欧州勢不在の閑散相場

東京時間では、オセアニア市場が休場で市場参加者が少ない中、8時30分に発表された東京都区部消費者物価指数（CPI）の弱い結果を受けて円売りが強まった。12月の東京都区部CPIは、総合指数・コア・コアコアの全てが市場予想を下回る水準まで伸び率縮小。日銀の利上げ継続が早期には難しくなるのではないかとの見方が強まり、市場は円売りで反応した。朝方の米ドル/円（USDJPY）は155.74円付近まで売り込まれたものの、東京都区部CPIが発表されると円売りが加速して反発。仲値にかけても買いの勢いが継続し、156.49円付近まで大幅上昇となった。ただ、仲値通過後は買い一服で反落。156円を下回る水準では買い支えられるため、底堅さは維持している。金（GOLD）は4,531ドルまで上昇し、最高値を更新。一時4,500ドルを下に割る場面もみられたが、下げ幅は限定的で上昇基調が続いた。ビットコイン（BTCUSD）は直近2日に渡って方向感なく推移していたが、本日の東京時間では急伸。序盤に8万6,800ドル台まで下押したものの、大幅反発して3日ぶりに8万9,300ドル台まで値を上げた。株式市場では、日経株価（JP225）は前日比+0.68％と続伸。半導体や銀行など幅広い銘柄に買いが入り、寄り付きから大幅上昇。ただ、本日が年内最終営業日となる企業も多い中で後場では限定的な動きとなり、引けにかけてはやや売りに押された。本日は欧州主要国がボクシングデーの休日で軒並み休場となるため、欧州時間以降は薄商いが予想される。NY勢は通常営業となるものの、カナダも休場で不在のため、この後の海外時間では流動性の低下に注意したい。なお、XMは本日15時00分より取引を再開しており、一部の銘柄で取引時間の変更や休場が生じている点に注意したい。

1. 日・日銀国債買い入れ予定（日本時間17時00分）

日本時間17時00分に、日銀の国債買い入れ予定（2026年1月-3月）が公表される。市場では、2025年7-9月期と10-12月期に続いて、買い入れ額の減額が予想されている。国債買い入れは、日銀が大量の国債を銀行から買い入れることによって、市場の通貨流通量を増やし、経済を活性化させる緩和政策の1つ。国債買い入れ予定の公表時には、買い入れ予定額のレンジ幅修正や買い入れ回数に注目が集まりやすい。日銀は2024年7月に開かれた金融政策決定会合で、毎月の国債買い入れ額を四半期ごとに4,000億円ずつ減額することを決定しており、来週以降は2,000億円程度ずつに減額予定。2026年1月-3月には3兆円程度まで減らす計画を発表した。国債買い入れ予定が公表された後は債券市場での値動きが活発になる可能性があるため、本邦長期金利の動向を確認しながら円相場の値動きを見極めたい。

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2. 米・株式市場の見通し（日本時間23時30分）

25日のクリスマス休暇が明け、本日の米国市場は通常営業となる。日本時間23時30分に開場する本日の米株式市場では、米国の利下げ期待後退で上値が重い展開となるか注目される。23日に発表された米国の第3四半期GDPが市場予想を大きく上回る伸び率を示したことで、米連邦準備制度理事会（FRB）の利下げ期待が後退。ハイテク株は連日底堅い動きを示しているが、金利上昇に敏感な銘柄は伸び悩む可能性が考えられる。ただ、足元では堅調な地合いが継続しているため、薄商いの中でも積極的な買いが観測されるか注目したい。

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3. 米・NYオプションカット（日本時間24時00分）

日本時間24時00分頃は、NYオプションカットに関連した値動きに注意したい。NYオプションカットとは、ニューヨーク時間で通貨オプションの権利行使期限を迎える時間帯のことを指し、カットオフタイムとも呼ばれる。NYオプションカットの時間帯には、その日満期を迎えるオプションの水準に価格を近づけようとする動きが強まる可能性があり、短期的に値動きが活発になる場合がある。クリスマス休暇明けに156円台で推移する米ドル/円（USDJPY）は、155.50円に26日のオプションが観測されており、価格が下がって来た際は下値抵抗帯として意識される可能性が考えられる。米国は本日から通常営業が再開するものの、欧州勢は引き続き休暇中となるため、流動性の低下でいつも以上に荒い値動きが発生する可能性があることも想定しておきたい。

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