2024.12.31
2024.12.31
年末を控えた流動性低下に注意
米・S&P/ ケース・シラー住宅価格指数(日本時間23時00分)
米・住宅価格指数(日本時間23時00分)
東京時間では、円全面高の展開。昨日のNY市場で、欧米株価の下落によるリスクオフの動きやロンドンフィキシングに絡んだ米ドル売り・円買いの動きで大きく値を下げた米ドル/円(USDJPY)は、東京市場でも下落基調が継続。オセアニア時間に一度157円台を回復するも、その後は再び売りが加速し156.100円台まで急落した。米ドル/円(USDJPY)の下落に連れて、クロス円もそれぞれ100pips近い大幅下落。ユーロ/米ドル(EURUSD)や英ポンド/米ドル(GBPUSD)は、米ドル売りが強まったことで小幅に上昇した。金(GOLD)は上値が重く2,600ドル台で小動き。ビットコイン(BTCUSD)も軟調な値動きが続いているが、92,000ドルを割り込むとすぐに押し戻される動きが見られた。本日のアジア時間では東京市場とニュージーランド市場が休場となり流動性が低下しているにも関わらず、為替市場では米ドル/円(USDJPY)やクロス円を中心にボラティリティが拡大した。この後の海外市場でも休場や短縮取引による閑散相場が予想されるが、市場参加者が少ない分、値動きの振り幅が激しくなりやすい点に警戒しておきたい。
本日は年内最終日となるため、月末・四半期末・年末などの要因に絡んだフローや流動性低下による荒い値動きに注意したい。欧州時間ではドイツやスイスが終日休場となり、英国は短縮取引となる予定。昨日の海外市場では、年末要因と思われる米ドル売り・円買いの流れがロンドンフィキシングにかけて観測された。本日から休場や短縮取引となる市場が増えることで、昨日の時点で年内のポジション調整の動きが大方完了したとの見方も伝わっている。本日この後の海外市場でも目立った重要指標や要人発言が予定されていないため相場が大きく動意づく可能性は高くないが、市場参加者の減少で流動性が大きく低下した状況のため、突発的な値動きが生じやすい点には警戒しておきたい。
日本時間24時00分には、10月のS&P/ ケース・シラー住宅価格指数が発表される。S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、全米の主要20都市を対象に一戸建て住宅の価格動向を調査した指標。10都市と20都市の結果についてそれぞれ公開され、今回発表される20都市の調査ではボストン・ニューヨーク・アトランタ・ミネアポリスなどの主要都市が対象となる。今回の市場予想では、前月比で0.20%、前年比で4.10%となる見込み。住宅市場は米国の景気動向に大きな影響を与えるため、月毎の変動を確認しておきたい。
日本時間23時00分には、10月の米・住宅価格指数が発表される。住宅価格指数は、米連邦住宅金融局(FHFA)が全米の一戸建て住宅の価格動向を調査し、指数化した指標。FHFAの監督下にある政府系金融機関ファニーメイとフレディマックの住宅ローンまたは保証を受けた一戸建て住宅を対象としており、S&P/ ケース・シラー住宅価格指数と並ぶ代表的な住宅価格指数として注目される。今回の市場予想では、前回の0.7%を下回る0.4%となる見込み。結果が予想を上回れば米ドル買い、下回れば米ドル売りの材料と判断される場合があるため、指標発表後の米ドルの動向を注視したい。
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