2025.10.09
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2025.10.09
欧・ECB理事会議事要旨公表(日本時間20時30分)
米・要人発言(日本時間21時30分~)
米・30年国債入札(日本時間26時00分)
東京時間では、週明けから加速する米ドル買い・円売りにやや調整の動きが見られた。先週末終値から5円以上の急伸を続ける米ドル/円(USDJPY)は、本日の東京時間では152.50円を挟んで小幅に上下する動きを継続。仲値に向けてやや買いが強まったものの、積極的な上値追いの勢いは見られず、仲値通過後には失速した。しかし、欧州勢が参入し始める15時を回ると、買いが加速して153.00円まで上値を拡大。前日の海外時間では、153.00円に到達するとすぐに押し戻される場面が複数回確認されているため、153円台にしっかり乗せられた場合はもう一段の上昇が見られるかもしれない。米ドル/円(USDJPY)と同様に、クロス円もほぼ横ばいで推移した後に上昇。ドルストレートは軒並み米ドル安方向へ振れていたが、欧州序盤に対円で米ドルが急伸したことを背景に、一転して米ドル高方向への圧力が強まった。アジア株は、国慶節の大型連休明けの中国勢が参入し、上海株が約10年ぶりの大幅上昇。中国株の堅調な動きを受けて、香港ハンセン指数(HK50)や豪ASX200(AUS200)は下げ幅を縮小した。国内株式市場では、日経株価(JP225)は前日比+1.77%と反発。昨日の米株式市場でハイテク株比率が高いナスダック(US100)が史上最高値を更新したことを受けて、東京市場でもハイテク株を中心に買いが先行。ソフトバンクGの急騰が市場を牽引するかたちで相場を押し上げ、取引時間中の史上最高値を更新して4万8,580円まで値を上げた。本日は、米政府機関閉鎖の影響により、米国の新規失業保険申請件数と卸売在庫の発表が延期される予定。注目度が高い経済指標の発表は予定されていないが、欧米各国の要人発言が数多く予定されているため、新たに材料視される発言が出てくるか注目したい。
日本時間20時30分に、9月11日に開催された欧州中央銀行(ECB)理事会の議事要旨が公表される。今月30日に予定される次回理事会に向けて、各ECBメンバーの金融政策見通しについて確認しておきたい。9月会合では、7月に続き2会合連続で全会一致の据え置きを決定。ユーロ圏の経済状況やインフレ率が良好な状態にあることや、対米での貿易合意によって不確実性が低下したことなどを理由に、現在の金利水準が適切であると判断された。ラガルド総裁の記者会見では今後の追加利下げの可能性については明言されず、9月会合以降のECB関係者の発言からも「経済データに基づいて会合ごとに決定」との考えが述べられている。市場関係者からは、2026年以降に追加利下げが必要になる可能性があるとの指摘が挙がっているが、エスクリバ・スペイン中銀総裁は昨日のインタビューで「現状では利下げに傾いてはいない、むしろ利上げに向かう可能性もある」と発言。利下げ・利上げの両方向の可能性があるとの見解を示した。当面は据え置きで様子見姿勢を維持するとみられるが、今後の金融政策スタンスについて、具体的な見通しが述べられているか確認したい。
本日は、影響力の大きい米連邦準備制度理事会(FRB)関係者の発言が複数予定されている。日本時間21時30分にパウエルFRB議長、日本時間21時45分にベッセント米財務長官とボウマンFRB副議長、日本時間25時45分にバーFRB理事、日本時間26時00分にバーFRB理事とカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、日本時間28時45分にボウマンFRB副議長が再度発言予定。本日ボウマンFRB副議長との対談が予定されているベッセント米財務長官は、来年5月に任期満了を迎えるパウエルFRB議長の後任人事選定を主導する立場とみられており、その有力候補の1人としてボウマンFRB副議長の名前が挙がっている。両名ともに積極的な利下げの必要性を主張してきているため、本日の対談でも利下げを支持する考えを述べるのか注目したい。また、パウエル議長は先月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の講演で「短期的にはインフレは上方向、雇用は下方向へのリスクがあり、厳しい状況にある」と発言しており、10月会合での利下げに関する明言は避けた。市場では10月と12月に0.25%の追加利下げを実施するとの見方が優勢であるため、FRB関係者からこれを裏付けるような見解が示されるのか注目したい。
日本時間26時00分に、米財務省による30年国債入札(220億ドル)が実施される。今週は、7日に3年国債入札(580億ドル)と8日に10年国債入札(390億ドル)が実施されており、本日は市場注目度が高い長期国債入札の実施となる。債券価格と金利は逆相関の関係にあり、入札結果が好調であれば債券価格の上昇から長期金利の低下、反対に、入札結果が低調であれば債券価格の下落から長期金利の上昇を招く可能性が高い。昨日実施された10年国債入札は、低調とまではいかないものの、旺盛な需要も見られず冴えない結果となったことを受けて、国債利回りが上昇。長期国債の指標となる米10年債利回りは、入札結果を受けて4.115%付近から一時4.136%付近まで上値を伸ばした。為替市場では米ドル高・円安の地合いが続いているため、本日の30年国債入札も低調な結果となった場合、利回りの上昇に連動して米ドル買いがさらに強まる可能性があることに注意したい。
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