リスク警戒後退の円安・株高が継続か

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リスク警戒後退の円安・株高が継続か

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リスク警戒後退の円安・株高が継続か
相場レポート

2025.03.14

NEW

2025.03.14

本日のポイント

  1. 仏・消費者物価指数(日本時間16時45分)

  2. 欧・要人発言(日本時間18時00分~)

  3. 米・ミシガン大学消費者信頼感指数(日本時間23時00分)

東京時間では、リスク選好の円売りが加速。昨日までの円高の動きが一服し、リスク警戒の動きが後退したことで円全面安の展開となった。米ドル/円(USDJPY)はゴトー日の仲値に絡んだ米ドル買い・円売りのフローが観測され、本邦勢本格参入後に急伸。仲値通過後も底堅い動きが継続し、148.60円台まで上値を伸ばした。クロス円も揃って上昇。リスク選好でアジア株が大幅に上昇したことでオセアニア通貨が強含み、豪ドル/円(AUDJPY)とNZドル/円(NZDJPY)は上げ幅を拡大した。欧州通貨は材料不足で方向性に欠ける動き。ユーロ/米ドル(EURUSD)と英ポンド/米ドル(GBPUSD)はやや売り優勢で安値を切り下げたが、上値も下値も限定的で小幅に推移した。昨日のNY時間に大幅上昇した金(GOLD)は、2,993ドルまで更に高値を更新。リスク警戒が後退したことで買いの勢いは落ち着いたものの、大きく調整が入ることなく底堅さが継続しているため、ここから再び高値を切り上げる動きとなるか注目したい。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比0.72%と反発。前日に米国株が大幅安となったことを受けて売り優勢で始まったが、為替市場で円安が進行すると買いが加速。半導体関連銘柄が大きく上昇し、一時300円超の大幅上昇となった。この後の海外市場では、東京時間のリスク選好の流れが継続するか注目したい。但し、欧米各国から関税問題やウクライナ情勢に関する発言が伝わった場合、再びリスク警戒の動きに舵を切ることになる可能性も想定しておく必要がある。

1. 仏・消費者物価指数(日本時間16時45分)

日本時間16時45分に、フランスの2月消費者物価指数(CPI)の改定値が発表される。先月発表された速報値と同水準が見込まれており、市場予想は前月比が0.0%、前年比が0.8%。CPIは、フランス国内の消費者が購入する商品やサービスの価格変動を月毎に測定した指標。ユーロ圏のインフレ動向を把握する上で注目される。2月の速報値では、前年同月比が1月の1.7%から0.8%へ大幅に低下しており、2021年2月以来約4年ぶりに1%を割る低水準となった。フランス以外の欧州主要国ではイタリアもCPIが下振れているが、ドイツやユーロ圏全体のインフレ率は上昇傾向にある。本日は日本時間16時00分にドイツのCPI改定値も発表されるため、これらの結果が速報値から上方・下方修正された場合はユーロが反応する可能性があることを留意したい。

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2. 欧・要人発言(日本時間18時00分~)

本日は欧州中央銀行(ECB)関係者の発言に注目したい。日本時間18時00分にスペイン中銀のエスクリバ総裁、日本時間22時15分に欧州中央銀行(ECB)のチポローネ専務理事が発言予定。ECB関係者の発言が連日続いているが、欧州各国の景気見通しや米国との貿易戦争について様々な見解が伝わっている。昨日フランスのパリで開かれた討論会に出席したフランス中銀のビルロワドガロー総裁は、トランプ政権の関税政策は「米国にとって悲劇だ」と発言。欧州を含む世界各国が巻き込まれているが、他国よりも自国の経済損失を引き起こしていると述べ、トランプ大統領への批判を示した。また、同討論会に共に出席したドイツ連銀のナーゲル総裁も同様の見解を示したが、一方で両総裁は貿易戦争による混乱が欧州経済の活性化に繋がる可能性も指摘した。欧米の貿易戦争は、EUの対抗措置に対して更に米国が関税賦課を表明したことでエスカレートしつつある。ECBの利下げ見通しも対米での貿易戦争の不確実性が大きく関わってくるため、引き続き各国要人の見解や動向を注視する展開が続きそうだ。

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3. 米・ミシガン大学消費者信頼感指数(日本時間23時00分)

日本時間23時00分に、3月のミシガン大学消費者信頼感指数の速報値が発表される。ミシガン大学消費者信頼感指数は、ミシガン大学のサーベイ・リサーチセンターが消費者のマインド調査を実施し、指数化した指標。米国のコンファレンスボードが発表する消費者信頼感指数に先行して発表されるため、速報値の結果は特に注目度が高い。市場予想は、前回の64.7から63.1へ低下する見込み。米国の消費者マインドは昨年末から悪化傾向にあり、その要因としてトランプ政権の関税政策による不確実性が挙げられる。消費者の間では関税政策による物価上昇が懸念されており、それを裏付けるように1月の個人消費支出も予想外に減少した。直近では物価や雇用の弱さも示されているため、米景気への不安が更なる消費者マインドの低下を誘引する可能性が考えられる。予想値からの上振れは米ドル買い、下振れは米ドル売りの材料と判断されるため、結果発表後の米ドル/円(USDJPY)やユーロ/米ドル(EURUSD)の値動きに注目したい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。