欧米対立によるリスク回避の動きに警戒

2026.01.19
2026.01.19
本日のポイント
日・高市首相の記者会見(日本時間18時00分)
欧・消費者物価指数【改定値】(日本時間19時00分)
加・消費者物価指数(日本時間22時30分)
週明けの東京時間では、トランプ米大統領のグリーンランド領有を巡る欧米の対立激化懸念が強まり、金融市場全体にリスク回避の動きが広がった。トランプ米大統領は先週末の17日、米国のグリーンランド領有に反発を示す英国やドイツなど欧州8ヵ国に対して、2月1日から10%の追加関税を課すことを発表。さらに、6月1日には関税が25%に引き上げられ、米国がグリーンランド購入に至るまで関税の支払い義務が生じると述べた。トランプ米大統領の関税措置に対して、欧州8ヵ国は共同声明で「関税による脅しは受けない」と反発。欧州側が対抗措置を含めた対応を協議するとの報道も伝わっており、為替市場では米ドル売りと安全資産買いが強まった。先週末に158円台で引けた米ドル/円(USDJPY)は、開場から米ドル売りが強まったため157.43円まで下げ幅を拡大。欧州通貨やオセアニア通貨も、対米ドルで全般買いが強まる動きとなった。円とともにスイスフラン買いも加速。スイスフラン/円(CHFJPY)は上昇、米ドル/スイスフラン(USDCHF)は下落の勢いを強めた。リスク回避の動きから、安全資産の金(GOLD)は急伸してスタート。先週末終値の4,595ドル付近から4,690まで100ドル近い値幅で最高値を更新し、上昇一服後も高止まりが続いた。株式市場では、日経株価(JP225)は前週末比-0.65%と続落。トランプ米大統領のグリーンランド領有を巡り時間外の米株先物が下落していることや、先週急上昇した反動を受けて、寄り付きは売り先行。為替の円高も嫌気され、一時800円超まで下げ幅を広げた。この後の海外時間では、日本時間18時00分に予定される高市首相の記者会見を眺め、欧米関係悪化によるリスク回避の動きが継続することになるか注目される。米国が休場で流動性が低下するため、NY時間以降に突発的なニュースが飛び込んできた場合は、ボラティリティが急拡大する可能性があることを警戒しておきたい。
1. 日・高市首相の記者会見(日本時間18時00分)
日本時間18時00分に、高市首相が総理官邸で記者会見を開き、衆議院解散についての意向を表明する予定。高市首相は今月23日に召集される通常国会の冒頭に衆議院解散を正式表明する見通しで、本日は総選挙の日程や具体的な政策などを説明するとみられる。現状では総選挙の日程は「1月27日に公示、2月8日に投開票」が見込まれており、解散から投開票までわずか16日間の短期戦が予想されている。また、立憲民主党と公明党による新党「中道改革連合」は綱領を本日発表。新党が消費減税などの政策を掲げたことで高市トレード(円安・株高)の勢いが一旦減速している状況だが、本日の高市首相の記者会見を受けて再び円安が加速した場合、円買い介入の警戒感が再燃する点には警戒したい。
2. 欧・消費者物価指数【改定値】(日本時間19時00分)
日本時間19時00分に、ユーロ圏の12月消費者物価指数(HICP)の改定値が発表される。今月7日に発表された速報値と同水準の前年比+2.0%、コア前年比+2.3%が見込まれているが、速報値から改定があるか確認したい。ユーロ圏の12月HICPは、10月の+2.1%から伸び率が鈍化。コア指数も市場予想を小幅に下回る+2.3%まで伸びが鈍化し、ユーロ圏のインフレ率が抑制されていることを示す結果となった。市場では欧州中央銀行(ECB)が当面は政策金利を据え置くとの見方を後押しする結果と捉え、2026年は据え置きを維持するとの見方も浮上している。改定値の発表は市場の動意に繋がるケースが多くないが、速報値から上方・下方修正があった場合はユーロが反応する可能性があることに注目したい。
3. 加・消費者物価指数(日本時間22時30分)
日本時間22時30分に、カナダの12月消費者物価指数(CPI)が発表される。CPIは、カナダ国内で消費者が購入する商品やサービスの価格変動を測定し、結果を指数化した指標。カナダの物価変動の推移を把握するうえで最も注目され、カナダ中央銀行(BOC)の金融政策判断に影響を与えるため重要度が高い。市場予想は、前月比-0.4%、前年比+2.2%。前年比は横ばい、前月比はマイナス転換する見込み。カナダの11月のCPIは、市場予想を小幅に下回り、10月から伸び率が横ばい。9月に2.4%まで上昇したが、現在は2.2%の水準で落ち着いた推移となっている。今回のCPIが市場予想通りとなれば、次回1月28日に開催される会合で政策金利が据え置かれる可能性が高まり、市場はカナダドル買いで反応する可能性があることを想定しておきたい。
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