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日仏の政局リスクが材料視されるか

日仏の政局リスクが材料視されるか

日仏の政局リスクが材料視されるか
相場レポート

2025.09.08

NEW

2025.09.08

本日のポイント

  1. 仏・バイル内閣信任投票(日本時間19時00分以降)

  2. 米・NYオプションカット(日本時間23時00分)

  3. 欧・要人発言(日本時間25時30分)

東京時間では、週末に石破首相が辞任を表明したことを受けて、大幅な円安でスタートした。米ドル/円(USDJPY)は先週末に発表された米雇用統計の弱い結果を受けて147円台前半まで下押していたものの、週明けは大きく反発し、148円台を維持。石破首相退陣による財政悪化懸念などが警戒され、円売りが加速した。しかし、本邦勢本格参入後につけた高値148.57円台をピークに失速。仲値前から徐々に売りが強まり、148円付近まで値を戻した。米ドル/円(USDJPY)と同様に、クロス円も大幅な上窓を開けて序盤は堅調スタート。買い一服後は揃って失速したものの、オセアニア通貨が強含んだため、豪ドル/円(AUDJPY)とNZドル/円(NZDJPY)では再び高値を切り上げる勢いが見られた。金(GOLD)は前営業日に付けた史上最高値の3,600ドル付近まで上昇。再び高値を更新するほどの買いの勢いは見られないが、下げたところではしっかり買い支えられる底堅さを示した。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比+1.45%と続伸。石破首相の退陣を受けて為替市場では警戒感が意識されたが、株式市場では新政権による財政拡張政策への期待から買いが先行し、大幅上昇でスタート。一時800円超の上げ幅で8月19日に付けた最高値に迫る勢いを見せたものの、後場では利益確定売りが強まり伸び悩む動きとなった。本日は欧米の目立った経済指標の発表が予定されていないため、日本とフランスの政局リスクや米国の利下げ観測などが材料視される可能性が考えられる。特に石破首相の退陣によって日銀の利上げ再開が遅れるとの見方が浮上しているため、日米金利差が意識されていた米ドル/円(USDJPY)の動向に影響を与えることになるのか注目したい。

1. 仏・バイル内閣信任投票(日本時間19時00分以降)

本日は、フランス現地時間午後(日本時間19時00分以降)にバイル内閣の信任投票が国民議会(下院)で行われる。信任が否決される可能性が高く、市場はすでにこれを織り込み済みであると思われるが、投票結果が伝わった際にはフランスの債券・株価・ユーロの売りが強まる可能性があることに警戒しておきたい。バイル首相は今年7月、祝日の2日廃止や増税などを盛り込んだ来年度予算案を提示。しかし、野党からの反発が強く、信任投票で支持を得る方針に踏み切ったものの、与党の議席は過半数を割り込んでいることから否決されることがほぼ確実とみられている。深刻な政権崩壊が懸念されたことから、金融市場ではフランス債券の下落と国債利回りの上昇、フランスを代表する株価指数であるCAC40(FRA40)の下落など、リスク警戒感が強まった。ドイツに次ぐユーロ圏第2位の経済規模を誇るフランスの政局危機は、ユーロ圏全体の経済活動に影響を与える可能性があるため、金融市場がどのような反応を示すのか慎重に見極めたい。

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2. 米・NYオプションカット(日本時間23時00分)

日本時間23時00分頃は、NYオプションカットに関連した値動きに注意したい。NYオプションカット(カットオフタイム)とは、NY時間での通貨オプション権利行使の期限時刻のことを指す。この時間帯にはオプション取引の権利行使によってポジションの損益が確定することから、投資家の様々な思惑が錯綜し、為替市場での値動きが活発になる傾向がある。また、オプションが観測される価格帯は抵抗帯としても意識されやすいため、反発や反落の起点としてトレード戦略を練りやすい。週明けに大きく上窓を開けてスタートした米ドル/円(USDJPY)は、東京時間で148.00円をサポートに下値が支えられており、底堅い動きを継続。上方向は148.50円にショートオーダーが観測されており、148.50円台に乗せたところで売り圧力が強まる動きが見られた。下方向は147.40円にオプションが観測されており、直近で意識されている148円付近のサポートを下抜けると147円台前半まで下げ止まるポイント見当たらないため、売りが強まった場合の下げ幅拡大のリスクに注意したい。

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3. 欧・要人発言(日本時間25時30分)

日本時間25時30分に、ビルロワドガロー仏中銀総裁の発言が予定されている。欧州中央銀行(ECB)関係者は今月11日の政策金利発表を前にブラックアウト期間入りしているため、本日は金融政策に関する具体的な発言は避けるとみられるが、フランスが直面する政局リスクについて何らかの言及があるか確認したい。シュナーベルECB専務理事は先日、フランスの政局危機がユーロに大きな影響を及ぼすとは考えていないと発言。ECBは今月の会合で2会合連続となる据え置きを決定することがほぼ確実視されていることもあり、ユーロに与える影響は限定的であるとの見方が伝わっている。しかし、一時的にフランス債券や株価、ユーロの売りが強まる可能性があるため、本日のビルロワドガロー仏中銀総裁の発言で国内の政治情勢について触れる場面がみられるか確認したい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。