤から下落が続いていたが、1.1300ドル台前半の抵抗帯で支えられ、一旦は下げ止まりの動きを示している。金(GOLD)は早朝から買いが加速し、昨日の下げ幅の大部分を巻き戻す水準まで上昇したものの、買いの勢いは続かずに失速。ビットコイン(BTCUSD)は9万2,000ドル~9万4,000ドル台の抵抗帯が天井として意識され、やや下押す動きとなった。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比0.49%と続伸。米国株の大幅上昇を受けて買い先行で寄り付き、半導体関連の値がさ株が市場を牽引し押し上げ。先行き不透明感が払拭されたわけではないため上値の重さは目立つものの、米中の貿易摩擦緩和への期待から幅広い銘柄に買いが広がった。本日は欧米の注目指標を確認しつつ、NY時間以降に開催予定の日米財務相会談の結果待ちとなることが予想される。市場が警戒する円安是正要求が出なかった場合、過度な警戒が和らぎ円売りが加速する可能性があることに警戒しておきたい。

1. 独・IFO企業景況感指数(日本時間17時00分)

日本時間17時00分に、ドイツの4月IFO企業景況感指数が発表される。IFO企業景況感指数は、ドイツのIFO経済研究所が毎月下旬に発表するドイツ国内の景況感を調査した指標。現況と6ヵ月後の指数について調査され、両指数を平均した数値が総合指数として示される。市場予想は、現況指数が85.4、6ヵ月後の景気期待指数が85.0、総合指数が85.2。いずれも前月から鈍化する見込み。前回2月は現況に対する満足度や6ヵ月後への期待値が大きく上昇する結果となったが、今回は関税による不確実性が高まり景況感が悪化することが予想されている。同じくドイツの景況感を示すZEW景況感指数は、関税の影響で4月の結果が大幅に落ち込んでおり、ウクライナ侵攻以来の急落を記録した。同様に本日の結果が予想を超える下げ幅となった場合、ドイツの景気後退懸念が高まりユーロ売りに繋がる可能性があることに注意したい。

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2. 米・耐久財受注(日本時間21時30分)

日本時間21時30分に、米国の3月耐久財受注が発表される。耐久財受注は、自動車・家具・航空機など耐久年数3年以上の消費財の新規受注を集計した指標。月毎の変動が大きい航空機を除いたコア指数も同時に発表され、民間設備投資や消費者の購買意欲が反映されることから、景気動向を確認するうえで注目される。市場予想は2.0%。前回値の0.9%を上回る見込み。航空機を除いたコア指数は0.3%と、前回値の0.7%から低下が見込まれている。前回2月の結果では、関税発動前の前倒し注文が増加したことで予想を上回る結果となった。本日発表される3月の結果も、4月の相互関税や自動車関税の発動を前に駆け込み需要が増加した可能性が考えられる。市場のリスク警戒感がやや後退している状況であるため、予想を上回る強い結果が示された場合は米ドル買いが加速する可能性があることを想定しておきたい。

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3. 米・中古住宅販売件数(日本時間23時00分)

日本時間23時00分に、米国の3月中古住宅販売件数が発表される。中古住宅販売件数は、米国内で販売された集合住宅を含む中古住宅の販売件数を集計した指標。所有権の移転完了時点で集計されるため、販売成立時点で集計される新築住宅販売件数よりも1~2ヵ月ほど時差が生じる。ただし、米国では新築住宅市場よりも中古住宅市場の方が規模が大きいため、個人消費や景気動向を反映しやすく、景気の先行指標として注目度が高い。市場予想は413万件。前月の426万件から減少する見込み。米国の住宅市場では、年初に発生したロサンゼルスでの大規模な山火事や厳しい寒波の影響で一時買い控えの動きが広がっていたが、高止まりしていたローン金利の低下などを背景に、徐々に客足が戻り始めている。結果が予想を上回った場合は米ドル買い、下回った場合は米ドル売りの材料と判断されるため、指標発表後の米ドル/円(USDJPY)の値動きを確認したい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。