
2023.04.14
2023.11.24
当サイトが実施した、2023年3月1日~3月31日を対象とした、「重要イベント」と「人気銘柄のボラティリティ」にみる市場動向の集計結果により、米国小売売上高発表に強く反応する相場の動きが確認でき、2月よりも相対的にボラティリティが増加するような展開となっていることが分かった。
人気通貨ペアドル円(USD/JPY)、ユーロドル(EUR/USD)、ユーロ円(EUR/JPY)、ポンド円(GBP/JPY)を対象にした今回の調査結果では、いずれの銘柄も米国小売売上高という共通のファンダメンタルズ要因を強く意識した動きが確認されました。また、全体として2月よりも相対的にボラティリティが増加するという傾向も共通しています。

ユーロドル(EUR/USD)の2月と3月のボラティリティ推移を比較した上記グラフから、3月中旬にボラティリティが急拡大したことが確認できます。当月最大のボラティリティを記録したのは15日の243.8pipsで、先月の148.7pipsと比べて大きな増加を見せました。同日は米国小売売上高の発表があったタイミングで、発表された結果が事前の予想から大幅に乖離することはありませんでしたが、2カ月ぶりの減少に転じました。市場参加者の個人消費・景気に対する関心は高いため、結果がボラティリティに反映された可能性が高いと言えます。1日あたりの平均ボラティリティに関しても、2月の約85pipsに対して3月は約96pipsと、おおよそ10pipsほど増加しました。

ドル円(USD/JPY)の2月と3月のボラティリティ推移を比較した上記グラフから、3月のドル円は、2月と比べてボラティリティが増加したことが確認できます。1日当たりの平均ボラティリティでは、2月の約144pipsに対して3月は約165pipsと、おおよそ20pips程度増加しました。3月で1日当たりの最大ボラティリティとなったのは、ユーロドルと同じく15日の289.9pipsです。米国小売売上高の市場参加者の関心の高さが、ドル円のボラティリティにも分かりやすく反映されたと言えるでしょう。ただし、15日のみボラティリティが大きく拡大したユーロドルと比べて、3月のドル円はボラティリティが拡大するシーンが他にも何度かありました。
人気CFD銘柄のゴールド(XAU/USD)、日経平均株価(JP225)、ダウ平均株価(US30)、原油(WTIOIL)を対象とした今回の調査では、通貨ペア同様に、ファンダメンタルズが強く意識された形でボラティリティと取引量が推移していることが分かりました。また、CFD銘柄に関しても、2月と比べて全体的にボラティリティに恵まれた1ヶ月となりました。

ゴールド(XAU/USD)の2月と3月のボラティリティ推移を比較した上記グラフから、3月のゴールドは2月と比べボラティリティが大きく増加したことが確認できます。1日当たりの平均ボラティリティは、2月の約242pipsに対して3月は約315pipsと、おおよそ60pipsほど増加しました。3月の1日当たりの最大ボラティリティは、17日に記録した695.1pipsです。この日はECBラガルド総裁による記者会見が行われた日であり、総裁は長期化するインフレに対する懸念を示しました。インフレは多くのトレーダーが注目している事項であったため、方向性を見定めるように多くの取引が行われ、ボラティリティの急激な変動が生じたと考えられます。

WTI原油(WTIOIL)の2月と3月のボラティリティ推移を示した上記グラフから、3月中旬に突発的なボラティリティの増加があったことが確認できます。最大ボラティリティを記録したのはFX通貨ペアと同じく米国小売売上高が発表された15日で、688pipsです。小売売上高は、個人消費に密接に関係しているため、原油等のエネルギー商品の需要に強い影響を与えます。よって、米国小売売上高の結果を受け、WTI原油の取引が増加し、ボラティリティが拡大したと推測できます。

WTI原油(WTIOIL)の2月と3月の取引量とボラティリティの推移を示す上記グラフから、3月のWTI原油ではボラティリティと取引量の推移に、一定の相関が見られました。ボラティリティが拡大した3月15日には、取引量も付随して拡大しています。なお、その他特筆すべきボラティリティや取引量の変化は3月のWTI原油からは見られませんでした。
3月のボラティリティ・取引量の推移では、全体として15日の米国小売売上高発表に強く反応する相場の動きが確認されました。どのセクションでも市場参加者の共通の意識として、物価高騰による個人消費の減少からの景気後退を懸念しているようです。米国は個人消費がGDPの70%近くを占めていることから、小売売上高の示す動向が3月で特に注視された材料であったと言えるでしょう。
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