米・雇用統計とFRB関係者の発言に警戒

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米・雇用統計とFRB関係者の発言に警戒

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相場レポート

2025.04.04

NEW

2025.04.04

本日のポイント

  1. 加・雇用統計(日本時間21時30分)

  2. 米・雇用統計(日本時間21時30分)

  3. 米・要人発言(日本時間24時25分~)

東京時間では、トランプ政権の関税政策に対するリスク回避の動きが継続した。昨日の海外市場では、大幅な米ドル売り・円買いの動きが拡大。米ドル/円(USDJPY)は149円台前半から145円台前半まで大幅に下落し、NY時間で146.50円台までやや持ち直しものの、再び売り優勢で下落。東京時間で再び下値トライの動きを示したが、心理的節目にあたる145.00円を意識した買いも観測され、下落の勢いには一旦落ち着きがみられた。米国の関税発動による景気悪化懸念から、オーストラリア準備銀行(RBA)の利下げ期待が高まり豪ドルが急落。RBAは今月1日に政策金利の据え置きを決定し、ブロックRBA総裁は今後の利下げについても慎重な姿勢を表明した。しかし、市場では5月会合での利下げを期待する動きが広がり、豪ドル/円(AUDJPY)と豪ドル/米ドル(AUDUSD)は朝方から大幅に下落。豪州株も大きく売られ、ASX200(AUS200)は昨年8月以来の安値をつけた。ユーロ/米ドル(EURUSD)は堅調。米ドル売りの加速とともに上値を伸ばし、一時1.1100ドル台を回復した。株式市場では、日経株価(JP225)は前日比-2.75%と900円超の大幅続落。トランプ政権の相互関税に対する警戒感から米株が大幅安となった流れを引き継ぎ、寄り付きから下げ幅を拡大。リスク回避でほぼ全面安となり、昨年8月以来となる3万4,000円割れの水準まで下落した。本日は米雇用統計の発表と米連邦準備制度理事会(FRB)関係者の発言が予定されている。米ドル売りの流れが継続しているため、ネガティブサプライズに警戒しておきたい。

1. 加・雇用統計(日本時間21時30分)

日本時間21時30分に、カナダの3月雇用統計が発表される。カナダの雇用統計は、カナダ国内で新規雇用された人数の増減を測る雇用者数や、労働人口に占める失業者の割合を示す失業率など、複数項目で構成される。雇用者数の増減や失業率の変動は労働市場の動向を把握する上で重要な指標となるため、注目度が高い。市場予想は、雇用者数が1.00万人、失業率が6.7%。雇用者数は、市場予想を大幅に下回った前月からやや持ち直すとみられ、失業率は前月の6.6%から悪化する見込み。カナダ中央銀行(BOC)は3月の会合で0.25%の追加利下げを実施しており、2022年9月以来の低水準に達した。しかし、今後も利下げ路線が続くことには否定的で、米国との関税問題を巡る不確実性を背景にインフレ率の押し上げと下押しの双方に警戒感を示した。今月16日に政策金利発表を控えているだけに、今回の雇用統計の結果に注目が集まることが予想される。予想からの上振れはカナダドル買い、下振れはカナダドル売りの材料と判断されることに注意したい。

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2. 米・雇用統計(日本時間21時30分)

日本時間21時30分に、米国の3月雇用統計が発表される。米労働省労働統計局(BLS)が毎月発表する雇用統計は、米国内の労働者の雇用状況を調査した指標。市場注目度が特に高い非農業部門雇用者数や失業率の他に、平均時給や労働参加率など複数の指標が同時に発表される。市場予想は、非農業部門雇用者数が13.5万人、失業率が4.1%。前月はどちらも弱めの結果が出ており、非農業部門雇用者数は前月からさらに減少、失業率は同水準が見込まれている。先行して発表されたISM製造業・非製造業景況指数がともに予想を下振れており、やや下方向への警戒が高まっていると予想される。ADP雇用統計は予想を上回ったものの、米ドル買いの動きは限定的であったため、現状の相場では予想を下回った場合の下落リスクに注意したい。

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3. 米・要人発言(日本時間24時25分~)

本日は米連邦準備制度理事会(FRB)関係者の発言に注目したい。日本時間24時25分にパウエルFRB議長、日本時間25時00分にバーFRB理事、日本時間25時45分にウォラーFRB理事の講演が予定されている。FRBは先月のFOMCで2会合連続となる金利据え置きを発表。パウエルFRB議長は関税政策による不確実性の高まりを指摘し、より慎重に判断していく必要があると述べた。昨日のトランプ政権の相互関税発表を受けて、市場では米国の景気後退懸念からFRBの利下げ観測が強まった。6月の追加利下げを織り込み、次回5月会合で利下げを実施するとの見方も強まっている。関税発動により、物価上昇リスクと景気後退リスクのどちらを優先すべき状況になるか、FRBは慎重な判断が迫られることになるか。本日のFRB高官の発言から、今後の利下げ見通しについて探りたい。

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アナリストワタル

著者:アナリストワタル

FX投資歴20年の実績をもつ為替専業トレーダー。ファンダメンタルズ分析とチャート分析を組み合わせた手法で順張りのコツを掴む。主なトレードスタイルは、順張りスイングトレード。過去には、金融メディアで、FXマーケットアナリストとして為替市場の調査やレポート作成業務の経験あり。