2025.03.10
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2025.03.10
欧・要人発言(日本時間22時00分)
米・NYオプションカット(日本時間23時00分)
英・ロンドンフィックス(日本時間24時00分)
週明けの東京時間は、円買い・米ドル売りの動きでスタート。トランプ米大統領が米国の景気後退に関するインタビューでリセッションの可能性を否定しなかったことを受け、やや米ドル売りの動きに振れた。また、5年債入札を低調で終えたことで本邦長期金利が上昇し、金利高の動きに連れて円買いが加速。新発10年債利回りは一時1.58%台まで上昇し、2008年10月以来の高水準となった。米ドル/円(USDJPY)は147.00円付近まで下押したが、146円台へと割り込むことなく反発。クロス円も米ドル/円(USDJPY)と同様の動きを呈したが、欧州通貨がやや弱含んだこともありユーロ/円(EURJPY)と英ポンド/円(GBPJPY)は反発の弱さが目立った。ユーロ/米ドル(EURUSD)と英ポンド/米ドル(GBPUSD)は売り優勢。先週からの大幅な上昇が落ち着き、週明けは下落スタートとなったが、底堅さは維持された。金(GOLD)はやや売り優勢で小幅に推移。ビットコイン(BTCUSD)は8万ドルを底に反発し、8万2,000ドル台まで買い戻された。株式市場では、日経株価(JP225)は前週末比0.38%と反発。押し目では積極的な買戻しの動きが見られたが、トランプ米大統領の発言や本邦長期金利上昇による円高への警戒感もあり、上値が重い動きとなった。本日の欧米時間では重要度が高い経済指標の発表が予定されていないため、金利や株価の動向を見据えながらトレードチャンスを見極める展開となりそうだ。トランプ米大統領の突発的な発言や地政学リスクには引き続き警戒したい。
日本時間22時00分に、ドイツ連銀のナーゲル総裁がドイツの経済成長について講演を行う。ユーロ圏ではドイツの次期首相候補のメルツ氏が提示した財政改革案に大きな注目が集まっている。本日のナーゲル総裁の講演では、財政改革案がドイツ経済に与える影響について言及されるか注目したい。メルツ氏は防衛力強化のために5,000億ユーロ(約80兆円)の特別基金を設立すると発表し、国内総生産(GDP)の1%以上の防衛費は債務ブレーキ(借り入れ制限)の対象外とすることを提案した。これまでの厳格な財政均衡ルールからの大きな変化となるため、実現すれば欧州各国での財政支出も増加し、ユーロ圏全体の経済成長へ繋がると期待されている。欧州での財政支出増加への期待から、欧州中央銀行(ECB)の利下げ見通しが大きく後退している状況であるため、ドイツ経済の見通しや次期政権の動向については注目しておきたい。
日本時間23時00分前後は、ニューヨーク市場での通貨オプション権利行使の期限時刻となるNYオプションカットに関連した値動きに注意したい。NYオプションカットの時間帯は、オプション取引の権利行使によってポジションの損益が確定するため、市場の様々な思惑から為替相場の値動きが活発になりやすい。米ドル/円(USDJPY)は148.00円に10日の大きめのオプションが観測されており、上値を抑える抵抗帯として機能する可能性が考えられる。一方で下値を支える目立った抵抗帯が見当たらないため、147円を割り込んだ場合、さらに一段下落する可能性があることに注意したい。ユーロ/米ドル(EURUSD)は1.0800ドルと1.0860ドルのオプションに挟まれ小幅なレンジを形成。先週加速したユーロ買いの動きに調整が入った場合、1.0800ドルのサポートを下抜ける勢いが見られるか注目したい。
日本時間24時00分頃は、ロンドンフィックス(ロンドンフィキシング)に関連した値動きに注意したい。ロンドンフィックスは、東京時間の仲値(日本時間9時55分)に相当し、ロンドン市場における金融機関の対顧客向け外貨取引の基準レートを決定する時間帯のことを指す。ロンドンフィックスでは金(GOLD)の現物取引レートが決定するため、金(GOLD)の値動きが活発になる場合が多くある。また、ユーロや英ポンドなどの欧州通貨も変動しやすいタイミングであるため、ロンドンフィックスに絡んだフローが観測された場合、短期トレードで効率的に利益を狙いたい。
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