米・雇用統計から金融政策の方向性を探る

2026.05.08
2026.05.08
本日のポイント
加・雇用統計(日本時間21時30分)
米・雇用統計(日本時間21時30分)
米・ミシガン大学消費者信頼感指数【速報値】(日本時間23時00分)
東京時間では、中東情勢の不透明感や本邦通貨当局による介入警戒感が意識され、動意は限定的となった。中東情勢については、昨日のNY時間に米・イランの攻撃の応酬が報じられたことで、終戦合意に対する不透明感が高まっている。また、米ドル/円(USDJPY)はじりじりと高値を切り上げ、仲値公示に向けた米ドル買い・円売りフローで157円台手前まで押し上げられると、介入警戒感が意識されて一旦は頭打ち。本日は米雇用統計の発表も控えているだけに、156円台後半での小幅な横ばいが続いた。為替は全般様子見の地合いだが、午後に入ると米ドル売りが加速。ユーロや英ポンド、オセアニア通貨は対米ドルで上昇した。WTI原油(OIL)は早朝に98ドルまで上昇したが、東京時間では下落。15時台には一時94ドルまで値を下げた。株式市場では、日経平均株価(JP225)は前日比-0.19%と反落。前日に史上最高値を付けた急上昇への反動や米株の下落が材料視され、利益確定売りが先行。ただ、下げたところでは押し目買いが入り、6万2,000円台を維持する底堅さがみられた。本日は21時30分に米雇用統計の発表を控えているため、欧州時間前半は様子見ムードが広がる可能性がある。週末に中東情勢の動向が大きく変化することも考えられるため、ポジションの持ち越しには十分注意したい。
1. 加・雇用統計(日本時間21時30分)
日本時間21時30分に、カナダの4月雇用統計が発表される。雇用統計は、失業率や雇用者数など、カナダ国内の労働市場の動向を調査した統計を指す。カナダ中央銀行(BOC)の金融政策の方向性を探るうえで重要なデータであり、カナダの経済指標のなかでも特に注目度が高い指標の1つ。今回の市場予想は、雇用者数が+1.50万人、失業率が6.7%。前月と比較して、雇用者数は小幅な増加、失業率は横ばいが見込まれている。カナダでは今年1月から雇用者数が大幅に減少しており、前回3月にようやくプラス転換となった。米国の関税措置の影響が根強く、雇用を抑制している状況が窺える。4月は前月とほぼ同水準が予想されているが、想定以上に堅調な水準が示された場合、BOCの早期利上げ期待が高まり、カナダドル買いを支援する可能性がある点に注目したい。
2. 米・雇用統計(日本時間21時30分)
日本時間21時30分に、米国の4月雇用統計が発表される。米労働省労働統計局(BLS)が発表する雇用統計は、米国内の労働市場の動向を把握するうえで最も重要度が高く、市場への影響力が大きい。今回の予想は、非農業部門雇用者数が+6.2万人、失業率が4.3%。失業率は前月から横ばい、非農業部門雇用者数は増加幅がやや縮小するも、堅調な伸びを維持する見込み。雇用の先行データでは、4月のADP雇用統計や新規失業保険申請件数などが底堅さを見せており、4月の雇用統計も安定した結果が見込まれている。今回の結果が概ね予想通りの水準であれば、米連邦準備制度理事会(FRB)の金利据え置きや利上げ期待を支える材料となり得る。一方で、予想外に悪化した場合は市場の利下げ期待が復活する可能性も否定できない。
3. 米・ミシガン大学消費者信頼感指数【速報値】(日本時間23時00分)
日本時間23時00分に、5月のミシガン大学消費者信頼感指数の速報値が発表される。米国の消費者マインドの動向を反映する指標であり、速報値の結果は特に注目度が高い点を留意しておきたい。今回の市場予想は49.5と、4月確報値の49.8を下回り、3ヶ月連続で低下する見込み。前回4月は中東情勢の影響を反映し、過去最低水準まで落ち込んだ。エネルギー価格急騰によるインフレへの懸念が強く意識され、消費者心理を急速に悪化させたとみられている。今回もさらなる低下が予想されているため、下振れリスクには特に警戒しておきたい。
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