2024.10.29
2024.10.29
米・JOLTS求人件数(日本時間23時00分)
スイス・シュレーゲルSNB総裁の発言(日本時間27時00分)
加・要人発言(日本時間28時30分)
東京時間では、米ドル/円(USDJPY)は売り優勢で上値の重い展開が続いた。米長期金利の低下や日経平均(JP225)が反落してスタートしたことを受けて、米ドル/円(USDJPY)は調整売りが優勢となり152.760円前後まで安値を切り下げた。売りが一服すると日経平均(JP225)のプラス転を材料に153円台前半までじり高となったが、スポット応当日と月末が関連したフローも観測され、再び値を下げる動きとなった。ユーロ/米ドル(EURUSD)は、やや売り優勢の流れで方向感なく小幅に推移。ユーロ/円(EURJPY)や英ポンド/円(GBPJPY)などのクロス円銘柄も、米ドル/円(USDJPY)に連れるかたちで値を下げた。前日のNY時間から堅調に推移する金(GOLD)は東京時間でも上値を拡大。米大統領選を前にトランプ氏が支持率を伸ばしたことから買いが先行しているビットコイン(BTCUSD)は、心理的節目となる70,000ドルを突破し、今年7月以来の高値更新となった。
日本時間23時00分には、米・JOLTS求人件数が公表される。米国の労働省労働統計局が雇用主を対象に調査した指標で、求人・採用・離職など、雇用に関するさまざまなデータから米国の労働需要を測ることができる。今回の予想では、前回の804万件を下回る800万件となる見込み。今月発表された9月の雇用統計と失業率が予想を上回る強い結果となったことを受けて、米国の大幅利下げ観測は後退している。本日発表されるJOLTS求人件数や1日(金)に発表される10月の雇用統計と失業率の結果から米国の雇用市場の強さが示されれば、次回FOMCで政策金利が据え置かれる可能性があることを想定しておきたい。
本日は、日本時間の深夜27時00分にスイス国立銀行(SNB)のシュレーゲル総裁が金融政策について講演を行う予定。SNBは9月に開かれた会合で、3会合連続となる0.25%の追加利下げを決定した。今後さらなる緩和政策が必要になる可能性を示しており、市場では次回12月の会合で現在の1.00%からさらに政策金利を引き下げるとの見方が広がっている。スイスでは、スイスフラン高が物価低迷や輸出業者への打撃へと影響する可能性が懸念されている。シュレーゲル総裁はマイナス金利を復活させる可能性にも言及しており、今後も緩和政策が継続していくことが予想される。
日本時間の深夜28時30分には、カナダ中央銀行(BOC)のマックレム総裁とロジャース上級副総裁が下院常任委員会へ出席予定。今後の経済政策や利下げ見通しに関する言及があるか注目される。マックレム総裁は先日、カナダ政府が表明した移民受け入れ数抑制が経済成長率予測に影響を与える可能性が高いとの考えを述べた。人口増加の割合が想定よりも早く低減すればGDP成長率が低下することに繋がり、BOCが利下げを継続すれば家計支出の回復が早まり経済成長率が高まる可能性があるとの見解を示した。市場では、年内残り1回の会合での追加利下げがほぼ確実視されており、0.50%の大幅利下げを実施する可能性も囁かれている。
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