米・生産者物価指数とインフレリスクを注視

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米・生産者物価指数とインフレリスクを注視

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相場レポート

2025.03.13

NEW

2025.03.13

本日のポイント

  1. 欧・要人発言(日本時間18時00分~)

  2. 米・新規失業保険申請件数(日本時間21時30分)

  3. 米・生産者物価指数(日本時間21時30分)

東京時間では、円全面高の展開。参院財政金融委員会に出席した植田日銀総裁が「今後、実質賃金や消費はもう少し良い姿が見込まれる」と発言。賃金上昇の強さが継続しているとし、今後の賃金と物価の好循環への期待を述べた。植田日銀総裁の発言から日銀の早期利上げ期待が高まり、本邦長期金利の上昇に連れて円買いが加速。米ドル/円(USDJPY)は148.20円付近から前日安値を下抜けて147.50円台まで下げ幅拡大。クロス円も揃って下落し、特に売りが加速したオセアニア通貨が対円で大きく値を下げた。欧州通貨は動意が薄く、ユーロ/米ドル(EURUSD)と英ポンド/米ドル(GBPUSD)は小幅なレンジ内でじり安。金(GOLD)は再び上昇の勢いを取り戻し、高値トライの動きを示した。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比-0.08%と反落。序盤はハイテク株を中心に買いが先行したものの、日銀早期利上げ期待で円高が加速すると上げ幅を縮小。マイナス転換後も買いの勢いが戻ることなく大引けを迎えた。本日は米国の生産者物価指数(PPI)や欧州の要人発言が複数予定されている。この後の海外市場では、東京時間で動意に繋がらなかった米ドルやユーロがどのような値動きを示すのか注目したい。

1. 欧・要人発言(日本時間18時00分~)

本日は欧州中央銀行(ECB)関係者の講演や討論会が予定されている。日本時間18時00分にフィンランド中銀のレーン総裁、日本時間18時15分にデギンドスECB副総裁、日本時間19時00分にクロアチア中銀のブイチッチ総裁とアイルランド中銀のマクルーフ総裁が発言予定。欧州時間午後となる日本時間23時00分にポーランド中銀のグラピンスキー総裁、日本時間25時00分にオーストリア中銀のホルツマン総裁、日本時間26時30分にドイツ連銀のナーゲル総裁の発言が続く。最近のユーロ相場は、米国との関税問題やウクライナ情勢、ドイツ新政権の動向など政治的要因に対して神経質な動きを示しており、経済指標や要人発言に対しては反応が乏しい。本日の要人発言においても、これまで通りの発言内容が繰り返される場合は動意に繋がりにくいが、次回理事会での利下げ見通しについて言及された場合はユーロが大きく動く可能性が考えられる。欧州の今後の利下げペースは予測が困難な状況にあるため、ECB関係者の発言から常に最新の見通しを把握しておきたい。

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2. 米・新規失業保険申請件数(日本時間21時30分)

日本時間21時30分に、米国の新規失業保険申請件数が発表される。新規失業保険申請件数は、米国内で失業者が失業保険を初めて申請した件数を集計した指標。米労働省雇用統計局が週次の結果を毎週木曜日に発表する。今回の市場予想は、前回の22.1万件から22.5万件へ増加する見込み。先週発表された米雇用統計では失業率の悪化が示されており、2月の雇用関連指標も軒並み弱い結果となった。雇用統計の先行指標としても注目される新規失業保険申請件数が増加傾向を示す場合、米国の景気後退懸念が更に高まり、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ再開時期が前倒しになる可能性がある。市場予想からの上振れは米ドル買い、下振れは米ドル売りで反応する場合があるため、米ドル/円(USDJPY)やユーロ/米ドル(EURUSD)のエントリーチャンスを見極めたい。

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3. 米・生産者物価指数(日本時間21時30分)

日本時間21時30分に、米国の2月生産者物価指数(PPI)が発表される。PPIは、米国内の製造業者が販売した商品やサービスなどの価格変動を調査した指標。米労働省労働統計局(BLS)が毎月15日前後に発表しており、同じくBLSが発表する消費者物価指数(CPI)と並んで米国のインフレ動向を測る指標として注目度が高い。市場予想は、前月比が0.3%、前年比が0.4%。変動が激しい食品やエネルギーを除いたコア指数は、前月比が0.3%、前年比が3.5%。おおよそ前月から伸び率鈍化が見込まれている。昨日発表された2月のCPIは、前月からの鈍化を見込む市場予想を更に下回る結果となり、発表直後はドルストレートで乱高下が生じた。依然として高い水準ではあるものの、インフレリスクへの警戒感はやや後退。本日のPPIも下振れとなるか注目したい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。