突発的な関税報道に警戒

XMTrading(エックスエム)

XMTrading

XM公式アプリ

セーシェル金融庁(SC:FSA)公式認定ブローカー(証券ディーラーライセンス番号SD010)

突発的な関税報道に警戒

突発的な関税報道に警戒
相場レポート

2025.04.08

NEW

2025.04.08

本日のポイント

  1. 米・急落後の株式市場(日本時間22時30分)

  2. 加・Ivey購買部協会指数(日本時間23時00分)

  3. 米・NYオプションカット(日本時間23時00分)

東京時間では、米ドル売り・円売り優勢。昨日の海外市場で米株の下落が一服したことや米長期金利が上昇したことを受けて、リスク回避の動きにやや落ち着きがみられた。米ドル/円(USDJPY)は米ドル売りと円売りが同時に生じたことで方向感なく横ばい。148円台を何度かトライするも押し戻され、147円台を上下に行き来する動きが続いた。円売りの動きから、クロス円は揃って上昇。ドルストレートは対ドルで買いが先行した。先週末から大幅下落が続いた金(GOLD)は反発。朝方の安値2,979ドル付近から買いが先行し、再び3,000ドル台を回復した。アジア株は前日の急落の反動で買戻しが入り、豪ASX200(AUS200)や香港ハンセン指数(HK50)はプラス圏を回復。ただし、上値は限定的で慎重な動きを示している。台湾株など引き続き下落幅が拡大している市場もあるため、投資家心理が上向いた状況とは言い難い。国内株式市場では、日経株価(JP225)は6.03%と4日ぶりに大幅反発。前日の急落の反動や米株の下げ止まりを受けて序盤から買いが先行。3万3,000円台回復後は戻り売りの動きでやや下押す場面がみられたが、大きく失速することなく買い優勢で取引を終えた。本日は重要度が高い経済指標の発表が予定されていないため、引き続き関税報道に警戒する展開となりそうだ。リスク回避の動きがやや緩和されつつあるが、各国の報復措置が検討されている状況にあるため、突発的なニュースが飛び込んできた際の急変動に注意したい。

1. 米・急落後の株式市場(日本時間22時30分)

トランプ政権の相互関税発動の影響で世界的な株価の暴落が観測されており、米株主要3指数は先週末に揃って急落。下げ幅も一旦は底をつけたとみられるが、週明けとなる昨日の株式市場では激しい乱高下が生じた。関税による先行き不透明感の高まりで、投資家は株式への長期投資がしづらい状況であるため、資産の逃避先となる米国債に買いが殺到。現状の株式相場は乱高下によるボラティリティの拡大を狙った短期投資の割合が増えており、些細なニュースで相場が上下に振れやすい可能性がある。また、ホワイトハウス関係者らの発言が関税発動後も一貫性がなく、交渉の余地があるのかないのか明確ではないため、当面は報道の規模に関わらず一喜一憂して相場が混乱する可能性が高い。大幅下落の反動で現在は買戻しの動きがみられるが、VIX指数(VIX)は依然として昨年8月以来の高水準を維持しているため、再びネガティブなニュースが伝わった場合の急落には警戒しておきたい。

XMのインデックス取引の詳細はこちら

2. 加・Ivey購買部協会指数(日本時間23時00分)

日本時間23時00分に、カナダの3月Ivey購買部協会指数が発表される。Ivey購買部協会指数は、カナダ国内の購買担当者の景況感を調査した指標。カナダ購買部協会(PMAC)とRichard Ivey School of Businessが共同でアンケート調査を実施する。景況感の分岐点を50と定め、指数が50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退を示す。前回2月の結果では、分岐点を下回り大幅な低下がみられた1月から大きく回復した。一方で、先週発表された3月の製造業購買担当者景況感指数(PMI)は、世界的な貿易摩擦への懸念から2023年12月以来の低水準まで落ち込み、カナダの製造業者にとって厳しい見通しであることが示されている。前回値から大幅な上昇もしくは低下がみられれば、カナダドルが反応する可能性があることに注意したい。

XM FX通貨ペアの詳細はこちら

3. 米・NYオプションカット(日本時間23時00分)

日本時間23時00分頃は、NYオプションカットに関連した値動きに注意したい。NYオプションカットとは、カットオフタイムとも呼ばれ、ニューヨーク市場での通貨オプション権利行使の期限時刻のことを指す。時間は米東部時間の午前9時00分(冬時間は午前10時00分)となり、日本時間では23時00分(冬時間は24時00分)となる。この時間帯は、オプション取引の権利行使によってポジションの損益が確定するため、市場の様々な思惑から為替が生じやすい。ユーロ/米ドル(EURUSD)は、1.0910ドルに控える10日の大きめのオプションと、1.0900ドルに控える9・10・11日のオプションが意識されており、サポートとして下値を支えている。二段構えで堅い抵抗帯が形成されており、テクニカル的には上位足が上目線に切り替わっているため、調整売りが生じた際には押し目買いのポイントとしてリターンムーブを狙いたい。

XM FX通貨ペアの詳細はこちら

アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。