ECB会合で追加利上げの可能性が示唆されるか

2026.06.11
2026.06.11
本日のポイント
欧・ECB政策金利(日本時間21時15分)
米・新規失業保険申請件数(日本時間21時30分)
米・生産者物価指数(日本時間21時30分)
東京時間では、中東情勢の緊迫化を背景としたリスク回避の動きが一時強まった。昨日10日にトランプ米大統領がイランへの報復攻撃を表明しており、本日朝方には米軍がイランに対して複数の攻撃を行ったことを発表。これを受けてWTI原油先物(OIL)が93ドルまで急伸し、米長期金の上昇に連れて米ドル買いの動きがみられた。ただ、一旦は攻撃の応酬が落ち着いたことから過度な動きには至らず、次第にリスク警戒感が後退。米ドル/円(USDJPY)は朝方に160.50円まで上値を伸ばしたが、徐々に米ドル売りが強まったことで160.40円まで下押した。ユーロと英ポンドはやや買い優勢。ユーロ/米ドル(EURUSD)は1.11556ドルまで反発したものの、今夜に控える欧州中央銀行(ECB)の政策金利発表を前にもみ合い中心の動きとなった。急速に下げ幅を広げる金(GOLD)は、昨年11月以来となる4,023ドルまで安値を更新。さらなる下値拡大も予想されるが、急激な下落に対して買い戻しが入る可能性も想定しておきたい。株式市場では、日経平均株価は前日比+0.06%と小幅に反発。中東情勢の緊迫化を受けて、序盤は6万2,000円台まで大幅に下落したが、売り一巡後は押し目買いが入り下げ幅を縮小した。本日はECBの政策金利発表やラガルド総裁の記者会見を受けて、ユーロ相場がどのような反応を示すかが注目される。また、中東情勢への警戒感が高まりつつあるため、関連ヘッドラインには注意したい。
1. 欧・ECB政策金利(日本時間21時15分)
日本時間21時15分に、欧州中央銀行(ECB)が政策金利を発表する。6月会合では、主要金利を0.40%に引き上げることが確実視されている。利上げはすでに織り込み済みのため、結果そのものへの相場反応は限られる可能性があるが、ラガルド総裁が今後の継続的な利上げについて言及するかが注目ポイント。一部では、9月のECB理事会で利上げを行う可能性が指摘されているため、年内の追加利上げを示唆するような発言が出た場合はユーロの買い材料と判断される可能性がある。
2. 米・新規失業保険申請件数(日本時間21時30分)
日本時間21時30分に、米国の新規失業保険申請件数が発表される。新規失業保険申請件数は、米国内で新たに申請された失業保険の件数を集計した指標。毎週木曜日に週次データが発表されることから、雇用関連指標の先行指標としての側面もある。本日は6月3日までの1週間のデータの公表となり、市場予想では22.0万件が見込まれている。先週発表された5月30日までの結果では予想を上回る増加がみられたが、今回は小幅に減少する見込み。予想通りであれば労働市場の安定が示唆されるものの、今回も予想外に増加した場合は労働市場の軟化が警戒される可能性がある。同時刻に米生産者物価指数(PPI)の発表も予定されているため、指標発表後の米ドルの反応を慎重に見極めたい。
3. 米・生産者物価指数(日本時間21時30分)
日本時間21時30分に、米国の5月生産者物価指数(PPI)が発表される。PPIは、消費者物価指数(CPI)とともに物価動向を把握するうえで注目される指標。市場予想は、前月比+0.7%、前年比+6.4%。変動が激しい食品やエネルギーを除いたコア指数は、前月比+0.5%、前年比+5.4%が見込まれている。前回4月の結果は予想を大幅に上回る強い伸びがみられ、市場へのサプライズとなった。昨日10日に発表された5月CPIでも伸び率の加速がみられたため、結果が上振れた場合は市場の反応が特に強まる可能性がある。PPIの結果を受けて米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ観測が一段と高まると、米株の上値を抑える可能性が高いことを想定しておきたい。
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