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米・8月PPIが米ドル安基調に影響を与えるか

米・8月PPIが米ドル安基調に影響を与えるか

米・8月PPIが米ドル安基調に影響を与えるか
相場レポート

2025.09.10

NEW

2025.09.10

本日のポイント

  1. 米・生産者物価指数(日本時間21時30分)

  2. 米・週間原油在庫(日本時間23時30分)

  3. 米・10年国債入札(日本時間26時00分)

東京時間では、特段材料視されるヘッドラインも伝わらず目立った動きは見られなかったが、対主要国通貨で米ドル売りがやや先行した。前日のNY時間で買戻しが加速した米ドル/円(USDJPY)は、朝方から本邦勢参入後まで147.40円前後で小幅に推移。ゴトー日の仲値にかけても動意が薄く小動きにとどまったが、仲値通過後に一時147.50円台まで上値を伸ばし、その後はじりじりと売りに押される動きを示した。ただ、下値も限定的で方向感に乏しい。147.40~147.50円に控える大きめのオプションが上値・下値抑制として意識されている可能性があるため、上下どちらかに動意付けるような新規材料待ちとなりそうだ。米ドルが弱含んだため、ドルストレート銘柄は全般米ドル安で推移。対米ドルで主要国通貨の買いが先行したことから、クロス円は軒並み買い優勢で上昇した。アジア株は堅調。香港ハンセン指数(HK50)は26292まで大幅上昇し、2021年10月以来となる3年超ぶりの高値更新となった。国内株式市場では、日経株価(JP225)は前日比+0.87%と反発。前日の米株高の流れを引き継ぎ、半導体関連銘柄を中心に買いが先行。日銀の利上げ期待が高まったことで銀行株も押し上げられ、引けにかけても堅調な動きを示した。本日はNY時間序盤に米国の生産者物価指数(PPI)の発表を控えている。労働市場の急速な悪化を考慮すると9月の利下げ観測が覆ることになるとは考えにくいが、前月と同様に予想以上の強い結果が示された場合、大幅利下げ期待の後退で米ドル買いが加速する可能性も考えられる。明日には消費者物価指数(CPI)の発表も控えているため、今週はインフレ指標に市場の注目が集まりそうだ。

1. 米・生産者物価指数(日本時間21時30分)

日本時間21時30分に、米国の8月生産者物価指数(PPI)が発表される。PPIは、米国内の製造業者が販売した商品やサービスなどの価格変動を測定した指標。米労働省労働統計局(BLS)が毎月15日前後に発表しており、消費者物価指数(CPI)とともに米国のインフレ動向を把握するうえで注目度が高い。市場予想は、前月比0.3%、前年比3.3%。変動が激しい食品やエネルギーを除いたコア指数は、前月比0.3%、前年比3.5%。予想外の大幅上昇となった前月から小幅な減速が見込まれている。前回7月は、総合指数とコア指数ともに予想を大きく上回る伸びを示し、約3年ぶりの大幅上昇。減速がみられた6月から一転して急上昇しており、関税による輸入コスト上昇の影響が顕著に示された。7月の大幅上昇が一時的なものになるか、もしくは持続的なものになるかによって、米連邦準備制度理事会(FRB)の今後の金融政策スタンスに影響を与える可能性が高い。物価上昇圧力が再燃するようであれば、来週に控える米連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅利下げ期待が後退し、米ドル売り圧力が弱まる可能性があることを想定しておきたい。

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2. 米・週間原油在庫(日本時間23時30分)

日本時間23時30分に、米国の原油在庫が発表される。原油在庫は、米国内で保有する商業用原油量を調査した指標。米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)が毎週水曜日に前週金曜日時点のデータを公表する。週次の結果は速報性が高く、原油在庫の増加は需要の低迷、減少は需要の拡大と判断されるため、米国の景気動向を把握するうえで注目される。本日のアジア時間でWTI原油(OIL)は上昇。トランプ米大統領がEUに対してロシア産原油購入国であるインドと中国に最大100%の関税を賦課するよう要求したことや、イスラエルがカタールに対して空爆を行ったことなどが原油価格を押し上げた。ただ、NY引け後から上昇を継続するものの、勢いはそれほど強くないため、1バレル=62.3ドル付近のレジスタンスで一旦頭打ちとなっている。トランプ米大統領の対ロ制裁強化や中東情勢の緊迫化は原油価格にたびたび影響を与えているが、アジア時間で材料視されたニュースがこの後の海外時間でも意識されることになるのか注目したい。

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3. 米・10年国債入札(日本時間26時00分)

日本時間26時00分に、米財務省による10年国債入札(390億ドル)が実施される。昨日実施された3年国債入札(580億ドル)と明日実施される30年国債入札(220億ドル)と合わせて、今週は総額1,190億ドルの国債入札が予定されている。中期国債や長期国債の入札結果は注目度が高く、債券価格や長期金利の動向に影響を与える可能性が高いため、入札結果に注目しておきたい。昨日実施された3年債入札では、堅調な応札倍率で需要の強さが示された。海外中銀や機関投資家からの入札比率も高水準を維持し、米資産の買い入れ意欲の高さが示唆された。堅調な結果を受けて、債券価格と逆相関になる米10年債利回りは低下。上昇基調にあった米ドルの上値を押さえる動きとなった。米国債入札後は、長期金利の指標となる米10年債利回りに連動して米ドルの値動きが活発になる可能性があるため、国債入札後の米ドルの動向に注目したい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。