2025.03.06
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2025.03.06
欧・ECB政策金利(日本時間22時15分)
米・新規失業保険申請件数(日本時間22時30分)
加・Ivey購買部協会指数(日本時間24時00分)
東京時間では、ユーロ買いと円売りの動き。昨日の海外市場で、ドイツの次期首相就任が確実とされるメルツ氏が大規模な財政改革案を示したことで、ドイツ長期金利の上昇に連れてユーロ買いが加速。東京時間でも流れを引き継ぎ、ユーロは対主要国通貨で強含んだ。ユーロ/米ドル(EURUSD)は1.0820ドル台まで上昇し、昨年11月7日以来の高値更新。ユーロ/円(EURJPY)も161円台を回復した。リスク回避で先行した円高の動きが落ち着き、円は売り優勢。米ドル/円(USDJPY)は仲値にかけて上昇し、その後は底堅く推移。クロス円も連れ高で高値を切り上げた。金(GOLD)はじり安。上昇一服後は2,900ドル台前半のレンジ内で推移しており、動意に欠ける動きで前日安値を下回った。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比0.77%と続伸。トランプ政権の関税一部免除を好感した米国株の上昇を材料に、買いが加速。米国の景気後退懸念や明日発表の雇用統計を見据えた様子見の動きで上値は重いものの、プラス圏で取引を終えた。本日は欧州中央銀行(ECB)の政策金利発表が予定されているため、ユーロの動向に注意したい。また、前日の海外市場でドイツの財政改革案が示されたことで、ドイツ株価指数DAX(GER40)を始めとする欧州関連銘柄が軒並み上昇している状況であるため、金利の見通し次第では株価が大きく変動する可能性があることも想定しておきたい。
日本時間22時15分に、欧州中央銀行(ECB)の政策金利発表が予定されている。市場では0.25%の追加利下げが確実視されており、大きなサプライズはないと予想される。今回は声明文やラガルド総裁の会見で利下げ停止時期について言及されるか注目したい。欧州経済は対米での貿易摩擦やウクライナ情勢、ドイツ新政権など不確実性が高い問題を多く抱えており、今後の金利動向を予測するのが困難な状況。次回以降の会合では、ECB関係者の間でも利下げペースの見通しについて意見が分かれる可能性が高い。一部では、ドイツの財政改革によってユーロ圏全体の成長率が向上し、7月には利下げを停止するとの予想が伝わっている。利下げペースの鈍化や経済成長の回復について言及された場合、市場はユーロ買いで反応する可能性があることを想定しておきたい。
日本時間22時30分に、米国の新規失業保険申請件数が発表される。新規失業保険申請件数は、米国内で失業者が失業保険を初めて申請した件数を集計した指標。米労働省雇用統計局が集計を行い、毎週木曜日に発表する。市場予想は、前週の24.2万件から23.5万件へと増加幅が縮小する見込み。先月から新規失業保険申請件数は増加傾向にあり、労働市場の減速が懸念されている。昨日発表された2月のADP雇用統計を見ても、民間の雇用者数の伸びが大幅に減速しており、米国の景気後退やトランプ政権の政策不確実性が労働市場にも影響を与えている可能性が考えられる。今回の結果が予想よりも悪化していた場合、明日発表予定の雇用統計に対する警戒感が高まり、米ドル売りが加速する可能性があることに注意したい。
日本時間24時00分に、カナダの2月Ivey購買部協会指数が発表される。Ivey購買部協会指数は、カナダ購買部協会(PMAC)とRichard Ivey School of Businessが購買担当者の景況感を共同で調査した指標。カナダ国内の購買担当者を対象に新規受注・生産・雇用など複数項目についてアンケート調査を実施し、結果を指数化して公表する。景況感の分岐点となる50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退を示す。先月発表された1月の結果は、米国の関税政策に対する懸念から景況感が大幅に悪化しており、5ヶ月ぶりに分岐点の50を下回る低水準となった。先行して発表された2月の製造業購買担当者景況感指数(PMI)も前月から引き続き低下しているため、大幅な悪化が示された場合はカナダドル売りの動きに注意したい。
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