2月の重要イベントと人気銘柄のボラティリティ

2023.03.14
2023.11.24
当サイトが実施した、2023年2月1日~2月28日を対象とした、「重要イベント」と「人気銘柄のボラティリティ」にみる市場動向の集計結果により、ボラティリティが大きく増加するような展開は見られず、人気通貨ペアや人気CFD銘柄では値動きが落ち着いた推移となっていることが分かった。
人気通貨ペアのボラティリティ動向と取引量
人気通貨ペアドル円(USD/JPY)、ユーロドル(EUR/USD)、ユーロ円(EUR/JPY)、ポンド円(GBP/JPY)を対象にした今回の調査結果では、1月と比べて全体的なボラティリティ低迷傾向が確認されました。取引量の推移でも特定の日付だけ極端に増加するといった現象も確認されていないため、人気通貨ペアに関してはあまり大きな動きがみられない1か月間であったといえます。
全体としてボラティリティが低迷したドル円
ドル円(USD/JPY)のボラティリティ推移(対象月:2023年1月・2月)

上記は、ドル円(USD/JPY)の1月と2月のボラティリティ推移を比較したグラフです。1日当たりの平均ボラティリティは、1月の約174pipsに対して2月は約144pipsと20pipsほど低迷しました。2月のドル円で最も高いボラティリティを記録したのは、ラガルドECB総裁による要人発言があった3日の287pipsです。ラガルド総裁による高インフレの指摘、タカ派的な見解を示したことがサプライズとなり、上昇要因になったと推測できます。しかし、日銀記者会見があり、1月の最大ボラティリティを記録した1月18日の約400pipsと比べると、ボラティリティ拡大は小さかったといえます。
ドル円(USD/JPY)のボラティリティと取引量の推移(対象月:2023年1月・2月)

1月・2月を対象にしたドル円の取引量とボラティリティの推移を示した上記グラフから、1月同様に2月もボラティリティと取引量がある程度相関していることが分かります。2月に最も取引量が多かったのは、米国PCEデフレータ、個人所得・支出の発表が行われた24日です。同日はボラティリティと取引量が同時に大きく高まっており、市場参加者の取引に大きな影響を与えたことが、グラフの波形に表れています。
米国経済指標が注目材料となったユーロドル
ユーロドル(EUR/USD)のボラティリティ推移(対象月:2023年1月・2月)

上記はユーロドル(EUR/USD)の1月と2月のボラティリティ推移を比較したグラフです。2月のユーロドルの平均ボラティリティは85pipsで、1月の平均ボラティリティ88pipsと比較してほとんど変化がありませんでした。2月に最もボラティリティが高かったのは1日の148.7pipsです。同日の米国の主要経済指標、翌日にはECBによる金利決定など、立て続けに重要指標の発表が控えていたことが、ボラティリティの上昇要因になったと考えられます。
ユーロドル(EUR/USD)のボラティリティと取引量の推移(対象月:2023年1月・2月)

上記は1月・2月を対象にしたユーロドル(EUR/USD)の取引量とボラティリティの推移を示したグラフです。2月で最もユーロドルの取引量が多かったのは14日で、同日は米国の雇用変化および国内総生産の発表がありました。ボラティリティが最大を記録したのは1日だったため、ピークを付けた日付に大きな差があることを確認できます。ただし、全体を通してみると極端な取引量の増加とは言えず、ボラティリティも1日以降100pips未満に収まるなど、2月のユーロドルは動きの鈍い1か月間であったといえます。
人気CFDのボラティリティ動向と取引量
人気CFD銘柄のゴールド(XAU/USD)、日経平均株価(JP225)、ダウ平均株価(US30)、原油(WTIOIL)を対象とした今回の調査では、外国為替市場と同様にボラティリティ・取引量共に恵まれない1か月間であったことが確認できました。また、各銘柄の1日当たりの最大ボラティリティを追うと、共通のファンダメンタルズが意識されるような動きも見られませんでした。
日経平均株価は顕著にボラティリティが低迷
日経平均株価(JP225)のボラティリティ推移(対象月:2023年1月・2月)

上記は、日経平均株価(JP225)の1月と2月のボラティリティ推移を比較したグラフです。2月の日経平均株価は、本調査対象のCFD銘柄でも特にボラティリティ低下が確認された銘柄でした。1日当たりの平均ボラティリティでは、1月が約381pipsに対して、2月は約297pipsと約23%低下しています。最大ボラティリティに関しても、1月の最大ボラティリティ685pipsに対して2月は475pipsと、大幅な低下を見せました。
日経平均株価(JP225)のボラティリティと取引量の推移(対象月:2023年1月・2月)

1月・2月のドル円の取引量とボラティリティ推移を示す上記グラフからは、2月に取引量が最大となったタイミングと、ボラティリティが最大となったタイミングが大きく異なっていることが確認できます。取引量が先行して最大値を記録し、後を追う形でボラティリティが最大値を記録するという、1月とは異なる展開を見せました。
1月と似たボラティリティ推移だったダウ平均株価
ダウ平均株価(US30)のボラティリティ推移(対象月:2023年1月・2月)

ダウ平均株価(US30)の1月と2月のボラティリティ推移を比較した上記グラフから、2月のダウ平均株価は他のCFD銘柄と比べて、ボラティリティの低下が少ない銘柄だったことが確認できました。1日当たりの平均ボラティリティでは、1月が約460pipsに対して2月は約453pipsとほとんど変動がありません。1日当たりの最大ボラティリティを記録したのは、翌日に米国小売売上高の発表を控えていた14日の689.9pipsです。注目度の高い材料だったため、リスク回避のためにポジション解消の動きがあり、ボラティリティが高まったと考えられます。
総評
全体としてボラティリティが低迷した2月
2月のボラティリティ推移を見てみると、ボラティリティ・取引量共に大きく増加するような展開は見られず、全体として変化に乏しい1か月だったという印象を受けます。また、各銘柄でボラティリティがピークを付けるタイミングが異なっており、共通のファンダメンタルズが意識される動きが強かった1月の相場から、個別要因による影響を受ける傾向が見えました。値動きが落ち着いている銘柄が多かった2月から、3月の相場がどういった展開を見せるのか、引き続き各市場の展開には注目です。
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