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米・ADP雇用統計とISM非製造業景況指数に警戒

米・ADP雇用統計とISM非製造業景況指数に警戒

米・ADP雇用統計とISM非製造業景況指数に警戒
相場レポート

2025.09.04

NEW

2025.09.04

本日のポイント

  1. 米・ADP雇用統計(日本時間21時15分)

  2. 米・ISM非製造業景況指数(日本時間23時00分)

  3. 米・ミランFRB理事の公聴会(日本時間23時00分)

東京時間では、中国の金融規制当局が株式市場の過熱を抑制するための複数の措置を検討しているとの報道を一部メディアが伝え、中国株や豪ドルの売りが加速した。中国金融規制当局は、株価急騰で個人投資家が多額の損失を抱える可能性を懸念しており、投機的な取引を抑制するための措置を検討する構え。中国株式市場でハイテク株を中心に連日上昇していることからバブルが警戒されており、ファンダメンタルズを逸脱した投機的な動きによるリスクを回避する目的があるとみられている。午前に報道が伝わると、香港ハンセン指数(HK50)は売り圧力が強まり大幅下落。25523まで高値を更新したものの、直後の急落で約1週間ぶりとなる25000付近まで下押した。中国株の下落に連れて、豪ドルも売り優勢。中国がロシア産原油を追加で250万トン購入するとの報道も重石となり、豪ドル/円(AUDJPY)と豪ドル/米ドル(AUDUSD)の下落が目立った。米ドル/円(USDJPY)は前日のNY市場で強まった売りの流れが一旦落ち着き、148.20円台まで小幅に反発。ただ、上値は重く、米ドル/円(USDJPY)が頭打ちとなったことでクロス円全般も伸び悩んだ。連日上昇を続ける金(GOLD)は、東京時間で反落。3,510ドルまで売りに押され、下げ一服後はもみ合う動きが続いた。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比+1.53%と反発。直近数日間で下落が続いたことから値ごろ感で買いが強まり、寄り付きから大引けまで力強く上昇した。本日は米国の重要指標発表や要人発言が数多く予定されているため、NY時間以降の動向が注目される。明日に控える米雇用統計の発表を前に、利下げ期待が高まる情報が伝わった場合、米ドル売り圧力が一段と強まる可能性があることに警戒しておきたい。

1. 米・ADP雇用統計(日本時間21時15分)

日本時間21時15分に、米国の8月ADP雇用統計が発表される。ADP雇用統計は、民間調査会社のAutomatic Data Processing(ADP)社が、自社の顧客である全米約50万社の給与データから民間の非農業部門雇用者数の増減を調査した指標。米労働省労働統計局(BLS)が発表する雇用統計よりも先に発表されるため、雇用統計の先行指標として注目される。市場予想は6.5万人。前月を下回るやや弱い結果が見込まれている。前回7月の結果は、市場予想の7.5万人を上回る10.4万人に増加し、予想外の大幅減少となった6月の結果も上方修正された。米国の労働市場の底堅さが示唆される結果となったものの、その後に発表されたBLSの雇用統計が大幅に悪化。リスクが物価から雇用に移行しつつある状況が示され、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ期待が高まる動きとなった。今回は前月比で悪化する見込みだが、昨日発表された7月JOLTS求人件数の結果が下振れているため、本日のADP雇用統計も予想以上に弱い結果となった場合は米ドル売りの勢いが加速する可能性が高いことに警戒しておきたい。

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2. 米・ISM非製造業景況指数(日本時間23時00分)

日本時間23時00分に、米国の8月ISM非製造業景況指数が発表される。ISM非製造業景況指数は、米国の非製造業の購買担当者を対象に景況感のアンケート調査を実施した指標。受注・在庫・雇用などの10項目について調査されたデータが指数化され、指数が50を上回ると景気拡大、50を下回ると景気後退と判断される。米供給管理協会(ISM)が毎月第3営業日に発表しており、第1営業日に発表されるISM製造業景況指数とともに米国の景気動向を把握するうえで注目度が高い。市場予想は51.0。前月を上回り、2ヶ月ぶりに改善する見込み。前回7月は予想外に悪化し、関税によるコスト上昇と雇用の悪化が目立つ結果となった。特に価格指数は約3年ぶりの大幅上昇を示して高止まり。関税発動前の駆け込み需要で在庫を抱えていた企業も多く、インフレ率の上昇は比較的緩やかな動きになっていたが、今後はコスト上昇の影響が販売価格にも転嫁されていくことが予想される。先立って発表された8月のISM製造業景況指数が予想を下振れたことが米ドルの重しとなったため、今回のISM非製造業景況指数も予想より弱い結果となった場合、9月の利下げ観測を後押しするデータと受け止められる可能性が高いことに注意したい。

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3. 米・ミランFRB理事の公聴会(日本時間23時00分)

日本時間23時00分に、トランプ米大統領に米連邦準備制度理事会(FRB)理事として指名されたミラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長が、上院銀行委員会で行われる指名公聴会に出席する。ミラン氏は、8月8日に早期退任したクーグラー元理事の後任ポストとして、来年1月末までの短期間の任期を担う。現時点で理事指名人事については未承認だが、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)前に承認される可能性が高いことから、次回会合での利下げ期待を後押しする材料の1つと認識されている。先立って公表されたミラン氏の公聴会での冒頭声明では、ミラン氏はFRBの独立性を守る考えであることを強調しており、二大責務である物価と雇用の安定化に努めることを表明した。本日の公聴会での証言で利下げに積極的な姿勢が示された場合、米ドル売りが強まる可能性があることに注意したい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。